札所など |
洛西観音霊場 第十九番札所
第六十二代村上天皇勅願所 |
山号 寺院名 |
医王山 蔵王堂 光福寺 |
宗派 |
西山浄土宗 |
〒 |
601-8212 |
住所 |
京都府京都市南区久世上久世町826 |
TEL |
075-921-3625 |
地図 |
マピオン(光福寺) |
由来 |
當寺は天暦九年(954)村上天皇の勅願寺として開基浄蔵貴所によって創建された。當寺平安京の東北の表鬼門比叡山に対して西南の裏鬼門の寺として京城を鎮護する役割を担っていた。時の侵蝕には抗しえず現在八堂宇をかろうじて構えているのみであるが、それらを覆う「蔵王の森」は糺の森、藤の森と共に古来京の七つの森の一つに数えられ往時の名残を今にとどめている。室町時代から江戸時代を通じて近郷民衆の諸事集合の拠点に用せられ當寺発祥の久世六齋念佛はその民衆的心情を傳える無形文化財として現在も人々に珍重されている。 |
資料 |
「都名所図会」に、以下の記述あり。
上久世蔵王堂は医王山光福寺と号し、宗旨は四宗兼学にして、本尊は蔵王権現(役行者の作。又二王門の金剛力士は聖徳太子の作なり)此寺の初は村上帝の御宇天暦年中にして、浄蔵貴所(当寺の開基なり)吉野の奥金御嶽の崛に籠りて、一心に密法を行ひ、夫より洛に趣んとし給ふ。夜夢ともなく現にもあらで、蔵王権現忽然としてあらはれ給ひ、宣ふやうは、汝常に法施怠らずして神妙の至なり、今都に帰らば我をも供すべし、永く有縁の衆生を守んとぞ。貴所奇異の思ひをなし、告に随い袈裟を解て肩に結び、脊に則負奉り、路を急ぎしに忽化して木像となりたまふ。桂川の西のほとりを上りしに、持し給へる鉢自ら河水に落ちて、水さかのぼりて北のかたに至る、又一つの森のうへに光明あり、行て見れば辨財天の霊場なり。ここに於て蔵王の神像大石の如くにして動かず、是ぞ有縁の地と悟り、則草座にすゑ奉り持念す。同じき夜西のかなたに大きなる梛生ず。又明天老翁あらはれ、梛に向ひて辨財天医王善逝と唱へて拝す。貴所これを問ば、翁答て、辨財天降臨の地なり、今時なる哉蔵王権現此地に来り給ふ、早く仏閣を建て安住せば利益広大ならんと、云終て失ぬ。貴所様々の霊告を蒙りしより、一堂を営尊像を安置す。(当寺伝記の意をとる)
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コメント |
「蔵王の森」の左手に新しい、山門・本堂があります。 |