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難病ALSを発症して
発症後の大まかな経過
  私は平成5年にALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症しました。その後は徐々に随意筋の萎縮と共に筋力低下が体幹部に及び、呼吸困難に陥った平成13年1月、気管を切開して人工呼吸器を装着しました。併せて、その前年の8月に設けてあった胃瘻(いろう)より栄養剤の摂取も開始しました。

  人工呼吸器の生活に慣れたその年の3月上旬に退院となり、在宅療養を続けて現在に至っています。


胃瘻
 
PEGドクターズネットワーク
  胃瘻に関する様々な内容が掲載されています。
発症当時の体調の変化
  当時、私は会社勤めをしていまして、この頃は単身赴任で名古屋におりました。この病気の徴候らしき異常に気付いたのは、いつものように会社に向かうため、電車に乗り込む時でした。靴の中の右足親指が反らないのです。痛みはありません。車内の吊革につかまって何度試しても同じです。しかし下車駅が近付いて、ふと気付くと、指は元どおりに反らすことが出来るようになっているのです。

  その後は日々これの繰り返しでした。500mほど続けて歩くとこの症状になり、少し休むと直ります。靴を替えてもマッサージをしても良くなる傾向はありません。

  しかし、これで終わりではなかったのです。約2ヶ月後には右足首の動きに、そして約5ヶ月後には右脚全体に異常が広がって、歩行や脚の運動を続けると症状は顕著になります。足首は垂れ下がり、股関節周辺はだるくて力が入りません。休憩をすると一時的には直りますので、歩行時は歩いては休み、休んでは歩きを繰り返す有り様でした。

  やがて、左脚にも症状が移行して、一度に歩ける距離も徐々に短くなって行きました。この間には勿論、整形外科医の治療を受け、同僚に勧められた整体にも通いました。然しながら改善の期待は全て外れました。

  その後、神経内科専門病院でALSと診断され、上肢にも症状が出現するのです。


右足親指が反らない症状の出る前の体調変化
『ご注意』  以下は、あくまでも私の体験した状態を述べたもので、これらの症状が必ずしもALS発症の前兆に結び付くとは言えません。ご注意願います。

  3ヶ月ほど前のことです。普段と変わりない生活をしているのにも係わらず、夕刻になると決まって体がとてもだるくなりました。原因については思い当たる節はありません。同僚曰く 「夕方になれば誰でもだるくなるものさ、一杯やって、ぶっとばそう!」。 しかし、とても付き合う気力はありません。薬局で勧められたビタミン剤を飲んだり早めの就寝を心がけるうちに1週間ほどで回復とはなりましたが、その後の内科医にての検査結果には特段の異常は見られませんでした。

  2ヶ月ほど前になりますと、就寝中に度々、両脚のふくらはぎや向こうずねの外側に 「こむら返り」 が起こりました。特に脚が疲れているとか冷えているという訳ではありません。このような状態は足の指に症状が出てからも継続しましたが、右脚全体に異常が広がった頃の発生については記憶にありません。