和書

作者の所有している本の情報を提供します。ISBNが分かれば近くの書店で取り寄せ可能だと思います。

技術解説書

本の評価は読者のレベルによって変わってきますので、評価を3つに分けてみました。おおざっぱですが作者の 考えている目安は、入門が文字通りこれからチェスを始める人からレーティング1000点くらいまで、初級は 1000-1400点くらい、中級は1400-1800点くらいです。また、評価は本の値段とは無関係です。 コスト・パフォーマンスではなく、純粋に内容で評価しています。

書名著者名出版社ISBN定価(税別) 評価(入門)評価(初級)評価(中級)
図解早わかりチェス渡井美代子日東書院4-528-00494-1860円 ☆☆☆☆☆☆
ヒガシコウヘイのチェス入門東公平河出書房新社4-309-26001-21300円 ☆☆☆☆☆
ダイナミックチェス入門ジャック・ピノー山海堂4-381-10216-91553円 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
クレイジー・チェスジャック・ピノー河出書房新社4-309-26363-11500円 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
チェス・マスター・ブックス1 定跡と戦い方有田謙二河出書房新社4-309-72171-0 1262円 ☆☆☆☆☆☆☆
チェス・マスター・ブックス2 勝ち方と基本戦術Fred Reinfeld著/中川笑子訳河出書房新社 4-309-72172-91262円 ☆☆☆☆☆☆☆☆
チェス・マスター・ブックス3 チェックメイトの手筋Fred Reinfeld著/有田謙二訳河出書房新社 4-309-72173-71262円 ☆☆☆☆☆☆
チェス・マスター・ブックス5 やさしい実戦集有田謙二河出書房新社 4-309-72175-31262円 ☆☆☆☆☆
ボビー・フィッシャーの究極のチェスブルース・バンドルフィーニ著/東公平訳河出書房新社 4-309-26257-01500円 ☆☆☆☆☆☆☆

図解早わかりチェス

これからチェスを始めたい人が1冊目に読む本として最適です。私もこの本でチェスを始めました。 エンディングの基本を説明している部分がとても良いと思います。

ヒガシコウヘイのチェス入門

ルールから説明していますがオープニングの定跡がメインです。1手ごとに図面が載っていますので 盤に並べなくても理解できます。解説が少ないのとメインラインしか載っていないのが難点です。

ダイナミックチェス入門

これからチェスを始める人から中級者まで読める不思議な本です。チェスのルールから始まってエンディング、 オープニング、そして名局の解説まであります。説明も工夫されていますし、練習問題は良問が集められています。 チェスの楽しさを知るにはこの本です。ピノーさんの情熱が伝わってきます。初めての方には少し難しいかも しれない、というのが唯一の心配です。その場合には先に「図解早わかりチェス」を読んでください。

クレイジー・チェス

1章がチェスの起源やルールの説明で2章が棋譜集です。棋譜集といっても「分析するための棋譜」というよりは 「楽しく鑑賞するための棋譜」を集めたものと言えると思います。ナイト、ビショップのペア、キャスリングの3つの テーマに沿って記憶するに値するゲームが分りやすく解説されており、楽しみながらたくさんの手筋を 汲み取ることができます。この中にはオープニングの解説もちりばめられており、これも初級者には役立ちます。 図面はたくさんありますが、盤に並べないで読むのは本書の対象読者のレベルでは無理です。実際に盤に並べて鑑賞してください。 この本の問題点は1章と2章の関連です。1章を読んではじめてルールを覚えた方には2章は難しすぎます。いきなり これらのゲームを鑑賞することは無理でしょう。また、2章を鑑賞できる方にとっては1章の少なくともルールの説明は 不要です。「ダイナミックチェス入門」の内容と合わせてレベル別に2冊に分ければもっと良かったと思います。

チェス・マスター・ブックス1 定跡と戦い方

日本語の本の中で最も詳細なオープニングの定跡書だと思います。変化もたくさん書いてありまずが、 私の実力では頭の中でなかなか変化を追いきれません。盤に並べてみたほうが良いでしょう。また、 実戦で定跡を忘れてしまい、局後にどうやるんだったかな、と思ったときに使います。一家に一冊の本。

チェス・マスター・ブックス2 勝ち方と基本戦術

日本語の本の中では数少ない、考え方を説明した本です。アマチュアの対局を題材に、「何故この手は悪いのか?」を 説明していきます。また、手を進めるごとに著者が質問してきます。例えば、「このビショップを交換すれば 黒に有利という理由を2つあげてください」「g4のポーンをすぐに前進させたらどうなりますか」 「あなたは、これを良い手だと思いますか?もし、そう思うなら、その理由は」という感じです。 読者は答えを考えて、著者の解説を読みます。良書だと思います。

チェス・マスター・ブックス3 チェックメイトの手筋

実戦の局面から引用した1手から3手のチェックメイトの問題が300問掲載されています。これをこなすことには2つの意味があります。 1つはチェックメイトの形を覚えるということです。たくさんの形を知っていれば実戦でも役に立ちます。 もう1つは手を読む訓練をするということです。中級者にはやさしすぎるかもしれません。

チェス・マスター・ブックス5 やさしい実戦集

チェスオリンピックなどからミニチュアゲーム(短手数で終了したゲーム)を集めて、オープニングごとに 分類して解説した棋譜集です。ですが、個人的にはミニチュアゲームではなく、お手本となるような 好局、熱戦のゲームを集めた方が良かったと思います。突然どちらかが悪手を指してゲームが終了するのでは 棋譜を並べていても嫌になってしまいます。解説が詳細で1手ごとに図面があるのは良いと思います。

ボビー・フィッシャーの究極のチェス

元世界チャンピオンのフィッシャーの101局のゲームから1局につき1手を選び、フィッシャーの指した手を 問題にしたもの。はっきり言って全般的に難しいです(中にはやさしいのもあります)。ですので、 少し考えて分からなければ答えを見てしまって構わないと思います。それでも勉強になります。 終わりに全局の完全な棋譜が付いていますのでフィッシャーの棋譜が欲しい人は買いです。

読み物

読み物の評価はあくまでも読み物としての評価です。棋力向上にどれだけ役立つか、ではありません。

書名著者名出版社ISBN定価(税別) 評価
完全チェス読本2 偉大なる天才たちの名局マイク・フォックス他著/若島正訳毎日コミュニケーションズ 4-8399-0026-42500円 ☆☆☆☆☆
完全チェス読本3 盤上盤外こぼれ話マイク・フォックス他著/若島正訳毎日コミュニケーションズ 4-8399-0026-42300円 ☆☆☆☆☆
人間対機械Michael Khodarkovsky他著/高橋啓訳毎日コミュニケーションズ 4-8399-0026-41600円 ☆☆☆☆☆

完全チェス読本2 偉大なる天才たちの名局

棋譜集でもあり、読み物でもあります。棋譜集としては、「名局ベスト64」「現代の名局ベスト10」という章があります。 但し、解説はありません。「名局に対して棋力のあまり高くない私たち著者の注釈を付け加えることは、非礼であると 考えたので控えることにした」とのこと。 読み物としては、古今東西のチェスプレーヤーで最強は誰かという話(昔のプレーヤーの推定レーティングが載っています) や、最強の10歳/15歳/70歳/80歳は誰かといった話が載っています。

完全チェス読本3 盤上盤外こぼれ話

楽しい読み物です。内容は、一流選手の指した信じられないようなポカ(大悪手)、グランドマスターが主審にキャスリングの ルールを質問した事件、多面指しの最低成績記録、変則チェスの紹介、各種記録の紹介(最長手数記録、一番遅い キャスリングの記録、ある局面で盤上に存在するクイーンの最大数---ポーンの昇格でクイーンが増えていく---など)、 各種パズルなど盛りだくさんです。

人間対機械

世界チャンピオン・カスパロフとIBMのコンピュータ・プログラムDeep Blueの戦いと、1995年の カスパロフ対アナンドの世界選手権について描いた読み物です。著者はこれらの戦いでカスパロフ側の セコンドをつとめた人物なので舞台裏まで詳細に記述してあり非常に面白いです。例えば、私は カスパロフ陣営が研究手順に穴がないかどうかをFritz4(市販のチェスソフト)を使って確認する場面に興味を持ちました。 全局の棋譜と図面も載っています。