ウメ(梅)

ウメ 紅梅
はなやかな紅梅

科名    バラ科サクラ属
原産地  中国中部
花色    白・桃・紅色
花径    3cm
果実    2〜3cmの球形(6月に黄色に熟する)
花期    1〜3月 
名前の由来
       「梅」は、外来語で、中国語音「メー」を、日本語の体系に取り入れて、
       「うめ」または「むめ」と表記したことに基づくというのが、定説になっている。

日本には奈良時代以前に中国から渡来したという。
梅は、『古事記』や『日本書紀』には見えないが、『万葉集』には梅を詠んだ歌が119首あるという。万葉の歌はもっぱら、白梅を詠んだものだそうだ。(紅梅を詠んだ歌は1首しかないという。)

春されば 先づ咲く宿の 梅の花 ひとり見つつや 春日暮らさむ(卷5・818 山上憶良)・・・・・・白梅を詠んだもの

紅梅は平安初期に移入されていたとみられ、平安時代には色が桜に似ていたため珍重された。
平安時代には
「園ににほへる紅の色にとられて、香なん白き梅には劣れるといふ」(源氏物語・紅梅)
という表現もある。

梅は、花を観賞することはもちろん、実は食用・薬用、樹皮は染料、材は器物に利用された。平安時代には、庭木として観賞するためよりも、むしろ食用・薬用が中心であったという見方がある。

漢字「梅」には「たくさんの実がなり、安産を助ける木」の意味がある。