ユキノシタ(雪の下・雪の舌)

冷遇されたユキノシタ
これがユキノシタの花
ダイモンジソウと同じ形
辛うじて抜かれずに済んだもの

科名    ユキノシタ科ユキノシタ属
分布    本州、四国、九州
花期    5〜6月
花径    1.5cm
花色    白(花弁は5枚、小さな3枚には 淡紅色の斑点がある)
草丈    15〜40cm 葉は肉厚で、食用、薬用になる。
漢名    虎耳草(有毛の丸葉にある斑「マダラ」模様が虎の耳に似ていることから)
名前の由来
       ★雪の下でも葉が枯れないから、
        あるいは、花を雪に見たてるとその下に葉が見え隠れするから、
        あるいは白い舌状の花弁にちなんだ「雪の舌」から、
        など、言われている。

私たちは、いつもシイタゲラレています。

私たちは、家の北側の日陰の寒い所で生息しています。
そして、この家の住人たちは、勝手口を出入りするたびに、
何の遠慮もなく私たちを踏みつけます。

春になって元気づいて、仲間を増やし、花を咲かせていると、
この家の住人は、草取りなるものを始めます。
草取りの対象は「雑草」、その中に私たちも含まれているのです。
だから、いつも、私たちの大半が抜き取られてしまいます。
でも、大丈夫!
次の年にはちゃんと仲間を増やしていますから。

ところが、今年はちょっと様子が違いました。
写真を撮るために、私たちに焦点を合わせた住人は、驚きの声をあげました。
そして、同居人を呼びました。

「見て!この花、とってもかわいい形よ。
初めてしみじみ見たけど、素敵な花ね!
ダイモンジソウと同じ形よ!」

冗談言わないでください。
私たちは、 ダイモンジソウを
「ユキノシタ科ユキノシタ属」の仲間に してやっているのですよ。
私たちのほうが本家ですよ。

そう言えば、昨年から、一株のダイモンジソウが名札まで付けられて、
大切に扱われています。
それって、 「差別」って言うのではないでしょうか?