ツユクサ(露草)

ツユクサ ツユクサ

科名    ツユクサ科ツユクサ属
和名    ツキクサ(月草)(着き草)・ボウシバナ(帽子花)・ホタルグサ(蛍草)
原産地  日本・東アジア
花期    6〜10月
分布    日本全土
花径    1.8cm
花色    藍色
草丈    30〜50cm
名前の由来 
  ★ツユクサ(露草)は日の出とともに昼にはしぼんでしまう花を朝露にたとえたもの。
   ツキクサ(着き草)は花の汁が布につくと染まることから。
   ボウシバナ(帽子花)は苞葉の形を帽子に見立てたもの。

ワタシ、早寝早起きなのよ。
朝は日の出とともに目覚めるの。
でも、お昼頃になると、もう眠るのよ。
だから、”ツユクサの花を見たことがない”と言っているアナタは、
”私は朝寝坊なの”と言っているのと同じなのよ。

ツキクサは、万葉集では「月草」「鴨頭草」という文字を
当てている古ーい名前なのよ。
ワタシ(花)を衣に擦り付けると、きれいな色に染まるのよ。
この衣に染めた色が縹色(はなだいろ)という
優雅な名前の美しい碧色(あおいろ)なのよ。

ところが、この植物性染料には、すぐ色あせるという欠点があるの。
だから、万葉集では「ツキクサ」は「きれいな色に染まる」けど、
「さめやすい」「うつろいやすい」ものとして詠まれているのよ。

でも、欠点は利点にもなるのね。
友禅染めでは、水につけると消えてしまう性質を利用しているんだって。
ワタシたちツユクサの花の絞り汁を、和紙にしみ込ませた青色紙という物を作り、
この青色紙を水に浸して青い汁を作り、
その液で、友禅の下絵を描いて、
本染めが済んだら、水で洗って下絵を消すんだって。

「すぐ色あせる」ことを、嘆いたり、歓迎したり……。
人間って、何を考えているのやら……?