メヒシバ(雌日芝)

メヒシバ メヒシバの花穂
引き抜かれたメヒシバ 花穂

科名    イネ科
花期    7〜11月
分布    日本全土
花穂    5〜15cm
花色    緑色
草丈    30〜90cm
名前の由来
       ★「ヒシバ(日芝)」は強い日ざしの中でも盛んに茂ることによる。
        「メヒシバ(雌日芝)」は「オヒシバ(雄日芝)」と対の名前。

アタシを見たことない人、いないよね!
でも、アタシの名前を知っている?
まあ、ほとんどの人は知らないと思うんだけど…。

アタシ、人間に目の敵にされている雑草の中の雑草なんだよ。
そして、丈夫なこと、自分でもあきれるほどなんだ。
この家の庭も、「シバ(芝)」を追い出して、アタシが占領しているんだよ。

夏こそ、アタシの季節、
春に芽を出したアタシにとって、ジリジリ照りつける夏の炎天下は繁茂の季節、
穂を出し、花を咲かせるんだ。
花といっても、1個の花は小さくて、色も地味なんだけどね。

ところで、アタシの兄貴分に「オヒシバ(雄日芝)」というのがいるんだよ。
これが、アタシに比べると、穂が太く、茎が扁平で、体全体がたくましい奴なんだ。
奴の葉鞘(ようしょう)〔葉の基部が鞘状(さやじょう)になって茎を包み込んでいる部分〕には、
毛まで生えているんだよ。
だから、そいつの別名は「チカラグサ(力草)」というんだって。
強そうな名前だよね?
アタシにとっては、すっごく頼りになる仲間なんだ。

まあ、人間にはいろいろ迷惑かけているんだろうけど、
名前くらいは、覚えて欲しいなー。
そして、引き抜く時には「メヒシバちゃん、ごめんね。」くらい言ってくれれば、
うれしいんだけどなー。

・・・やっぱり、無理だよね・・・。