カタクリ(片栗)

3月下旬 神代植物公園
花びらがそり返る
3月下旬 川口・グリーンセンター
花の色は紅紫色であるが、写真で、実物の色を出すのはなかなか難しい。

科名 ユリ科カタクリ(エリスロニウム)属
別名 カタカゴ(堅香子)、ハツユリ(初百合)、
花期 3〜5月
花径 4〜5cm
花色 紅紫色
草丈 15〜25cm
名前の由来
★カタクリ
@「カタコユリ」の略。
A球根が栗の一片に似ているから。
B「片葉鹿の子(花が咲かない葉に鹿の子模様が現れることから)」→「カタカゴ」→「カタクリ」
Cカタクリの実がクリの実(タネ)に似ているから。
★カタカゴ
@堅(かた)ムカゴ
A傾(かた)ぎ籠(傾いた籠状の花)
B臼(うす)で搗(つ)き、掻(か)き回すの意味から来たという説
 
いろいろな本を調べてみたが、どれも、確とした説というのではなさそうだ。

もののふの 八十(やそ)おとめらがくみまがふ 寺井のうへの 堅香子(かたかご)の花
(万葉集 巻19・・・大伴家持・・・750年作)

カタクリは、早春の花で、地上には、たった2ヵ月しか姿を現さないので、
「春の妖精」と呼ばれているそうです。
欧米ではこのような植物を
「スプリング・エフェメラル(春のはかなき者たち)(春の短い命)」と呼ぶそうです。

カタクリは、種子から、花を咲かせるまで、7〜10年はかかると聞いて、驚きました。

カタクリの鱗茎(りんけい)(小指大の細長い球根)からとった澱粉(でんぷん)が、片栗粉です。
非常に良質な澱粉です。
この本物の「片栗粉」は薬局で売られているそうです。
なお、一般的に、食料品店で売られている「片栗粉」は、ジャガイモから作られたものです。

キバナカタクリ(黄花片栗)
キバナカタクリ(黄花カタクリ)洋種カタクリ「パゴダ」

黄花カタクリは、園芸店で販売されています。
「パゴダ」は、交雑種で、性質も強く、もっとも普及しているカタクリです。
(3月下旬・川口・グリーンセンター)

科名 ユリ科エリスロニウム属
花色・・・・・・白、黄、赤、淡藤色、桃、紅紫、紫