koubou

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最近質問が多い「セラックニス」の仕上げに関して。
ギターへのご質問でセラック・ニスに関するものも多く有ります。

質問-1:セラック・タンポ塗装では鏡面に仕上げる事ができないのですか?

答え-1:セラックニスでの鏡面仕上げは難しいですが、可能です。
下の写真を見て下さい。

質問-2:タンポ塗装では仕上げ面に細かな線が残るのですか?

答え-2:適切な塗り作業をすると細かな線は残りませんが、セラックのタンポ塗装は大変時間のかかる作業です。

質問-3:セラックニスは夏の季節には、ベタ付くのは仕方がないのでしょうか?

質問-4:セラックニスの塗装面が夏に白化するのですが、どうすれば良いのですか?

答え-3,4 : セラックを普通にアルコールで溶融して使うだけでは、セラックの分子構造上その中に水酸基とカルボン酸基があり、水を吸着しやすくその結果ベタツキ感や、特に夏の湿気による白化現象が起こります。
MIURAギターではこれらの点を改良した方法でセラック・タンポ塗装を行っていますので、ベタ付き感や塗装面の白化現象はほとんど起こることがありません。(汗をかいた衣服のままでギターを弾く等の使い方は考慮していません)

   


セラック・タンポ塗装は、脱脂綿を綿の布でくるんだもので、
塗装の最初から仕上げまで塗り進んでいき最終的に塗装面は鏡面仕上げになります。

セラックを塗っていくとボディーの音は次第に変化していきます。
塗り作業の途中、何度もギターボディーのタップトーンを確認して最終的な塗装面の厚さになるまで塗り進めます。

下の写真は、セラックの仕上げ磨き前の状態。
この時点で、細かな塗りキズや細かな線はほとんど見えなくなっています。 

この後、最終の磨きの作業になります。


最後の磨き作業。
アルコールをしみ込ませたタンポでギターを磨くと、奇麗な鏡面仕上げが完成します。
三浦ギターでは純度の高いセラックを使用、透明感の有る仕上がりになります。(下の写真)

これでセラック・タンポ塗装は完成です。 
塗装面に周囲の状況が写しだされています。

質問-1の答えです: セラック・タンポ塗装だけで鏡面仕上げは可能です。

塗装の経験を積むとタンポ塗装に必要なのは[セラック・フレーク]と[アルコール]と[香油]だけと言う事が解ります。
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