ポッカ「ガティ!」

品名:コーヒー
内容量:190g
製造元:株式会社ポッカコーポレーション

試飲日:10月2日
気温:25度
天候:曇り

試飲状況:cold


ポッカのコーヒーが「Mr.」から「ガティ!」になった。とはいえ、缶に書いてある情報から読み取る限りでは、製法は、遠赤外線ロースト(ばい煎、という漢字が変換できなかった。マイクロソフトめ・・・)プラス脱酸素製法と、「Mr.」と比べて変化は無い。
製法には違いが無くても、飲めばちゃんと違いが判りますヨ、という事なのだろうから、さっそく飲んでみる。
缶を開けると、割と甘目の香りがする。確かに「Mr.」とは違う。ただ、砂糖の甘さではなくミルクの甘さなので、甘目とは言え許容範囲内だろう。なお、色は、香りから想像できる通りの色だ。
狙っているセンが「Mr.」とは違うという事なのだろうか、飲み口は、ミルク分のおかげでボリューム感のあるものになっている。
一方で、脱酸素製法の特徴でもある、雑味の無いスッキリとした後口は健在。また、香料も使っていないので、そういう意味でも変なあざとさはない。さらに、遠赤外線ローストによる、深みのあるコーヒー感はちゃんと保たれている。このあたりは、「Mr.」と同様(という言われ方は、開発の方々には不本意かもしれないけれども)である。
思うに、このしつけの狙いはこういうことだろう。「Mr.」は、コンセプトは解るけれども、後味がスッキリしすぎていて、飲んだ直後に「はて、ばあさんや、一体わしはこのコーシーを飲んだのかね?」という疑問を抱いてしまう事がたびたびであった。そこで、かかる事態を打開すべく、ミルク分を多めにする事で、雑味を生じさせる事無く「飲んだ」という実感を強めようとした(この段、一部誇張あり)。
さらにいえば、同じラインに「微糖ミルク」という分かりやすい名前の製品があるので、それとの住み分けのためには、いわば「多糖多ミルク」的なしつけが必要という事情もあったと思われる。とはいえ、この「ガティ!」、それほど多糖ではない。甘みの主役は寧ろミルク分なので、書いているほど「甘い」わけではない。その点はご安心頂きたい。

ところでこの「ガティ!」、見て判るように、缶には文字どおりのポッカの顔であるところの「顔」がでかでかと書いてある。
Pokka Coffeeのロゴともども、製品ラインナップ全般に統一的なアイデンティティーを付与する狙いであろう。が、実際に自動販売機などで「ガティ!」、「BM」、「クリスタルブラック」、「オリジナル」が並んでいるのを見ると、それほど統一感があるとも思えない。
寧ろ、ポッカのブランドを前面に打ち出す意向なのかもしれない。しかし、以前に読んだ資料でポッカの方が「ブラインドテストをすると消費者から高い評価が得られるのに、実際の市場評価はそれに見合うほど高くない」と嘆いておられた事からすると、ポッカブランドが販売促進に役立つとも考えにくい。
そんなわけで、この缶のデザインが何を目指しているのかがいまいち解せない。
あまり「コーヒー」というアピールの強いデザインでもないしねぇ。