ペットボトル随想
時代はペットボトルである。
コーヒー飲料とてそれは例外ではなく、夏本番、各社から500mlペットボトル入りのコーヒーがリリースされている。
全体の傾向としては、「いわゆるアイスコーヒー」系(当たり前だが)と「ミルクたっぷりがぶ飲み」系に分類される感じで、私の好みとはベクトルが異なっているのでいまいちそそられないのだが、やはり若干気になるところではある。
しかしながらこのペットボトル、分別回収が行われているとはいえ「何か負荷が高そう」という懸念は拭いさることができない。
懸念懸念といっていても仕方が無いので、例によってちょいとだけ調べてみる。
先ずは環境負荷の面から。
ご存知のこととは思うが、このペットボトル、分別回収されても再びペットボトルとして使われるわけではない。再処理して、他のものに作り直される。主として強度面の都合だそうだ。
「ご存知」ついでに書いておけば、大抵の場合、モノというのは、材料エネルギーそのものよりも製造の際に消費されるエネルギーの方が大きいのだ。聴くところによれば、38gの石油加工物である500mlペットボトルを一本作ろうとすると、約40g分の石油相当のエネルギーが必要となるそうである。
さらに、資源として一個所にまとまって埋蔵されている物を使うのに比べて、個人の家庭に散らばった物を集めて利用するなんて事の方が効率が悪い(つまりは、エネルギーの無駄になる)事は言うまでもないだろう。上記同様に500mlペットボトルを例に取れば、回収にかかるエネルギーを考慮すれば、リサイクルで製造した場合には一本あたり150gの石油を消費することになる。
3.5倍。実にワンダーな数字だ。ざっとみると、ペットボトルを作るなら、リサイクルメイドの物より、一から作ってしまった物の方が72g程度の石油資源の節約になる計算だ。おぉ、ブラボー。

なあに、遠からず人類は石油に代わる代替エネルギー源を開発しますよ。ダイジョーブ。ノープロブレムねお客さん。ワタシ外国の観光客に親切ネ。
ということで、環境負荷はこのくらいにして、続いてお財布への負担を見てみよう。
容器製造費は一本あたり25円。使用後の処理にかかるコストは同24円。しかも自治体負担(ひょっとしたら違うところもあるかもしれないが)。
分かりやすく言えば、そこいらの中学生あたりがペットボトル飲料を一本飲んだとすると、それを飲んでもいない私が24円払ってそいつの後始末をしなければならない、ということだ。
さらに、その中学生がちゃんと分別回収に出さずに横着な捨て方をしたりすると、コストはさらに跳ね上がる。
昨年度のペットボトルの年間生産量は37万トンほどだそうなので、ちゃんと分別回収されてとして、処理コストは優に1000億円を超える計算だ。
仮にあなたがペットボトル飲料を飲まなかったとしても、税金からこれだけの額が有無を言わさず支出されることになる。そしてその分、他の公共サービスが削られたり、余計なコスト高が生じたりするわけですね。

うっがー。ぜーきん払ってねー奴がペットボトル買うなぁ〜。
・・・いや、そういう話ではなくて。
処理に多少お金がかかったところで、環境負荷のために仕方の無いことならばともかく、先に見たように、リサイクルは必ずしも環境にやさしくないんですよね。
人と地球にやましいペットボトルのリサイクル。さて、どうしましょ。

参考:
「E's」第10号。中部リサイクル運動市民の会
「月刊ビジネスデータ」2000年6月号。日本実業出版社
朝日新聞(夕刊)2000年6月20日
東海テレビ「NEXT21」6月5日放送分



女性、この神秘なるもの
「ドイツ魂」という本を読んだ。
といって、お気楽極楽系の読み物であるので、これを正しく「本を読んだ」といえるかどうかは問題ではあるが。何せお気楽すぎて、著者の名前すら失念してしまったほどである。
本来なら、ちゃんと確認してから書くのが筋だとは思うが、まぁ、お気楽極楽、気にしないことにする(←駄目じゃん)。
で、この「ドイツ魂」の中に、以下のようなエピソードが紹介されていた。
曰く、「独逸国の住民、身体いと頑強なりて、洟をかむにても、天地開闢もかくや、ズバアン、ブロロロロォイ、地鳴りの如き轟音を発するものなり。日の本の民、同様なる行いをするに、ちいん、いとたおやかなる音もてすなる。女子にては、いかなる神仏の計らいならん、無音にてこれをすまするべきものもあるなり」
重ね重ね失礼ながら、正確な表現はとうに忘れてしまっっているので、こんなような事が書いてあった、という程度の引用と思っていただきたい。なんだか自らの古典の教養の無さを露呈しているだけのような気もするが。
とまれ、これを読んで私も思い出した。いや、ドイツ人ではなく、後半の女性についてなのだが。
まず、くしゃみをする場面を想起していただきたい。
通常であれば、ぅえ〜くしょい、べらちくしょう!などと、単にくしゃみをするのみに止まらず、鼻の下あたりを擦りつつ意味不明な悪態を続けてチェーンコンボにする、かどうかはともかく、鼻の感覚細胞が刺激を受けたことによる反射運動で強く息を吐き出し、いくらか空気を振動させるものである。
が、驚くべし、世の女性にはこれをサイレントにて行う方も居られる。
これは一体どういう事だろう(「特命リサーチ何とか」風←ってウソ)?
一般に女性の方が男性より肺活量が少ないから?でも子供でも豪快にくしゃみする奴は居るぞ。謎だ。神秘だ。ミステリーだ。
理由をご存知の方、又はその域に達するための修行法などご存知の方が居らっしゃいましたら、ご教授くださ〜い。



普通の人々
なんだか複数のホームページで同様の内容を見かけるので、おそらくそういうものなのだろう。
というのは、「土日は訪問者数のカウンターの伸びが悪い」という話だ。
私も俺ページ(つまりこれだ)のカウンタが土日に伸びない(といって、じゃあ平日なら伸びているのかというと、そうでもないのだけれど)事は訝しく思っていた。
つまり、ネットサーフィンなんて暇なことは、休みの日の暇つぶしくらいでしかしないのではないかと思っていたからである。
これが平日の方が良く回るということは、ひょっとして「ネットサーフィンは仕事中に上司の目を盗んでやるもの」というのが今日的な国民的コンセンサスなのだろうか。
日本の平均的ネットユーザーは一体どういう使い方をしているのか、これも興味のあるところである。我こそ平均的ユーザー、という方は、是非にご報告いただきたい。

・・・平均って、「そこに属している人数が一番多い層」をとれば、「ケータイ端末でメールのやり取りするくらいで、ホームページ巡りなんてしない」のが平均ってことになりそうな気もするなぁ。


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