当為・即・妙
当初は、国際社会へ向けての存在の誇示、あるいは単なるハッタリに過ぎないと見られていたところ、タリバン勢力がバーミヤンの石仏の破壊を実行した事は、読者諸兄もご存知のところであろうと思う。
この事の正当性に付いては、イスラム社会の中でも評価が別れているようで(無論、非難する方が多数意見ではあるのだが)、ことによると、外から見ているよりも根の深い問題であるのかもしれない。
イスラム法的に是か非か、という点は、勿論私の知るところではない。かかる行為を擁護する気が無いのは当然だが、といって、「あのような事はするべきではない」といって断罪したところで意味が無い事も、また同じように当然である事くらいは理解している。
大体が「べき論」というものが、ある自明ではない(より厳密には、自明のように思われているが、しかし自明ではない)価値判断等の前提から選択的操作を加える事による演繹であり、従ってその前提を共有しないものの間では成り立たない、極めて脆弱な構造のものである事は、今日を生きる我々の誰もが理解している事であろう。
端的に言えば「一生懸命勉強しないと、良い大学に入れませんよ」などと言ったところで、「良い大学に入る」ことに成功神話を見出せない人からは、「別に良い大学になんか入れなくったって良いよ」と言われるだけの話だ、ということである。
ここで、外から我々が、我々の前提でもって「あのような事はするべきではない」と幾ら言ったところで、彼らは彼らの前提から「やるんだ(やるべきだ)」と決めた以上(本当にただのハッタリだとすれば話は別だが)、互いの当為のロジックがかみ合わない事は畢竟である。
そんなわけだが、このタリバンの破壊行為を辞めさせるべく日本から派遣されたのは、かの松浪幸四郎議員だそうである。
人が人だけに、きっと議論が「水掛け論」に終始したんだろうなぁ、と。
マイラインはやっぱ、KDDIでしょ
そんな事より、KDDIにはHDRを頑張って欲しい(あ、詳しくは週間東洋経済3月20日号あたりを参照ね)。
何か広告とか営業とかで、ずいぶんマイラインに力入れてるみたいだけど、囲い込みで既存の電話会社が幸せになるだけのマイラインより、こっちに人と金を裂いた方が良いと思うけどなぁ、私は。
一般の人の電話代なんざぁ、マイラインで何処を選んだところで大して代わりもしないだろうけど、ケータイ端末が定額になれば、幸せになれる人は多いと思うし。っていうか、違う使い方も見えてくるわけだしね。
I-modeとは仕組みが違うんだから、出来るよね?やるんだよね?そのためにKDDIになったんだって言ってたよね?
奥様ウットリ(?)な試供品の謎
なんだか知らないが、ネスレのインスタントコーヒー・ゴールドブレンドに、同じくゴールドブレンドの試供品が付いて売られていた。
例えば同じネスレのエクセラやプレジデントにゴールドブレンドの試供品がついているのなら話は分かる。が、そもそもそれ自体を買っているのに、今更試供品はないだろう、という気がする。試供品の方を使ってみて、気に入らなければ、本体の方は「やっぱり返します」と言う事が出来るのなら話は別だけれど。
その試供品の方も、ちゃんとしたガラス製の瓶に入れられているので、コスト面から考えても、おとなしく「何%増量中」とかした方が良かったのではないかと思う。さっぱり意図が分からない。
などと首を捻っていたら、どうも別の会社の別の商品(インスタントコーヒーではない)でも同じような事をやっていた。
「試供品」というものには、世の奥様方の物欲をそそる何かがあるのだろうか。謎。