第三五条
法令又は正当な業務による行為は、罰しない。
第三六条
@急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
A防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第三七条
@自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、
これによって生じた害がさけようとしたがいのていどをこえなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
A前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。
第三八条
@罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
A重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその思い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、
その思い罪によって処断することはできない。
B法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
第三九条
@心神喪失者の行為は、罰しない。
A心神耗弱者の行為は、その行為を減軽する。
第四一条
十四歳に満たない者の行為は、罰しない。
第四二条
@罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その軽を減軽することができる。
A告訴がなければ公訴を提起することができない罪について、告訴ができる者に対して自己の犯罪事実を告げ、
その措置にゆだねたときも、前項と同様とする。