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体脂肪を知ろう

●病気に起因しない冷えの症状について

 

 人間の体は、食事より取り込んだ栄養素を、エネルギー源に変化させ、生命の維持や活動の原動力としています。栄養素から得られた熱量を、摂取エネルギーといい、日常の活動や運を動かすことにより消費されますが、使われずに余った分は、中性脂肪という形で、肝臓や脂肪細胞の中に蓄えられます。そして、身体が飢餓状態にさらされると、中性脂肪を分解し、エネルギーに変化させる仕組みになっています。  

 しかし、現代人の生活は、食生活も裕福で、交通手段や通信の利便化により体を動かす機会も少なくなり、実際に体が飢餓状態にさらされることは、殆ど無くなりつつあります。

●基礎代謝について●

 基礎代謝とは、生きていく為に最低限必要なエネルギー(呼吸をする、心臓を動かす、体温を保つなど)と、生活活動代謝量(日常生活や運動で使うエネルギー)、及びDIT(食事誘導性体熱産生=咀嚼や消化・吸収に使うエネルギー)に分かれます。一日の総消費エネルギー量の約6〜7割は、基礎代謝量で占めています。

 また一般的に、加齢と共に基礎代謝は低下してきますので、消費エネルギーにも大きく影響してきます。

 そのような事から、消費しきれない摂取エネルギーの余剰分が、大量に中性脂肪として蓄えられて、肥満という現象を生む結果となったのです。動などで使われる熱量を消費エネルギーといいます。摂取エネルギーは、身体を動かす事により消費されますが、使われずに余った分は、中性脂肪という形で、肝臓や脂肪細胞の中に蓄えられます。そして、身体が飢餓状態にさらされると、中性脂肪を分解し、エネルギーに変化させる仕組みになっています。    

        

●体脂肪の種類

 体脂肪と一口に言っても、体の中の脂肪はその働きや蓄積される部位によって、いくつかに分類されます。それぞれどのように違うのでしょうか。

まず、中性脂肪にはその蓄積される部位によって、皮下脂肪、内臓脂肪、血中脂肪の3種類があります。更に、血液検査などで見られるコレステロールや細胞膜を作るリンパ脂質も脂肪の一種です。

 

 

【中性脂肪】

      皮下脂肪・・皮膚の下につき、脂肪細胞の数を増やして体脂肪を蓄える。体温を保ち、外部の衝撃から体を保護する役割をしています。たまりにくいタイプの脂肪。一度付くと、分解されにくく減りにくい。

      内臓脂肪・・・内臓の周りにつき、脂肪細胞の中身を膨らませ体脂肪を蓄える。内臓を正常な位置に保ち、保護したり、クッションの役割をしています。たまりやすいタイプの脂肪。分解されやすく減りやすい。

      血中脂肪・・・血液中に溶けている脂肪で、中性脂肪の中では一番最初に使われる脂肪で、この中では最も減りやすい。多くなりすぎると動脈硬化や生活習慣病などの原因になりやすい。

【コレステロール】

      HDL(善玉)コレステロール・・・高比重で、体内の血管壁に余った LDLコレステロールを回収し、肝臓へ持ち帰る。動脈硬化を予防する。  

      LDL(悪玉)コレステロール・・・肝臓からコレステロールを各組織に運ぶ。低比重なため、血管壁に付きやすく、動脈硬化を促進させる。

【リン脂質】

   細胞膜を作る成分。本来は水に溶けない脂肪などを、水に馴染ませる性質を持っていて、アポ蛋白と一緒にコレステロールや中性脂肪を包むことにより、リポ蛋白質に変わり、血液中でコレステロールや中性脂肪を運ぶ役割をしている。   

 

以上が、体の中にある、主な脂肪の種類になります。

 中性脂肪は脂肪細胞に蓄えられ、体を動かす際に、エネルギーとして使われます。体内に脂身として貯蔵されているもので、一般に脂肪“と呼ばれるのはこの中性脂肪の部分です。

    コレステロールは体を動かすエネルギーとして使うのではなく、細胞膜やホルモン、胆汁酸の原材料として使われたり、消化作用を助ける働きをしている為、両者は同じ脂肪でも、働きは全く別のものになります。

 

【体重と体脂肪率】

次に、体重と、体脂肪率についてですが、体重は体の重さで、体脂肪率は、体重に占める脂肪の割合をいいます。体は、水分、筋肉、脂肪で出来ており、脂肪も生きていく為にはある程度必要です。ただ、増え過ぎは肥満になります。また、標準体重でも脂肪率が高いと、隠れ肥満となってしまいます。

 肥満度を表すのに、国際的に用いられている指標がBMI(ボディ・マス・インデックス)です。

 これは、「体重(s)÷身長(m)の2乗」もしくは「体重(s)÷身長(m)÷身長(m)」の公式で求められます。この数字が22のときに最も病気が少ない状態(標準体重)とされており、25以上だと肥満です。さらに25以上で高血圧または高脂血症糖尿病のいずれかがある場合や内臓脂肪が多い場合は「肥満症」とされます。

 BMIの数値を出すことで、ある種の生活習慣病などに対するその人の危険率を見る、かなり正確な指標になるそうです。この数字はあくまでも目安ですが、25以上の人は、食事やアルコールなど食生活に気をつけたり、運動を心がけたり、生活習慣を見直しましょう。

 また、BMIから自分の標準体重を出すには

「身長(m)×身長(m)×22」 で計算します。

 

●体脂肪計のしくみ

 体脂肪率を予防的に測定するには、市販の体脂肪計を利用すれば簡単に測定できます。

 体脂肪計は、測る部分に電極があり、そこで全身の電気抵抗(インピーダンス)を測定し、体脂肪率を測ります。体には、水分を殆ど含まない脂肪組織と、水分をたくさん含む徐脂肪組織(筋肉、骨、体液など)の2種類に分類されます。電流は水の中を流れやすいので、徐脂肪組織の多い人はインピーダンスが低く、逆に体脂肪量が多い人はインピーダンスが上昇します。そのため、測定する上では、体内の水分の変化や体温の影響を受けるので、一日に何回も測定してもその都度数値が変化するなど、正確さに欠けます。特に、運動、食事、入浴前後などは不安定で測定には適しません。

 このようなことから、自分で毎回同じ条件で、決まった時間帯に正確に測定し、数週間毎に比較して、正常範囲内を目安とするのがベストかもしれません。

 

●脂肪のしくみ

私たちは通常、活動に必要なエネルギーを、食べ物から摂っています。食品中には、3大栄養素と言われる糖質タンパク質脂質が含まれており、それぞれ体内でエネルギーを生み出します。そしてこれらの栄養素を、体内で無駄なくエネルギーに換え、体の機能を円滑に行なえるようにする為には、ビタミンミネラル(無機質)が必要です。

                     

 

                

 

これら3大栄養素はそれぞれエネルギーとなりますが、中でも最も分解されやすく、主たるエネルギー源として働くのが糖質(ブドウ糖)です。

ブドウ糖は、デンプンや砂糖として体内に入り、胃や腸で消化酵素によりブドウ糖に分解され、小腸で吸収され血管内に入ります。血液中に入ったブドウ糖を血糖と呼びます。

この血液中のブドウ糖は、すぐ使われるエネルギーになり、また、肝臓で貯蔵ブドウ糖(グリコーゲン)に作り変えられます。グリコーゲンは、活動・運動などでエネルギーが必要になった時に使われます。また、過剰摂取などでグリコーゲンになりきれず余ったブドウ糖は、中性脂肪に合成されます。

また、一部のブドウ糖は、血管を出て、直接組織に入り、血糖を下げる役割を持つインスリンの作用により、脂肪細胞に取り込まれます。取り込まれたブドウ糖は、いったん分解されて、中性脂肪になり、蓄積されます。

また、食事により摂取された脂肪は、小腸で分解酵素により脂肪酸に分解され吸収されます。吸収された脂肪酸は、中性脂肪に合成され、血液の中に入ります。しかし、この中性脂肪は余分にあると、酵素の作用で、脂肪酸に分解され、脂肪組織に取り込まれ、再び中性脂肪に合成され、蓄積されてしまいます。

これらが、体脂肪の蓄えられる大まかな仕組みです。

この様に脂質はもとより、糖質も過剰に摂取してしまうと中性脂肪という形になり、体内に蓄えられるということです。

 

●食事について

さて、体脂肪増加の原因は、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、その余剰分が体内に溜まってしまうためです。では、なぜそのようなことが起こるのでしょう?食べすぎ(摂取)と、運動不足(消費)の関係から、整理して考えてみます。  

過食と偏り・・・

まず、食べ過ぎというと、食事の量が問題だと思われる方が多いのでは無いでしょうか。食事より摂取され、作り出されたエネルギー量は「カロリー」という単位で表されます。糖質とタンパク質1gからは「4キロカロリー」、脂肪1gからは「9キロカロリー」がそれぞれ作られます。

高エネルギーの食品、特に脂肪分の多いものは、糖質、タンパク質に比べ、約2倍のエネルギーになるので、同じ量でも内容によっては、カロリー過剰になり、肥満になりやすくなります。また、糖質の中でも、甘みの強い果物、はちみつ、砂糖、甘いジュース類やアルコール類などは、穀類に比べ吸収が早く、取り過ぎは体脂肪の原因となります。

自分では、量は普通のつもりでも、栄養のバランス次第で、カロリーオーバーになる場合もあるのです。問題は「量より質」というわけです。まずは、栄養のバランスの取れた食生活を心掛けて下さい。  

1日きちんと3食・・・

1日3食、出来るだけ決まった時間に規則正しく食事を摂ることが理想です。特に、食事の間隔を5〜6時間くらいずつ取るようにすることで、間食・ドカ食いが防ぎやすくなります。

一日の食事の回数を減らすことは、エネルギーを満たすことは出来ても、食品の種類が減り、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素が不足する原因になります。さらに、食事抜きのダイエットは、体重を減らすことは可能でも、体脂肪を減らすことは難しく、骨や筋肉の量を減らしかねない、リスクの高い方法です。筋肉量が減ると、基礎代謝量が低下し、さらに痩せにくい体質になります。また、体内では、「次にいつ食べられるか分らない」という防衛反応が働き、消化・吸収を高め、体脂肪を蓄えやすくします。  

朝食をしっかり・・・

脳はブドウ糖をエネルギー源として働く為、朝食をしっかり摂る事で、脳の細胞が活性化します。朝食は多少多めでも、日中の活動でエネルギーが消費されるので、体脂肪は溜まりにくいのです。  

寝る前は食べない・・・

夕食は出来るだけ就寝3時間前くらいまでに済ませるのがベストです。活動と休息を司る自律神経のバランスは、就寝時、休息型の副交感神経の働きが高まり、消化管などの内臓の働きが活発になります。この時に食事を摂ると、栄養が腸から吸収されやすく、同時に脂肪の合成も盛んになります。

仕事などの事情で、どうしても夕食が遅くなってしまう場合は、適当な時間におにぎりなど腹持ちの良いものを軽くつまみ、夕食は時間が遅くなるほど軽くするよう心掛けます。またその際は、主食を減らし、おかず主体にすると良いでしょう。また、基本的には、夜食などは摂らない方が良いのですが、どうしても空腹に耐えられない時は、少量の果物や牛乳、またはところてんなどでつなぐよう、工夫しましょう。  

早食い・・・

脳の満腹中枢が働き、満腹になったと信号を送るのに、食事を始めてから約20〜30分掛かると言われています。ですから、それ以前にかき込むように食べるような早食いの習慣の人は、どうしても食べ過ぎになりがちです。

これを防ぐには、出来るだけ食事を良く噛み、ゆっくり食べる習慣に変えることです。ゆっくり食べることにより、腹八分目でも充分な満腹感を得られるようになります。

 

    

                

          

                            

 

●運動について

エネルギー消費としての運動についてです。

体脂肪を減らす上で、運動は欠かせません。運動が代謝を活発にして体脂肪を増えにくくする理由とは何でしょう?  

運動によって筋肉をつけると、基礎代謝量が増える!

筋肉は、体の組織の中でも、最もエネルギーを消費する器官です。筋肉をつければ、それに伴い基礎代謝量が増え、太りにくい身体になるのです。  

運動は交感神経の働きを活発にする!

交感神経の働きが活発になると、血中のアドレナリンが増え、体脂肪が燃焼されやすくなります。  

運動はインスリン抵抗性を改善する

インスリンは、ブドウ糖を細胞内に送り、エネルギーとして活用させたり、脂肪細胞内に取り込ませ脂肪細胞中で脂肪の合成を活発にする働きもします。

インスリン抵抗性とは、血糖を下げるインスリンの働きが悪い状態です。こうなると、血糖を下げようと膵臓からインスリンがたくさん分泌されることになり、体脂肪の合成が促進されてしまいます。運動は、インスリン抵抗性を改善する作用があり、このためインスリンの分泌が抑えられ、体脂肪の合成も緩やかになります。これらの作用により、体脂肪が溜まりにくくなってきます。

ではどのような運動が効率的に体脂肪を燃焼出来るのでしょう。体の中の脂肪を燃やす為には、たくさんの酸素が必要です。その酸素の貯蔵量の多い赤筋は、酸素を使って血液中の脂肪や体脂肪を燃焼してエネルギーを発生させています。

脂肪を燃焼させるためには、この筋を使う有酸素運動が良いとされています。有酸素運動によって全身への酸素の補給が高まるほど、脂肪は効率よく燃焼します。しかし、脂肪が燃え始めるのは、運動を始めてから20分以上経ってからになります。このような条件を考えると、無理なく続けられるウォーキング、自転車、水泳など、簡単に出来て長時間行なえるものが良いと思われます。

 始めからやり過ぎはかえって逆効果になりますので、最初は少しずつ行い、慣れてきたら時間や運動量を増やすと良いでしょう。また、運動には、心肺機能を丈夫にするメリットもあります。

日常生活の中でも、通勤や外出時は、なるべく歩くようにしたり、エレベーター等を使わずに階段を利用するようにするなど心掛け、こまめに体を動かし消費エネルギーを増やすように努めてください。食生活に気をつけ、運動で筋肉をつけることで基礎代謝量を上げ、体脂肪を燃えやすい身体にすることで、体脂肪を減らしやすい身体になっていきます。あせらず、自分の体力を自覚し、自分のペースで無理の無い運動を始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

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