ソロ活動(その4)

Relight My Fire

 

"Instant Replay"の後、シングル"Boogie All Summer"(これは所謂ディスコ・チューンではなく、まあそれっぽい味付けのポップソング。アルバム未収録曲については後ほどまとめて取り上げる予定です)を挟んで発売されたこのアルバム(1979年)、引続きディスコ色の強いアルバムとなっています。

"Hands Down" (Hartman)
"Love Strong" (Hartman)
"Vertigo / Relight My Fire" (Hartman)
"Just For Fun" (Hartman)
"I Love Makin' Music" (Hartman)
"Free Ride" (Hartman)

シングルカットされた"Hands..."にはなんとなんとStevie Wonderがハモニカで参加していて、Edgar WinterのSaxとソロバトルを繰り広げる、という大変な曲。
これはまあ完璧な"Instant Replay"タイプの曲なんですが、30センチシングルのロングバージョン、シングルバージョン、"Hands Down (Hands Up)"というタイトルがついているカラオケバージョンなど、いろいろなバラエティが発表されています。

SF風インストナンバー、"Vertigo"に続けて歌われる"Relight My Fire"は、Loleatta Hollowayのボーカルを大きくフィーチャーしたナンバー。こちらもシングルになって、ディスコチャートを賑わしたようですね。後にLoleattaの歌唱部分が、サンプリングのネタとしていろいろなアーチストに利用されたのはご存知の通り。イギリスのアイドルグループ、Take Thatがこの曲をカバーして全英チャートのトップにも立ちました。

モーニング娘。のビッグヒット、"ラブ・マシーン"には、限定販売されたアナログ版のリミックスバージョンがあって、んまあこの曲そのものは"ヴィーナス"のもじりなんだけど、このアナログ版のアレンジ(イントロ/間奏部分やバックのリフなど)はこの"Relight..."をそのままイタダいたものになっています。んで、このリフは"Relight..."のAメロをモチーフしたものになっているんだけれど、そうして聴くと"ラブ..."のAメロも実に"Relight..."に似ていることが良く判ります。最初聴いた時には全然気が付きませんでしたが...

しかる後、99年に日本のダンス☆マンというヒトが"Relight..."のソラミミ系(?)日本語カバー、"ヘンなあだ名はイヤ"、というのを出してるのに気がつきまして、実はこのモーニング娘。もこのダンス☆マンがアレンジを担当している、と判明するに当り、いろいろなナゾがようやく解けた、って訳。

これも最近気がついたんだけど、この"Relight..."、サンプルされた曲経由、ではあるんだけども、ダンスダンスレボリューション(DDR)という業務用(後に家庭用にも移植)ゲームの課題曲として永年使われしたしまれているらしい。てなことも有って、日本編集の数々のディスコミュージックのコンピ盤にも収録されてますね。

この絡みで面白いのは、こうしたダンスゲームをPCで楽しもうというフリーソフト、BM98、ってーのがあるんですが、これ用にこの"Relight..."を移植してらっしゃる方がいらっしゃる。こちらからダウンロード可能ですが、こういうのは著作権うんぬんなどと言わずに気楽に楽しみたいモンですな。

数々のアーチストにカバーされている名曲"Free Ride"のセルフカバーもやっていて、ワタクシはこちらのバージョン(かなり派手なディスコアレンジ)結構好きです。
Dan死亡後のコンピ、"Keep The Fire Burnin'"にはこのアルバムから"Vertigo / Relight..."と"Free Ride"が収録されています、が、後に"Keep..."の項で詳しく触れるつもりなんだけど、これに収録の"Vertigo / Relight..."はナゼかDanの歌唱がほとんど含まれていないバージョンになっててなんだかなあ...

レコーディングメンバーは、

G.E.Smith (Guitar)
Brian Brake (Drums)
Craig Peyton (Electric Vibes)
Phil Houghton (Congas, Guitar)
Larry Washington (Congas)
Blanche Napoleon (Vocals)

となっていますが、曲ごとに参加者が異なり、バンド的な感覚ではありません。Danが打ち込みを含めて自分でやっている比率が高まっている感じですね。
前作より一層ディスコミュージックに徹底していて、ナミダなみだのバラードがないのがちょっと残念なところですが、"I Love..."のギターなど、非常に凝ったアレンジを聴くこともでき、やはりファンとしては手元に置いておきたいアルバムの一つですね。

 

TOPページに戻る