ソロ活動(その5)

It Hurts To Be In Love


1981年の本作、結果的にはDanのBlueskyレーベルへの最後の作品となりました。
レコーディングメンバーは下記の通り、ボーカルのBlanche以外はがらりと入れ替わって居ります。

Dan Hartman: vocals & keyboards
Blanche Napoleon: vocals
Art Wood: drums
John Pierce: bass
Erik Cartwright: guitars
Jeff Bova: synthesizers

曲によってはDanがギターやベースも弾いている様ですが、基本的にはバンドサウンド重視、ということで制作された模様。

ドラムスのArt Woodはこの時期のDan関連作(James Brown, Neil Sedakaなど)にも多く顔を出しているひとで、Gary WrightとかEddy Moneyとの活動も多い。
ベースのJohn Pierceは、一時Pablo Cruiseのメンバーだったことがあるようですが、基本的にはセッションの人みたい。
ギターのErik Cartwrightは、Foghatでベースを弾いていた人と同一人物?
シンセのJeff Bovaは、プログラミングにも長けた、キーボードプレーヤというよりはシンセスト、というイメージの人で、ものすごく多くのセッションに参加してますが、確か坂本龍一や矢野顕子のアルバムに参加しているのを見かけたこともあります。

こういう基本的には地味目のメンバーで作り上げた本作、セールス的には見るべき成果をあげなかったようですが、ディスコ時代を経てポップなロックンロールに回帰した、ということで、発売当時ワタクシは狂喜したものです。
今でこそ70年代〜80年代のディスコサウンドにもなかなかに評価すべきものがある、と本気で思えますが、やはり当時は結構憎んでいた、というのが正直なところ...

収録曲は、

"It Hurts To Be In Love" (Greenwood-Miller)
"Heaven In Your Arms" (Hartman)
"My Desire" (Hartman-Ames)
"Forever In A Moment" (Hartman)
"All I Need" (Hartman)
"Pick It Up" (Hartman)
"I Still Remember" (Hartman)
"Positive Forces" (Hartman)
"Letter In A Song" (Hartman)
"Hello Again" (Hartman)

の10曲で、アルバムタイトル曲はDanには珍しいカバー曲。ジーン・ピットニー1964年のヒット。この他自作曲も実に佳曲揃いで、"Heaven..." "All...""Hello..."辺りはDan全ての作品の中でも上位に来るものだ、と思っています。

本作は1981年の発売ですが、このタイミングはウィンター・ファミリー全ての活動が極めて低調になってゆく時代。
いくつかのプロデュース作を経て、次にDanが表舞台に躍り出るのは84年の"I Can Dream About You"まで待たねばなりません。

 

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