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写真:久保雅督(c)

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6. 1枚の写真は数万語に及ぶ情報量を持っている
 

 お米の花の受粉シーンは、私が想像していていたものとはまったく違うものだった。
 最初に私がイメージしたのは、1つのモミが開き、その中に入っていた雄しべと雌しべがくっついて受粉するというものだった。
 ところが、写真に写っていたのは、まず、1つのモミから雄しべが何本も出て、それが、近くにある他のモミに猛烈にアタックをかける。アタックをかけられているモミには、他のモミから出た雄しべも、同じように猛烈にアタックをかけている。
 すると、アタックをかけられているモミがパカッと開いて、雌しべが、モミの割れ目のあたりに姿を現す。確かに雄しべとはまったく違う形状で、その形は女を連想させるものである。
 驚いたのは、雌しべにアタックをかけていた雄しべが迫るのかと思っていたら、なんと、別のところから関係のない雄しべが、ヒョイと頭を持たげて、猛烈な勢いで雌しべにくっついてしまったのである。
 そして受粉が終わると、あれッあれッという間に、モミがまた閉じてしまった。
 こうした一連の動きを数枚の写真が見事に捉えていたのである。
 もはや構図がいいとか悪いとかというレベルではない。写ってさえいれば、それだけで非常におもしろい写真なのである。
 1枚の写真は、数万語にも及ぶ情報量を持っている。
 写真について昔から言われている言葉だが、今回程、それを感じたことはなかった。
 私が写真を撮っていると、高齢の男性が横に来て、何を撮っているのかと聞いてきたので、これまでの経緯を話していると、その人もお米の花に興味を持ったようで、自分のカメラで撮影をしていた。
 その人は、糸トンボを目当てに写真を撮りに来ていたのだが、お米の花の写真を撮ってみると、
「受粉のシーンはさすがに撮れないけれど、これはおもしろい世界ですね」と、新しい写真テーマを見つけて喜んでいた。
 1枚1枚をきちんと作品にしていくのも写真の世界だが、1つのテーマをコレクションして見せるというのも、1つの方法である。
 写真の表現には、こうでなければならないというものは何一つとしてない。
 それぞれが、それぞれの感性で自由に楽しむのが一番。
 今は、1冊からでも写真集のつくれる時代。1枚の写真の評価よりも、コレクションとしての1冊の写真集。それを、私は今、いろんな人に勧めているのである。

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