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写真:久保雅督(c)

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heaven in a wild flowerby cocoal


heaven in a wild flower

花の写真を撮っています。

花の写真はアポイントメントがいらないので、散歩しながら気楽に撮ることができます。

写真がたまってくると、本にしたいという欲望が生まれてきます。

デジタルカメラの発達と印刷の進歩によって、1冊からでも写真集がつくれる時代になりました。

どんなものかと試しに作ってみると、想像以上に素晴らしいものができました。(タテ21×ヨコ28cm)

heaven in a wild flower
友人や知人、いろんな人に見せたところ、写真で見せるのとはまた違って、そこには別の世界が存在することがわかりました。

写真を撮る楽しみがますます増えてきました。

今回は、英国の詩人ウィリアム・ブレイクの「一粒の砂の中に世界を見、花一輪の中に天を見る」を意識して「heaven in a wild flower」としてみました。

 
文/写真久保雅督
2012.Apr.24


スノードロップ
スノードロップ(水戸市植物公園)

幸運を運ぶ可憐なバレリーナ

 寒風に身を揺らしながらも、スッと背筋を伸ばすバレリーナにも見える白い花には「希望」「慰め」「幸せを呼ぶ」「まさかの友」などの花言葉がある。
 日本名で「待雪草」と呼ばれるこの花は、スノードロップとも呼ばれ、いろいろな物語が伝えられている。
 エデンの園を追放されたアダムとイブが、やむことなく降り続く雪に震えながら絶望していると、現れた天使が「寒い冬のあとには暖かな春が来ます」と慰めて、雪に息を吹きかけて白い花に変えたという言い伝えもそのひとつ。
 水戸市植物公園で花が咲いたというニュースをテレビで知り、さっそく行ってみた。
 カメラを持ったお年寄りが
「そうか、もう咲いたか」
とまるで愛しい人にでも話しかけているように、つぶやきながら写真を撮っていた。
[この花を見た人は幸せになれるという言い伝えがあります。]
花壇には、そんな説明が書かれた看板が立てられていた。
 マルシャーク(ロシア)の童話劇「森は生きている」は、花が咲いているはずもない吹雪の大晦日に、意地悪な継母にスノードロップを探してくるように言いつけられた少女が森を彷徨っていると、そこへ12月の精が現れて、スノードロップの花を見つけることができた少女に幸運がおとずれるという話。
 スコットランドでは、新年が来る前にこの花を見つけるとその翌年は幸せになるという言い伝えがある。
 もうすぐ新年を迎える。
「来年は良い年になるかもしれないな・・・」
 花を見ながら、そう考えている自分がおかしくもあり、そんなことを思うことができるのも"幸せ"というものかもしれない。ふと、そう思った。
 
文/写真久保雅督
2007.Dec.16


フォクスファイヤー マリーングリーン
フォクスファイヤーグレード
マリーングリーン
cymbidium artist 佐々木正芳氏

緑のドレスを着た貴婦人

 凛とした花が幾つも連なって、そのハーモニーで一層の輝きを増すシンビジウムの艶やかな姿に、私は、ヨーロッパ、上流階級の貴婦人たちの姿を連想する。
 白、ピンク、黄色、緑…
 どの色のドレスも美しいが、とりわけ私が気に入っているのは、緑のドレスに赤い口紅をさした、新種のシンビジウムである。
 他の花に比べると、幾分か香りが強く、その花は天婦羅にすると、ほのかな苦味があって、実に美味しいのである。
 食材にするには高価すぎるが、私の場合、鳥取県の友人が、栽培しているおかげで、そういう贅沢ができるのである。
 シンビジウムという名前(属名)は、花弁が舟底の形に似ているということで、ギリシャ語の「舟」と「形」という表記が使われるようになった。
 原種はベトナム、インド、ネパール、ミャンマー、中国、そして日本などのアジアの熱帯から温帯にかけて分布しており、特にヨーロッパの上流階級の人々に人気があるらしい。
 余談ながら、アイスクリームなどに使われるバニラエッセンスは、シンビジウムからつくられるという話を聞いたことがある。
 毎年、お世話になった方々に佐々木さんのシンビジウムをプレゼントしているが、その球根で翌年も花を咲かせた人は十人中二人だけ。
 育てるためには、かなりの愛情がいるようである。
 しかし、誤解しないでいただきたいのは、花が咲かなかったからといって、その人たちに愛情がないからと、決して言っているものではなく、それほど難しいということ。くれぐれも、宜しく。
 
文/写真久保雅督
2007.Apr.



なんじゃもんじゃ
なんじゃもんじゃの木の下で

 薫風爽涼の5月5日、娘が結婚した。式は両親と兄弟だけが集まった、ささやかなもので、式場は浮岳山晶楽院 深大寺で行なった。
「お寺で結婚式」
そう、聞いた時は驚いてしまったが、
「自分たちでやる結婚式なので、親は口を出すな」と言われると、黙って従うしかなかった。
 お寺での結婚式は初めての経験。一体、どんなものなのか──と思いながら、当日、指定された深大寺山門に行き、待っていると、参道の入り口にタクシーが止まり、白無垢に角隠しをした娘と、羽織袴の新郎が降りてきて、長い参道を案内人に先導されてゆっくりと歩き始めた。
 深大寺は、車止めから山門までの参道が長く、道の両側には蕎麦屋や土産物店がずらりと並んでいる。ゴールデンウィークの真っ只中、観光客の数は多い。
 その間を、新郎新婦がゆっくりと歩いてくるわけだから目立つ。
 二人の姿を見ると、スーッと道を開け、どの人も、万雷の拍手で祝福をしてくれるのである。最近では珍しい嫁入り姿に、アマチュアカメラマンが一斉にカメラを向ける。
 娘たちはたちまちにして、スターになってしまった。
「恥ずかしくないのか」
耳元で囁くと
「最初は緊張したが、気持ちがいい」という答えが返ってきたのには驚いた。
 人生最大のイベントに相応しい、自然に出来上がった観客一体の演出は、見事としかいいようがなかった。
 仏前での、式も粋なもので、護摩を焚く炎と般若心経の声の響きが見事に調和して、普段聞くお経の響きとはまったく異質なものに思えたのも不思議な現象だった。振り向けば、いつの間にか、娘の友人たちも正座して式に参加しており、外から様子を伺う観客が、一層、雰囲気を盛り上げてくれるのである。
 こんな大勢の人に見守られる結婚式も、そうはないもの。お寺の結婚式の良さを改めて知らされた。
 境内では、「なんじゃもんじゃ」の大木が純白の花をたくさんつけて、晴れの舞台を祝ってくれた。これまた自然の成り行きだが、見事な演出となった。  
 般若心経は、「無の境地から宇宙との融合を意味する」おまじない。その意味を知れば、それこそ、結婚式に相応しい歌なのである。
 私たちは儀式というとつい、世間の常識に翻弄されるが、そうした概念を無視した娘夫婦の結婚式をみて、「やるな」と思ったのは、親バカなのだろうか。
 
文/写真久保雅督
2006.May.


黄金虫
FACE to FACE

 コミュニケーションは「FACE to FACE」、「機械を通して心が通いあうはずがない」とは、コンピュータ音痴の言い訳。しかし、今はホームページづくりに、スッカリはまってしまっている。
 年賀状のやりとりだけになっていた人とHPを通して話題ができた。知らない人からメールが来て、仕事にも発展した。
 同時に仕事柄、メディアミックスとして「活字離れ」時代に逆行して、紙の新聞をつくった。 
「名刺の整理をしていて誰だったか思い出せないことがあり、一度に複数の人と名刺交換をした時は特にほとんど覚えていない」というのがヒント。
 名刺と新聞のセットは、初対面の人はもちろん、既に顔見知りの人にも好評で、会社の販促用にと制作依頼も来るようになった。パンフレットは目的が見えすぎるが、新聞はちょうどいい営業ツールになるのである。
「長い文章は読まれない」という人もいるが、興味のないことは、どんなに短くても読みたくない。
 ネットは、その特性上、プリントアウトして読む物は少ないが、しかし真に知りたい時は、文章、それも印刷した文字に勝るものはないということは誰もが思い当たるはずだ。結果的に紙の資料はなくならない・・・。
 私には、カメラもアナログが一番だ。安易に撮れて、操作も簡単なデジタルカメラは便利だが、作品づくりとなると「書」と同じで、紙に筆を置いたところからが本番ではなく、それ以前の「心の対話」が重要だからである。
 
文/写真久保雅督
2006.Apr.



倉吉
倉吉の印象

 昨年の今頃、鳥取県の倉吉という町にいた。
 ある出版社からの依頼で、古い写真を集めて、その町の戦後60年を浮き彫りにするという企画の進行のためである。  
 日本海沿いに発達したこの町の冬は厳しい。降雪が続き、幾日もホテルで動きが取れない時間を費やした。
 しかし、風景を撮るなら、雪の日は格好の撮影日和。仕事ができないのを幸いに、自分の作品づくりをして楽しんだ。
 倉吉は、その名の通り、蔵の美しい町で、すべての物がスッポリと雪で覆われた中に浮かぶ、疎水と古の土蔵の風景は、写真家としての心を高揚させてくれる。
 探せば、この町には、日本の原風景が至るところにある。
 温泉もたくさんあって、仕事はハードだったが、これまでの人生の中でも充実して楽しい数カ月だった気がする。
 撮った写真を、親しくなったレストランに飾って帰った。
 そのレストランから、昨日、写真を売ってほしいという人がいるーという電話をもらった。
 文/写真久保雅督
2006.Feb.


シンビジウム
cymbidium artist 佐々木正芳氏

ポストカードはコミュニケーションツール

 ポストカードにはいろいろな使い方がある。
 毎年、写真入りの年賀状を送っているが、ある人はトイレ(!?)のインテリアとして、ある人はフォトフレームに入れて書棚のワンポイントに、また、ある人はリビングのテーブルに飾っているらしい。
 風景や花の写真はポストカードサイズが手頃で、心を和ませるのに、とても良いのだそうだ。
 今回の写真は、友人が育てているシンビジウム。普通の種類より、数カ月ほど遅らせて花を咲かせるのが特長である。
 私の散歩の友、ハッセルブラードで撮ったもの。
 健康のために歩かなくてはと思いながらも目的なしには、その気にならないが、カメラがあれば寒さも苦にならないのは、「もしかしたら」という期待感が心を踊らせるからである。
 撮った写真はポストカードにして、胸ポケットにいつも数枚入っているのを知っている友人たちは、顔を合わせるたびに、
「新しいポストカード頂戴」
そう言って、催促するようになってきた。
 私にとってはコミユニケーションツールであり、初対面の人には、印象に残る名刺となっているようである。
 
文/写真久保雅督
2006.Feb.

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