ポリフェノールの種類

2006.12.19

ポリフェノール(Polyphenole)とは 
 ポリフェノール(多くのフェノールが結合したもの=
多価フェノール)は、ほとんどの植物が持つ化合物の総称。同一分子内に2個以上のフェノール性水酸基(ヒドロキシ基)を持つもので、4000種類以上ある。
 光合成によってできる色素や苦みの成分で、植物の細胞の生成や活性化などを助けている。多くは配糖体(グリコシド)の形で存在し、ほとんどのものは水溶性で、抗酸化作用がある。
 1992年にフランス、ボルドー大学の科学者セルジュ・レヌー教授が「チーズやバターなどの乳脂肪、肉など動物性脂肪を大量に摂取しているフランス、ベルギー、スイスに住む人たちの心臓病による死亡率が低いのは、日常的に飲んでいる赤ワインに含まれているポリフェノールの抗酸化作用やホルモンの促進作用で動脈硬化や脳梗塞を防ぐため」という説を発表したことから、注目されるようになる。この理論は「フレンチ・パラドックス」と呼ばれる。
 ポリフェノールには、フラボノイド系、フェノール酸系がある。

フィトケミカル(Phytochemicals)とは 

 フィト(phyto)は、ギリシャ語の「植物」を意味する。ケミカル(chemical)は「化学」で、有機化学(オーガニックケミカル)の略。ファイトケミカルとも呼ばれる。
 植物が、
紫外線や病原菌、ほ乳類や昆虫などの摂食から身を守るために生産する自己防衛成分で、色素、香り、苦味など。
 抗酸化作用が注目されて、タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル、食物繊維に続く、第7の栄養素とも呼ばれている。

 フィトケミカルには、
 ・ポリフェノール
 ・含硫化合物(
システインスルホキシド類{アリシン等}、イソチオシアネート類{スルフォラファン等}など)
 ・
カロテノイド(カロテン、キサントフィル、リコペン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、
         カプサイシン、クリプトキサンチンなど)
 ・糖質関連物質(β-グルカン、ペクチン、フコイダン[フコイジン])
 ・アミノ酸類(タウリン、グルタチオン)
 ・テルペン類(リモネンなど)
などがある。

 色素で分けると、以下の7色になり、それぞれをバランス良く摂ることが望ましいとされている。(「発掘あるある大事典」
第132回『食材選びで肌が若返る』2006.11.5放映より)
 *黄色・・・・・トウモロコシ、アボガド、バナナ、レモン、
         パイナップル、グレープフルーツ、
         メロン、アーモンド、玄米、胚芽パン、ウコン
 *緑色・・・・・緑茶、枝豆、ホウレンソウ、小松菜、
         チンゲンサイ、モロヘイヤ、春菊、パセリ、
         ブロッコリー、青ネギ、ニラ、アスパラガス、
         シソ、インゲン、オクラ、レタス、
         キュウリ、キウイ
 *赤色・・・・・トマト、赤ピーマン、イチゴ、トウガラシ、
         梅干し
 *オレンジ色・・オレンジ、パパイヤ、ミカン、柿、アンズ、
         カボチャ、ニンジン
 *紫色・・・・・レッドキャベツ、ナス、サツマイモ、ブドウ、
         ブルーベリー
 *白色・・・・・キャベツ、カリフラワー、タマネギ、
         タケノコ、レンコン、ジャガイモ、ダイコン、
         ヤマイモ、サトイモ、モヤシ、長ネギ、
         ハクサイ、キノコ、ワサビ、ショウガ、
         ニンニク、ゴマ、大豆、リンゴ
 *黒色・・・・・コンニャク、シラタキ、ヒジキ、わかめ、
         黒豆、アズキ、ゴボウ、ソバ、コーヒー、
         紅茶、黒コショウ


タンニン(
Tannin)とは
 
 植物に由来する化合物で、ポリフェノールの一部(カテキン類に多い)。
 特定の性質に対して付けられた名前で、化学構造で分類されたものではない。基本的には、
多価フェノールだが、低分子のシソ科の植物に含まれるローズマリー酸などにも含まれる(=シソ科タンニン)。緑茶に含まれるカテキンの成分のほとんどはタンニンのため、「緑茶タンニン」ともいう。
 強い渋みが特長。これは、舌や粘膜のタンパク質と結合して、変性(収れん作用)することによって起きるもので、味覚というより、触覚に近い感覚といわれている。収れん作用を利用して、タンパク質を凝集させる「皮をなめす(Tan)」が、名前の元になっている。
 抗酸化、抗菌、虫歯予防、坑ウイルス、消臭、高血圧抑制などの作用を持つ。
 性質により、縮合型タンニンと、加水分解型タンニンに分けられる。
 カテコール系(縮合型タンニン)・・・・・・
カテキン類(茶、紅茶、ウーロン茶など)、熟していないバナナ、
                     カキタンニン(渋柿)、ほとんどのワイン、プロアントシアニジンなど

 ピロガロール系(加水分解型タンニン)・・・
エラグ酸フェニルカルボン酸など


アピイン
アビイン
アピゲニン
アルピノン
アントシアニジン
エピカテキン
エピカテキンガレート
エピガロカテキン
エピガロカテキンガレート
エラグ酸
オウゴニン
オーゴニン
カテキン
ガランギン
ガランジン
カルタミン
クエルシトリン
クエルセチン
クマリン
クリシン
クルクミン
クロロゲン酸
ゲニスチン
ゲニステイン
ケムフェロール
ケルシトリン
ケルセチン
ケルセチン-3-ルチノシド
ケンフェロール
(ケンペロール)
シアニジン
シアニン
シトロニン
シトロネチン
セサミノール
セサミン
セサモール
セサモリン
ダイジン
ダイゼイン
テアフラビン
テアルビジン
デルフィニジン
デルフィニン
トリシン
ナリンギン
ナリンジン
ナリンゲニン
バイカリン
バイカレイン
フィセチン
フェニルカルボン酸
プエラリン
ペオニジン
ヘスペリジン
ヘスペレチン
ペチュニジン
ペラルゴニジン
ペラルゴニン
マルビジン
ミリセチン
リキリチゲニン
リキリチン
リスベラトロール
ルチン
ルテオリン
ルトサイド
レスベラトロール


フラボノイド系 

 ポリフェノールの中で多くを占める。
 フラバン類、カルコン類、フラバノン類、フラボン類、フラボノール類、フラバノノール類、フラバノール(カテキン)類、イソフラボン類、アントシアニジン類などに分類される。

フラバン類
 *フラボノイドの基本構造。天然にはほとんど存在していない。

カルコン類(赤色の色素)

種類 働き 食品
カルタミン   紅花、明日葉

フラバノン類(無色)
種類 働き 食品
ナリンゲニン

ナリンギン(配糖体)
[ナリンジン]
抗酸化、抗ガン、抗炎症 ザボン・夏ミカンの皮、グレープフルーツ、オレンジ、トマト、甘草
ヘスペレチン

ヘスペリ
ジン(配糖体)
抗酸化、抗アレルギー、コレステロールの抑制、毛細血管の保護 レモンの皮・果汁、温州ミカン・ミカン・ダイダイの皮、パプリカ、枳実(きじつ)、陳皮(ちんぴ)
シトロネチン

シトロニン(配糖体)
抗酸化 レモンの皮
リキリチゲニン

リキ
リチン(配糖体)
抗酸化 甘草

フラボン類(無色〜黄色の色素)
種類 働き 食品
アピゲニン 抗酸化、抗ガン、高血圧抑制、抗アレルギー、沈静 セロリ、パセリ、ピーマン、ジャーマンカモミール、ダリアの花
クリシン 抗酸化、抗ガン、抗アレルギー、抗炎症、抗ウイルス、血管拡張 果実の果皮
ルテオリン 抗酸化、抗ガン、抗アレルギー、坑炎症・高血圧抑制、肝臓の解毒作用促進 シソ、春菊、セロリ、パセリ、ピーマン、レタス、ニンジン、リンゴ、カモミール、ミント、ローズマリー、セージ、落花生、エゴマ
アピイン[アビイン](配糖体) 抗酸化、高血圧抑制、沈静、食欲増進 パセリ、セロリ
バイカリン
バイカレイン
抗アレルギー、抗炎症、美白 黄金花の根
オウゴニン
[オーゴニン]
抗アレルギー、抗炎症、健胃 黄金花の根
トリシン 抗腫瘍 小麦

フラボノール類(淡黄色の色素)
種類 働き 食品
ガランギン
[ガランジン]
抗酸化、抗ガン、糖尿病の予防、抗アレルギー、抗菌 プロポリス
クエルセチン
[ケルセチン]

ルチン(配糖体)
[ルトサイド、ケルセチン-3-ルチノシド
]

クエルシトリン(配糖体)
[ケルシトリン]
抗酸化、抗ガン、高血圧抑制、脂肪吸収抑制、抗アレルギー、抗炎症、血流を整える、毛細血管の保護、血栓・動脈硬化・紫斑病・骨粗鬆症の予防、疲労回復、ビタミンCの吸収促進 タマネギ、レタス、ブロッコリー、カボチャ、トウガラシ、トマト、リンゴの皮、柑橘類、イチゴ、ブドウ、茶、ソバ、槐花(かいか)、ドクダミ、プロポリス
ケンフェロール
[ケムフェロール/ケンペロール]
抗酸化、抗ガン、高血圧抑制、糖尿病の予防、抗アレルギー、血流を整える ニラ、ブロッコリー、ダイコン、タマネギ、ホウレンソウ、カラシナ、ハクサイ、春菊、レタス、トマト、インゲン、グレープフルーツ、プロポリス
ミリセチン 抗酸化、糖尿病の予防、抗アレルギー、血流を整える クランベリー、ブドウ
フィセチン 記憶力向上 イチゴ、ワイン、茶

フラバノノール類(無色)
種類 働き 食品
アルピノン   ハナミョウガの種子

フラバノール(カテキン)類 
種類 働き 食品
カテキン 抗酸化、抗ガン、抗菌、虫歯予防、消臭、コレステロール・高血圧・脂肪吸収の抑制、健胃 緑茶、リンゴ、ブルーベリー、ハスの葉
 エピカテキン 抗酸化、抗ガン、脂肪吸収抑制、抗アレルギー、抗ストレス カカオ、緑茶、リンゴ
 エピガロカテキン 抗酸化、抗ガン、抗菌、脂肪吸収抑制 緑茶
 エピカテキンガレート 抗酸化、抗ガン、高血圧抑制 緑茶
 エピガロカテキンガレート 抗酸化、抗ガン、高血圧抑制、抗アレルギー、老化抑制 緑茶
テアフラビン 抗酸化、抗菌、高血圧・脂肪吸収の抑制、虫歯予防 紅茶
テアルビジン 抗酸化 紅茶

イソフラボン類(無色〜淡黄色の色素)
 (注)女性ホルモン様の作用を持つため。バランスを欠くと、悪影響を及ぼすといわれている。
種類 働き 食品
ダイゼイン

ダイジン(配糖体)
抗酸化、抗ガン、女性ホルモン様の作用でアンチエイジング、コレステロール抑制 大豆、大豆加工食品(豆腐、納豆など)、レッドクローバー、葛の根
ゲニステイン

ゲニスチン
抗ガン、女性ホルモン様の作用でアンチエイジング 大豆、大豆加工食品(豆腐、納豆など)
プエラリン 女性ホルモン用の作用でアンチエイジング 葛の根、プエラリア[ガウクルア]

アントシアニジン類(赤紫〜青、赤、橙の色素)
 *アントシアンはアントシアニンとアントシアニジンを含む色素の総称。
 *アントシアンは、アントシアニジンの配糖体。
 *アントシアニンは、アントシアニジンの配糖体。
種類 働き 食品
アントシアニジン
抗酸化、高血圧抑制、目の網膜保護、眼精疲労・糖尿病の予防 ブルーベリー、ビルベリー、カシス、赤ワイン、黒大豆
 シアニジン

 シアニン
(配糖体)
抗酸化、抗ガン、抗炎症 シソ、赤カブイチゴ、ブドウ、ビルベリー、コケモモの果皮
 デルフィニジン

 デルフィニン
(配糖体)
抗酸化、抗ガン、抗アレルギー、糖尿病の予防 カカオ、ナスの皮、ブドウ、ビルベリー、エルダーベリー
 ペラルゴニジン

 ペラルゴニン
(配糖体)
抗酸化 緑茶、オランダイチゴ、ザクロ
 ペオニジン 抗酸化 紫イモ
 ペチュニジン 抗酸化  
 マルビジン 抗酸化 ブルーベリー

 *
プロアントシアニジン(オリゴメトリック・プロアントシアニジン。縮合タンニン)はアントシアニジンの前駆体。ブドウに含有。強力な抗酸化作用を持ち、動脈硬化予防、毛細血管の保護、目の保護、抗炎症などの作用がある。

スチルベノイド(無色)
種類 働き 食品
レスベラトロール
[リスベラトロール]
抗酸化、コレステロール抑制、抗ガン、抗アレルギー、心臓疾患予防、静脈瘤の予防、抗加齢 ブドウの皮や種子、イタドリ、ピーナッツ


フェノール酸系

リグナン 
 ゴマなどに含まれる。
 *
リグニンは、リグナンが多数結合した物。樹木成分の一つで、キノコ類は分解酵素を持つため、栄養源として利用している。
種類 働き 食品
セサミン
セサモリン
セサミノール
セサモール
抗酸化、コレステロール・高血圧の抑制、抗腫瘍、肝機能改善、脂肪酸の代謝促進、免疫力増強 ゴマ

クマリン 
 甘い香りの成分。黄色〜褐色の色素。
 肝毒性があるため、過剰摂取には注意した方が良いといわれている。
種類 働き 食品
クマリン   桜の葉、パセリ、ニンジン、モモ、藤袴(ふじばかま)

ジケトン類
種類 働き 食品
クルクミン 抗酸化、殺菌、食欲増進、肝機能強化、抗ガン、利尿 ウコン、ショウガ

クロロゲン酸
 クロロゲン酸はコーヒーの渋み成分。 このことから加水分解型タンニンの一種に加えられることもある。
種類 働き 食品
クロロゲン酸 抗酸化、抗ガン、消化器や代謝性疾患の改善 コーヒー、ナス、ゴボウ、ジャガイモの皮、春菊、プルーン

エラグ酸
種類 働き 食品
エラグ酸 抗酸化、抗菌、抗ガン、美白 イチゴ、ザクロ、リンゴ、赤ラズベリー、タラの実、栗、ユーカリ

フェニルカルボン酸(没食子酸) 
 タンニン(渋み成分)の成分。

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