高脂血症ってなに?

2006.5.6

高脂血症とは

 高脂血症とは、血液中に溶けている脂質の数値が高い状態。
 血中脂質にはコレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸があり、何が多いかによって、3つのタイプに分けられる。
1.脂質の摂りすぎで、悪玉コレステロール値が高くなる「高コレステロール血症」タイプ
2.糖分の多い食事や運動不足などで中性脂肪値が増える「高トリグリセリド血症」タイプ
3.悪玉コレステロール、中性脂肪のどちらの数値も高い「混合型高脂血症」タイプ
 いずれも、自覚症状はなく、進行すると重大な病気を引き起こすので、日頃から注意が必要である。

高コレステロールと動脈硬化

 高コレステロールの状態が続くと、動脈の内壁にコレステロールが沈着して血管内が狭くなり、そのことにより高くなった血圧を防御するため、血管が厚く硬くなって弾力性が失われ、また血栓ができてつまりやすくなる「動脈硬化」を起こす。動脈硬化は進行すると血管がつまり、血液が流れなくなって、「心筋梗塞」「狭心症」などの心疾患や、「脳梗塞」「脳出血」などの脳血管疾患を引き起こす。これらは、ガンを含めて死因のワースト3とされ、動脈硬化は高血圧や腎臓病などの原因にもなってる。
 中性脂肪は、それ自体は動脈硬化の原因とはならないが、善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増やすことで間接的に動脈硬化の原因となる。

悪玉コレステロールと善玉コレステロール

 コレステロールや中性脂肪は、たんぱく質(アポ蛋白)や、リポ蛋白という形で血液に溶け込んでいる。
 リポ蛋白は、比重や粒子サイズにより、カイロミクロン、超低比重リポ蛋白(VLDL)、中間型リポ蛋白(IDL)、低比重リポ蛋白(LDL=悪玉コレステロール)、高比重リポ蛋白(HDL=善玉コレステロール)の5種類に分けられる。
 なかでもコレステロールを最も多く含むLDLは、通常は、肝臓でつくられたコレステロールを体内の細胞に運ぶ役目を担っているが、血液中に増えすぎると、血管内壁に沈着して動脈硬化を引き起こすため、悪玉コレステロールと呼ばれている。
 一方、たんぱく質を多く含むHDLは、細胞で使い切れなかったコレステロールや、血管内に沈着したコレステロールを回収して、肝臓に運ぶ役目を担っている。そのため、善玉コレステロールと呼ばれている。

コレステロールと中性脂肪の大切な役割

 コレステロールや中性脂肪は目の敵にされることが多いが、体内になくてはならないものである。
 本来、コレステロールは細胞や細胞膜の素材となり、ホルモンや胆汁酸の材料となる不可欠なもの。その7割くらいは、体内でつくられており、健康な状態では、食事から摂りすぎると体内合成量を減らし、余分なものは肝臓に溜めるなど調整できるようになっている。しかし、システムに乱れが生じると、コレステロールが蓄積しやすくなるため、食事から摂る量や、体内の余分な蓄積量を減らすことが必要になってくるのである。
 中性脂肪は、体内に糖質が不足した時にエネルギー源として使われる大切な補欠要員。
 コレステロール、中性脂肪、ともに肝臓でつくられ、食事からも摂取している。
 ただし、過食や、脂質や糖分の過剰摂取、また運動不足で代謝能力が低下すると、血液中に溜まり、疾病の原因となってしまうのだ。

高脂血症の予防には、まず食習慣の改善を

 高脂血症の原因は、食生活や運動不足などの生活習慣、遺伝(家族性高脂血症など)、他の疾病が原因となるもの、加齢などがあげられる。
 8割以上は、自分でコントロールできる食習慣などの生活習慣によるものである。
 コレステロールが高いタイプは、特に、肉、卵、バターなどの動物性脂肪(特に飽和脂肪酸)を控えめにして、コレステロールを体外へ排出しやすくする食物繊維の多い食品(サツマイモ、キノコ類などの野菜や、海草類、納豆、豆腐などの大豆製品など)を積極的に摂ること。魚や植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸には、コレステロール上昇を抑える働きがある。また、紅麹は、コレステロールを下げる働きがあるといわれて注目されている。
 中性脂肪が高い人は、動物性脂肪や、菓子類、果物類、アルコールなどの糖質を控えめにすることが大切。
 どちらのタイプも、カロリー摂取量を抑えることも忘れずに。 

運動不足、睡眠不足、喫煙、アルコールやストレス、女性は更年期にも注意

 運動は、中性脂肪を減少させて善玉コレステロールを増やし、血圧、血糖値を下げる働きもあるので、心臓や足腰に負担をかけすぎないよう適度に体を動かすことが、食生活と同様に大切である。ホルモン分泌の乱れを生じさせるストレスも大敵で、その点、運動はストレス解消にもなる。
 他に、気をつけたいのは、善玉コレステロールを減らし悪玉コレステロールを酸化、変性させる「喫煙」である。変性した悪玉コレステロールは血管の壁を傷つけ、ひび割れをつくり、そこへ潜り込んだ悪玉コレステロールが酸化してさらに溜まっていき、動脈壁の中にある白血球の一つで不要物処理班のマクロファージがそれを取り込むため、血管内の固まりもまた大きくなってしまうのだ。
 女性は、更年期になると女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで悪玉コレステロールを処理する能力が低下し、また中性脂肪も急上昇するので注意が必要である。

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