コレステロールが少し高めの方が良い?

2011.1.23

 人間の体は約60兆の細胞でできている。その細胞や細胞膜は、コレステロールからつくられている。
 古くなった細胞内のコレステロールは回収して肝臓へ運ばれる。これが、通常、善玉コレステロールと呼ばれているもの。肝臓で、新しくつくられたコレステロールは、また細胞へと運ばれる。 
 食事で摂取するコレステロールに、善いものと悪いものがあるわけではない。
 悪玉コレステロールと呼ばれるのは、食事の過剰摂取や、運動不足などによる代謝の不足で、細胞に運ばれる血液中に過剰に増えたコレステロールのこと。
 コレステロールは増えすぎると血管を傷つけるため、マクロファージ(白血球の一種)が出動するが、結果的に、それがプラークと呼ばれるものをつくり
、血管内を狭くして動脈硬化を引き起こしてしまうのである。
 今までは、一度できたプラークは改善しないとされていたが、アポA-1(タンパク質)が、プラーク内のコレステロールも回収してくれることが分かったそうだ。
 10年以内に冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症など)で死亡する確率は、男性では、年齢、最高血圧、コレステロール値が高くなるほど危険。
 女性では、閉経前後の女性ホルモンの影響で、コレステロール値が急激に上昇しやすくなるが、男性と数値で比較すると冠動脈疾患になりにくい。なぜなら、男性は20代頃からなだらかにコレステロール値が上昇して、血管が傷つけられている期間が長いためなのだとか。ただし、糖尿病、喫煙などの他の危険因子によって、危険度が高くなるので安心はできない。
 最近、コレステロール値が少し高めの方が長生きするといわれているが、その理由は、肝臓やガンなどでコレステロール値が低くなることからの逆発想なのだとか。
 つまり、正確には、基準値より少し高めが良いのではなく、低いのは良くないということなのである。

 日本人の食事摂取基準(厚生労働省)では、1日のコレステロールは男性750mg、女性600mgを上限としている。高コレステロールの人は、1日のコレステロール摂取量を300mg程度に抑えるほうが良いそうだ。ちなみに卵1個は250mg。
 また、コレステロールの吸収率は個人差が大きく、もし、吸収率が良いタイプであれば、過剰摂取が大きく影響する。自分がどのタイプなのかは血液検査でわかるものらしい。
 コレステロール=カロリーというイメージがあるので、たとえば、イカやタコなどは控えようと考えがちだが、タコやイカにはコレステロールを抑制するタウリンが含まれているので、それほど気にすることはないそうだ。
 しかし、カロリーが高いのだから、たくさん食べると総カロリー量は増える。といって、カロリーが少ないものばかりを選んでいると食材に偏りができてしまう。
 結局のところ、昔からいわれているように腹八分目で、いろいろなものを偏りなく少しずつ摂るしかないようだ。
 そういえば、運動で悪玉コレステロールは減らないが、歩くことで善玉コレステロールは増えるそうだ。

ためしてガッテン (NHK 2011年1月19日)より

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