右側通行・左側通行1

2011.6.30

 地下鉄 新宿三丁目駅。改札口手前の曲がり角で、女性と鉢合わせた。
 左端に避けようとすると、相手も同じ方に避ける。次も、左に寄ってしまって、また、と思った瞬間、やや怒りを含んだ口調で「右側だよ」と語尾を強くしたイントネーションの声が聞こえてきた。
 ドキっとして周りを見回してみると前方の床に矢印があった。
 通行方向を表す矢印。
 場所によって、左側通行や右側通行といろいろあるのは何故だろう、と時々思うことはあったが、そこが右側通行とは気づかなかった。
 ルール違反の私が女性を妨害してしまった辺りの通路は、4、5mほどの幅があるが、右側には誰もおらず、私は左の壁に沿うように歩いていて、運悪く鉢合わせてしまったのだ。
 新宿駅からの地下通路はずっと左側通行で、途中、下りの短いエスカレーターが右側にある。そのあたりから右側通行になるのかもしれない。そこから何十メートルか歩いたところが、その曲がり角。
 おそまきながら、右側通行を守るために、右の端へ移動した。
 電車が到着したばかりで、改札を抜けてきた人たちがこちらに向かって歩いてくる。時間帯が昼なので、それほど多くはないが、結構まとまっている。
 その集団が、右も左も関係なくいっぱいに広がってくるので、結局、右を歩こうとすると立ち止まらなくてはいけなくなり、普段通り、人の間を縫うように歩いた。ほとんどの人は気にしていないようだ。
 翌日、ふと気づいて、どこから右側通行になるのかを観察してみることにした。
 新宿駅から短い下りのエスカレーターにさしかかるところまでは、なぜか左側通行だと思いこんでいたが、両側に地上への出口があるので、結構、皆、思い思いに歩いていた。
 短いエスカレーターのところまで来た。降りると、右側通行を示す20数センチ四方くらいの矢印が床にある。
 その辺りから、消えそうになっているものも含めて、見たところ、右側通行を示す矢印が何箇所かにあった。
 しかし、その矢印の上を、頓着せず、皆、真ん中、右、左という3つくらいの大きな流れとなって、バラバラに歩いている。
 新宿三丁目駅の改札口は私の方向からは左にあるので、同じ方向から歩いてきた人は、昨日の曲がり角を越えた辺りから、どうしても左に寄ってしまうのだ。私は改札を通り越して歩いていくが、その後、通行方向を示す矢印は見あたらなかったが、地上への出口が右側にしかないため、右側を歩く人が多い。
 地上へ出るための短いエスカレーターは、右側にある。その上の階段を上りながら、やはり、あの短いエスカレーター辺りからは右側通行になっているのだと考えていると、上から若い男性が降りてきた。その階段は2人がすれ違えるくらいの幅だが、どちらへ降りようか躊躇しているようだった。足下に逆向きの矢印を発見。私は、また、無意識に左を上っていたようだ。
 また上から人が降りてきた。今度は堂々と左側通行だったので、こちらも左に避けた。

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