blue moon〜ありえない、滅多にないこと〜

2007.7.5

 3年前(2004年)まで、青い色素(バラだけが持つ青色色素ロサシアニンを除く)を持った「青い」バラは、「ありえない」ことだった。英語で「blue rose」は不可能という意味にもなっている。
 関連はないが、同じ年のクリスマスシーズンの電飾は、青色発光ダイオード(青色LED)だらけだった。
 写真集「月光浴」(石川賢治氏撮影 小学館発行 1990年)は、実際にはあり得ない風景だが、なぜか、頭の中にある月のイメージ(神秘さや妖艶さ)を見事にあらわしていた。太陽の光のイメージが、白色、そして赤色などの暖色であるのに比べて、月の光のイメージは、白、黄色そして「青色」だ。
 しかし、「赤い月」を見ることはあっても、「青い月」にお目に掛かったことはない。

 先月の30日はblue moonだった。
 blue moonと呼ばれるものにはいろいろあるが、この場合は、1か月の間に見ることができる2度目の「満月」のことを指す。
 といっても、月が青くなるわけではなく、他の満月となんら変わりない。ただ、満月の周期は平均29.5日のため、1カ月の間に2度の満月を見ることは滅多にないのである。3年あるいは5年に1度くらい巡ってくるそうだ。
 英語でonce in a blue moonというと「滅多にない、稀なこと」「特別なこと」という意味で使われる。
 ちなみに、2度、満月が巡ってくる月(month)の、1回目の満月のことは「first moon」と呼ぶ。なんとなく、ネーミングが「blue moon」に比べて、手抜きのような気がするが。
 blue moonは、天文用語ではなく俗称で、1980年頃から、2度めの月のことを、こう呼ぶようになったそうだ。 
 
 カクテル(ジンベース)にも、「blue moon」がある。19世紀後半頃にアメリカでつくられた。秘めた意味は、「できない相談」。
 バラの名前にも「blue moon]がある。1964年にドイツでつくられた青色のバラである。他にも、青いバラと呼ばれるものには、「スターリング・シルバー(Starling silver)」、「ケルナー・カーニバル(別名Blue girl)」「シャルル・ド・ゴール(Charles de Gaulle)」「青龍」「ブルーヘブン」などたくさんある。
 青いバラといっても、どちらかというと、紫色や、淡い藤色、灰色、薄い水色などの色が多い。しかし、2004年6月に、初めて青色の色素(デルフィニジン)を花弁に持ったバラを、サントリーフラワーズ株式会社(サントリー株式会社)が開発した。まだ、見た目には「青い」とは思えないが、きっと、そのうち、イメージ通りのブルーのバラが見られるだろう。
 
 話を満月「blue moon」に戻すと、次に見ることができるのは、2010年の1月30日と3月30日である。もちろん、見る地域によって月の形は違うので、とりあえず「日本では」。
 しかし、1年に2回もあるとは、大判振る舞いだ、と喜んでいたら、1月にblue moonがあると、必ず3月もblue moonになるそうだ。こういう計算には弱いのだが、どうやら2月が、他の月(month)と違い、28日(あるいは29日)しかないのが理由である。
 ただし、雨が降っていると見ることはできない。
 見たからといって、「特別いいことがある」という言い伝えもなさそうだが、しっかり覚えておいて2度とも見ることができたらいいなと思う。不可能に思えていたことが叶うかもしれない、というのは安易な発想だが。

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