"運"のつかみ方 セレンディピティの不思議

2008.5.28

 運をつかむ握力の強い人がいる。
 確かに、運動神経の良い人がいるのと同様、もともと運の強い人はいるだろう。
 けれど、よく考えてみると、誰しも、「運がいい」と思ったことが、これまで一度もなかったわけではないのである。
 研究者は、多くのセレンディピティを経験するらしい。偉大な発見には、必ず
セレンディピティがあるそうだ。
 偉大な発見になればなるほど、結果が出るまでに、何十年という月日が流れることも少なくない。結論が見えてくるまでは、それが「幸運」だという確証はない。しかし、一度、セレンディピティをつかまえたことのある人は、次もつかまえられるようになる、というのである。
 セレンディピティは映画のタイトルにもなったので、ご存じかもしれないが、造語で、「予期せぬ偶然、幸運」というような意味。それについての逸話もある。
 ユングのシンクロニシティにも似ているが、セレンディピティという言葉自体は、長い間、見過ごされてきた。
 多くの人は、幸運が誰にでも訪れるはずはないと思い込んでいる。
 しかし、その思い込みを取り除くことが、第一歩。誰にでもセレンディピティを呼び寄せることはできるのである。


 5月28日(水)、今年2月にオープンした東京・阿佐ヶ谷の中国料理「翠海」(すいかい)で、15:00から、セミナーと料理を愉しむイベントが開催された。
 定員30名のところを、40名に近い人が集まった。
 セミナーのタイトルは、「"運"のつかみ方 セレンディピティの不思議」。講師は
久保雅督(株式会社サムシングエルス 代表取締役/写真家)。
 写真撮影の中で出会ったセレンディピティの話を中心に行なわれた1時間のセミナーは、時々、笑いがおこり、熱心にメモをとる人や、なかには涙する人もいた。

 セミナーの後は、このイベントのためだけに用意された、「翠海」の"1日だけの特別コースメニュー"のスタート。
 自家製冷菜に始まり、北京ダックや、フカヒレ上湯スープ、外はカリカリで、あっさりした黒酢豚。
 サザンカ油のさっぱり感を生かした、オリジナルドレッシングの海鮮・野菜サラダや清燕鮮貝の豆鼓入りソースかけ。
 一度食べるとやみつきになるといわれて、ファンも多い行者ニンニク入りの緑色の皮でつくった翡翠(ひすい)餃子。
 そして、中華料理の後にもピッタリ、甘いのに、さっぱりしたオタネニンジン(高麗人参)の実のエキスが入ったアイスクリームで、締めくくられた。
 味にシビアな女性たちの舌も、満足させたようだ。

 そういえば、難しい相手に電話をするときには、必ず何か食べてから電話をする、という人がいた。おなかがすいていると、何でもないことにイライラしてしまうから、だそうだ。

 要求が満たされている状態では、誰もが幸せで、セレンディピティなんて必要ないかもしれない。でも、そんなふうに、うまくいかないのも現実だ。
 だとしたら、できることは、気持ちの持ち方。
「胃」が満足しているのではなく、満足していると感じる「脳の認識」が、イライラを解消しているのだから。

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