ホラー以上に怖い夏

2008.8.6

 この時期になると決まって、テレビに出没し始める、実際にあった怖い話やホラー映画。
 怖い話は嫌いではないのだが、後々、思い出してしまうので、あまり見ないようにしている。どこどこのトンネルや高速道路で○○を見かけるなどと聞くと、その場所で、タイミングよく(悪く)思い出してしまうからである。怖さは自分の想像力がつくりだしているのだと理屈で考えてみても、怖いものは怖い。
 といいながら、話題となった怖い映画をテレビでやっていると、見ずにはいられない。
 そこで、怖い画面が出てきそうになると、顔を逸らせて、音だけを聞く。視覚に焼き付けられる画像が嫌なのである。
 その方法で、いままでに一度、失敗したことがある。もう大丈夫だろうと思って、画面に目を向けた瞬間、画面の中の長い黒髪の隙間から覗く恐ろしい目にロックされてしまった。
 後で、その怖い女の人を、仲間由紀恵さんが演じていたと知り、二度びっくりした。
 幸いなことに、少しずつ記憶が薄れているのでホッとしている。怖い映画は、まだ良い。実際にあった話は、シチュエーションがリアルなので困る。
 一番、困るのは、CM。前触れもなしに、目に飛び込んでくるからである。
 何回見ても、衝撃が強すぎて慣れることがなかった、そのCMが流れた年の夏は、テレビを見ている間中、いつ来るかと、ドキドキし通しだった。
 アニメ番組の「部屋を明るくして、離れて見ましょう」などのように、字幕で「この後、怖いCM流れます」と出してくれたらいいのにと、本気で思った。
 それから何年かたったが、ふと気づけば、最近、特別に怖い、ホラーな番組もCMも少なくなった。税金問題や、値上げ、温暖化、想像を超えた事件の多発などで、ホラーな刺激を求めるどころではないのかもしれない。
 昨今の癒し系ブームの次に来るブームは何かと思っていたら、未だに、癒し系統が主流のようだ。これほど長く続くとは思わなかったし、まだまだ終わりそうもない。
 刺激や過激さが求められるのは、それだけ平穏だからともいえるのである。
 そうなると、癒しブームが続く怖さと、ホラーの怖さと、どちらが本当に怖いのだろうか。考えてしまう。

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