野に遺賢在り 素晴らしき指導者 月岡淑江 評伝

2009.2.1

2009年2月15日(日) 「日本海新聞」「大阪日日新聞」に書評が掲載されました。
(や)遺賢(いけん)在り
素晴らしき指導者
月岡淑江(つきおかよしえ) 評伝
思いは宇宙を駆け巡る
2009年2月1日発行
第2刷 2月25日発行
野に遺賢在り
著者/久保雅督
発行所/三冬社

四六判/216ページ
定価1,575円(本体価格1,500円)
*お近くの書店、インターネット、三冬社(TEL03-3231-7739)にてご注文いただけます。

  中国五経のひとつ『書経』にある言葉、「野に遺賢無し」。
 意味は、有能な人物はどこにいても見いだされて要職(官職)につくため、在野(民間)に賢人はのこっていない。つまり、政治は、そうした優れた人材によって行なわれているので国は安泰であるということを表している。だが、実際はそうではないということでタイトルは「在り」になっている。

 月岡淑江という女性の生き方に触れた時、この人こそ優れた指導者であると誰もが思う。生来の向学心や探求心で、直感力に磨きをかけ、他力を味方にする力を持った女性。
 鳥取教会で初代教会長を十数年務めた後は、国内だけでなく海外でも活動を続けたが、その一部が彼女の独特の語り口のまま掲載されている。
 企業や組織で指導する立場にある人や、子を持つ親だけでなく、混迷の時代に生き方を見失いそうになっている人にも、その言葉や行動が語りかけてくる。読むというより「感じる」本である。
 随所で触れている、わかりやすい法華経の解説や、偉大な発見に必ずといっていいほど関わるセレンディピティ(偶然を味方にする力)なども読みどころのひとつ。

 月岡氏の信条「一念三千」は法華経の真理であり、「思わない現実は起こらない」というもの。
 積極的に地域の人や他の宗教団体とも交流し、「世界平和」と「皆の幸せ」を願い、その過程で、中国の沙漠緑化でマグサイサイ賞を受賞した遠山正瑛氏を陰で支え、難航していた「第二回世界宗教者平和会議(ベルギー会議)」開催地決定などにも貢献した。

「思い」は人生の設計図。
 決してブレることのない思いの強さは偶然や他力をも味方につける。それは月岡氏の持つ魅力のひとつだが、本来、誰もが持っている力でもあることを彼女は多くの人に伝え続けてきた。
 彼女の言葉は、今なお、すべての人の心に何かを芽生えさせる魔法となっている。


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