スロー

2009.3.14

 年をとると、筋肉痛が翌日ではなく翌々日に出ると聞いていたが、確かにそうだと気づく。さらに、最近は筋肉痛を感じることもないほど体を動かしてもいない。
 年を重ねて気づくものの1つに、食事のトータル量は増えていないのに、あきらかに体内脂肪が蓄積されていると感じること。単純な算数で、食事量の値は変わらなくても、運動量が減り、それに付随して筋肉量が減ったことで代謝量が少なくなったためである。
 ならば、体を動かすことが必要と考えるところだが、まずは間食を減らして、脂質や炭水化物、タンパク質など高カロリーのものを必要な量まで減らそうと考える。
 筋肉は年を重ねても、鍛えれば脳と同じで再生することは可能だそうだ。しかし、手軽に始められるウォーキングなどの有酸素運動は、脂肪を燃焼させることはできても、負荷をかけなければ筋肉はつくられない。
 できれば、代謝量と体のラインが維持できる一挙両得の「筋肉量」を獲得したい。つまり、マシンやダンベルなどを使って運動しなくては、目的は半分しか得られない。
 そのうえ、筋肉は使えば維持できるが、続けなくては衰える・・・。一度、結果を得た後に失う無念さを考えれば、最初の一歩より、運動継続ははるかに簡単かもしれないのだが。
 と頭で理屈をこねている間、一向に体は動いていない。
「考えるより、まず行動」がこれこそ必要である。運動好きな人なら、この間に、すでに500mは走っているかもしれない。
 それに引き換え、もしかしたら、こうしてエネルギー消費量の多い頭を使うことにより、体を動かす以上に糖分を補給しなくてはいけなくなり、二重に無駄なことをしているかもしれないと考えるとむなしくなる。
 しかし、スクワットや腹筋運動などを太極拳のように時間をかけて行なうことで、筋トレと同じような効果が得られるらしいことがわかった。
 筋肉がつくられるしくみを簡単に説明すると、筋肉を使うと、次第に酸素が不足し、乳酸が溜まり、周りから水分を集めるためにはれて、その状態を察知した脳が成長ホルモンを分泌することにより筋肉がつくられる。
 時間をかけて行なうトレーニングでは、この「成長ホルモン」が鍵となる。つまり、ゆっくりじんわり筋肉を使い続けることで、それほど筋肉を使っていないにも関わらず、脳が錯覚して成長ホルモンを出してしまうらしいのである。人間は脳に動かされているようでいて、案外、脳は騙しやすい相手である。
 成長ホルモンには、腱や靱帯、骨を丈夫にして、新陳代謝も高めてくれるというおまけがつくのも嬉しい。しかし、成長ホルモンの働きが老化しないように維持することも大切なのだろうなと思う。それには、まず、栄養バランスと質の良い睡眠とストレスを溜めないこと、かな?
 ところで、最初の話に戻ると、年をとったからといって翌々日に筋肉痛が出るということはないらしい。
 年とともに、若いときと同じように筋肉をハードに使う運動は物理的にできなくなると同時に、感じ方が鈍くなっているのだそうだ。つまり、筋肉痛も軽く、そのうえ、感じる速度もスローになっているから翌々日に気づくというのが真実なのである。
 な〜んだ、そうか、ちょっとした迷信のようなものだったのか。
 と思ったが、やはり、老化には変わりない。
 でも、肉体も脳もついていけないほどの「早さ」にこだわってショートしてしまうよりは「スロー」もいい。こんなふうに考えられるようになったのも年を重ねて得た「付録」である。いや、口の運動で、体をかばい、いたわるための代替手段なのかも。 

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