桜2009 |
2009.4.7 |
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![]() いつもの道を駅へ向かって歩いていると、小さなピンク色が足元を追い抜いていく。目をやると、何日か前に木を離れた桜の花びらが小さく丸まって、風に吹かれてコロコロとアスファルトの上を転がっている。 見ていると、花びらがマラソンランナーのように競い合っているようだ。ゴール(自分の帰っていく場所)を探して。 今年の桜の開花は、3月13日(福岡市)。早かったそうだ。東京は、靖国神社の標本木(標準木)に5輪以上の花が咲いた日、3月21日だった。途中寒い日がぶり返したり、大雨が降らなかったので、長く楽しむことができた。 3月27日は「さくらの日」(1992年に財団法人日本さくらの会が制定)。3×9=27の語呂合わせでもある。 桜につきものの「花見」は、9世紀前半、嵯峨天皇が京都御所の南殿で宴会を行なったのが始まりとされ、それを豊臣秀吉が広めたものなのだとか。今年も、新入社員が、花見の陣地取りに駆り出されていたようだ。 日本三大桜は、ベニシダレザクラの「三春(みはる)滝桜」(福島県田村郡三春町)、「根尾谷淡墨(ねおだにうすずみ)桜」(岐阜県本巣市)、日本最古で最大の、樹齢約2000年「山高神代桜」(山梨県北杜市)。成り立ちは、大正11年に天然記念物に指定された五大桜で、狩宿下馬桜(かりやどのげばざくら・静岡県富士宮市*特別天然記念物)、石戸蒲桜(埼玉県北本市)が加わる。 ついでに桜の三大名所は、タカトオコヒガンザクラが1500本咲き乱れる「高遠城址公園(長野県 高遠町)」、数万本のシロヤマザクラが覆い尽くす「吉野山(奈良県 吉野町)」、「弘前公園(青森県弘前市)」。 ちなみに、桜の代名詞のようなソメイヨシノのソメイは村の名前で、現在の豊島区駒込5丁目のあたり。江戸時代に植木職人が桜の木を接ぎ木して、成長が早く花も良く付くように品種改良した「吉野桜」である。成長は早いが、ソメイヨシノ(染井吉野)の寿命は60年くらいなのだそうだ。 桜の原種は「ヤマザクラ」「オオヤマザクラ」「カスミザクラ」「オオシマザクラ」「マメザクラ」「タカネザクラ」「チョウジザクラ」「エドヒガン」「カンヒザクラ」(中国原産)、「ミヤマザクラ」の10種類あるそうで、園芸品種は数百種類にもなるそうだ。[参考:さくら 品種図鑑 http://www.pref.ishikawa.jp/ringyo/sakura/index.htm] 一足早く、2月上旬〜3月上旬にかけて咲く「河津桜」は「早咲き桜」として毎年ニュースに取りあげられることが多いが、カンヒザクラとヤマザクラの雑種とされている「熱海桜」(熱海市)は、それより早い1月中旬頃に開花する。 他に、早咲きといわれるものには、舘山寺桜(カンザンジザクラ)[1月下旬頃]、古里桜[2月下旬頃]、椿寒桜(ツバキカンザクラ)[2月下旬頃]、初御代桜(ハツミヨザクラ)[3月上旬頃]、寒緋桜(カンヒザクラ)[3月上旬頃]などがあり、12月の中旬〜3月頃にかけて咲かせることができる啓翁桜(ケイオウザクラ)という種類もあるそうだ。 |
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