旅 の 風 景

  台湾の旅NO.4

  台北九イ分(じょうふん)


台北から列車で1時間。ここは九イ分です。郷愁漂う石畳、レトロな雰囲気が漂うこの町は、かつては9世帯しか住んでいなかったと言います。

静かな村だったのに金鉱が発見されてからゴールドラッシュに沸きましたが、それも時と共に去り、衰退の一途をたどることになる…

再び脚光を浴びたのは、この町を舞台にした映画「悲情城市」が公開されてから。

町の上からの景色は見事です。
映画「悲情城市」に登場した「阿妹茶酒館」。きょうは日曜日ともあって、まだ朝の10時にもならないのに観光客がいっぱいでした。

中では食事も楽しめるようですが、私達は散策だけ。
日本の映画もこの町をモチーフにしていたと言います。名作「千と千尋の神隠し」のスタッフがここを訪れ、大いに参考にしたらしい。

そういえば、千尋の両親が食べて豚にされた料理、あれは台湾料理だったのか。

どこからか千尋ハクがひょっこり出てきそうな、そんな錯覚にも捕らわれましたよ。
このレトロな町の中にもノラ犬はいました。ラブラドールによく似たわんこですが、見ていると人を警戒して決してそばには寄ってきません。

根っからのノラなのかもしれない。
ゴールドラッシュの頃の映画館がそのまま残っています。きっと当時はにぎわっていたことでしょう。

候考賢監督の映画、「恋恋風塵」の看板がまだかかっていて旅愁を誘う。
九イ分の散策を終えて、再び台北市内へと帰って来ました。バスの窓から見える、あのタワー。現在世界一の高さを誇る「台北101」です。

今ドバイで、台北101より1メートル高いタワーが建設中なのだとか。こんなに高いタワーが、そんなに人類に必要なのかしら。

そうそう、今夜、あのタワーの85階で食事をすることになるとはこの時、思ってもみませんでした。
台湾には思いの外、沢山のコンビニがあります。ファミマは、「全家」、ケンタッキーは、「肩徳基」と表示がありましたよ。

中に入ってみましたが、日本のコンビニほどの充実度は感じられませんでした。
さて昼食は石鍋料理です。

外の気温は、34度、湿度は90%と、こんな亜熱帯の国で食べる料理ではない気がするのだけど、美味しさにつられて、やっぱりたらふく頂きました。
を平らげたあとは、が入ります。スープが美味しかったので、麺もたちまちなくなって、最後はご飯を入れて雑炊です。

この四日間で一体どれ程の料理がお腹に入ったか、考えると誠に恐ろしい(>_<)


午後からは、やはりスコールに見舞われました。そんな中、訪れたのは「忠烈祠」です。

台湾の歴史はそのまま革命の歴史、その戦いの中で亡くなった軍人さんたちがここに祀られている。日本で言えば、靖国神社に当たるだろうか。


ここでは、時間が決められた衛兵の交代式があるのですが、それまでは、この兵隊さん、1時間もの間、まばたき一つしないで立っています。まるで蝋人形を見るみたい。

身体に触らなければ、記念撮影はOKです。

そういえば、ロンドンの兵隊さんは私達が写真を撮ろうとすると、「あっちへ行け」と言いました(-_-;)

なので、やっぱりヨーロッパよりアジア偉い!!
次に訪れたのは、台湾民主紀念館蒋介石を記念する建物です。

向こうに見えるのは左が国立劇場。右が国立音楽堂、正面が正門です。音楽堂の中からはトランペットの音色が聞こえていました♪
中華民国の政治家であり、軍人蒋介石の像。

何だか無用に大きい気がするのだけど、これも権力の誇示なのでしょうね。像の後ろには蒋介石の政治思想「倫理」「民主」「科学」の文字が刻まれています。

ここまで上がるのに89段の階段がありました。89とは蒋介石が亡くなった年齢なのだそう。どこまでも蒋介石に対する畏敬の念が感じ取れました。
この周辺で、一頭のラブラドールを見かけました。歩き方から見ると高齢犬だと思います。でも飼い主さんに連れられて幸せそうでした(^^)。

この国のわんこ事情は、こちらから
さて、楽しみにしていた故宮博物館。言うまでもない台湾の至宝が2万点も展示されていると言います。とても一日では見られない。そして、残念ながら写真撮影はこのロビー以外一切禁止されています。

このエレベーターで上に上がるとそこが博物館の入り口
この博物館の人気NO1、「翠玉白菜」のレプリカを買ってきました。本物は翡翠の天然石で白菜のリアルさを出している見事な造形でした。

そうそう7/4から国と国の関係が修復され、中国からも観光客が訪れるようになっています。故宮博物館も益々沢山の人でにぎわうでしょうね。
最後の最後まで、私達女性の興味はおみやげです。台北市内の免税店はそんなに大きくはないけれど、グッチやセリーヌ、フェラガモなどのブランドや化粧品と共に、お酒や台湾のお菓子やお茶まであって、買い忘れには重宝でした。
ツアーの方たちと別れて、最後の夕食は、、世界一のタワー「台北101」の85階にある台湾料理の老舗、「欣葉(シンイェ)」で頂きました。

やはり仕事の関係の方達が集まって下さって、思いもかけない(うたげ)です。過分のお言葉も沢山かけていただいて嬉しい気持ちでいっばいでした。

窓から見えるきらきら輝く夜景と、こうして皆さんにお会い出来たことは終生忘れないことと思います。、

皆様、本当にありがとうございました。
−完−

※翌朝はホテルを5時半に出発しました。朝食は台北の空港で。空港内には朝早いにもかかわらず食事の
  取れるスタンドが営業していました。コーヒーやクロワッサン、サンドイッチをはじめ、台湾の麺料理も
  ありました。残った元は、ここで使って下さい(^^) 

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