Last modified 10/30/98

「バレンシアの寡婦」組曲


The Valencian Widow


曲解説
最近(とはいっても4年ほど前から)少しずつ演奏する団体が増えてきているのがこの曲です。 柏高校が43回大会で演奏したのが記憶に新しいと思います。
良くも悪くもハチャトゥリアンの作風が前面に押し出された曲で、隠れた名作といっても過言ではないでしょう。

この組曲は序奏・セレナード・ソング・コミックダンス・間奏曲・ダンスの6楽章からなり、それぞれの楽章がさまざまのテンポ、表情で演奏され、また個性的です。

「バレンシアの寡婦」というのは、スペインの劇作家ローペ・デ・ベーガの喜劇作品で、ハチャトゥリアンは仮面舞踏会、バイオリン協奏曲と前後して、この曲を仕上げました。 その後、6曲編成の組曲として演奏会用に編み直し、世に出るようになったのが、この曲です。

楽譜
吹奏楽の楽譜は国立楽器から仲田守編曲のものがレンタルできます。もちろん全6楽章、原調です。 ただ、ハチャトゥリアンの曲ですから、弦の動きを移植した木管楽器、コルネット、ユーフォニアムなどは、苦労が絶えないと思います。 また曲の盛り上がり方も尋常ではないので、演奏会最後のメインには曲想的にも技術的にも時間的にも(演奏時間約20分)ぴったりの曲だと思います。
注意したいのは、オーケストラスコアもレンタルでしか手に入らないという点です。こちらは全音からレンタルできますが、短期間しか借りられません。

オススメ音源
「ヴァレンシアの寡婦」組曲 CRCB-202
指揮 L.チェクナヴォリアン
演奏 アルメニアフィルハーモニー管弦楽団
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