Last modified 10/30/98

交響詩「ローマの松」


Pini di Rome


吹奏楽
ローマ3部作といえばレスピーギの作品の中でも相当メジャーなものです。 しかし吹奏楽界では、このローマの松はローマの祭りに比べてやや影の薄いものとなっています。 コンクールでもローマの祭りが頻繁に演奏されるのに対し、ローマの松のほうはそれほど耳にしません。 私は、個人的にはローマの松のほうが好きなのですが。

楽譜のほうはおそらく佼成出版社のほうから鈴木英史編曲のものが出ています。 吹奏楽でもさまざまな音源が存在しますが、私のお勧めするCDはオススメ音源をご覧ください。

オーケストラ
この曲はモチーフとして、ローマの風景を何世紀にもわたって支配してきた"松"がローマの主要な事件を見つめてきた証人として用いられています。
第1部 ボルゲーゼ荘の松
ボルゲーゼ荘(現、ボルゲーゼ公園)は、ローマの町の中心部にある16世紀に造られた庭園。

第2部 カタコンブ付近の松
カタコンブとはキリスト教がまだ認められていない時代に地下に作られた墓場。
どこのカタコンブかは特定していない。

第3部 ジャニコロの松
ジャニコロはボルゲーゼ公園から南西の方角、テヴェレ川を渡ったあたりの丘。

第4部 アッピア街道の松
アッピア街道とは312 B.C.に建設された石畳の道路。ローマのサン・セバスチアーノ門を
起点に、イタリア半島のかかとの港町ブリンディジまで続く。古代ローマ軍もこの街道を
進軍、凱旋した。
それぞれの楽章はその"松"の木の下で起こった出来事を色彩感豊かに描き出しています。
特に4楽章の軍隊の行進風景は楽章全体を貫くクレッシェンド(crescendo)が凄い迫力。
聞いていてぞくぞくっときます。

オススメ音源
交響詩「ローマの松・祭り・噴水」 FOOL-23083
指揮 シャルル・デュトワ
演奏 モントリオール交響楽団

レスピーギ「ローマ3部作」 KOCD-3570
指揮 フレデリック・フェネル
演奏 東京佼成ウインドオーケストラ
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