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Cara Dillon / Lyrics

I wish I was / アイ・ウィッシュ・アイ・ワズ

written and arranged by Cara Dillon and Sam Lakeman.

inspired by "Helen of Kirkconnel"(traditional song).

Label : Rough Trade, Number : RTRADECD019
Recorded and produced by Sam Lakeman
いっそ天に召されてしまいたい、
昼も夜も泣きながら
ただ待ち続ける日々を過ごすくらいなら
ある夜、彼は去って行ってしまった、
私の手の届かないところへ

私に空を飛べる翼があったらいいのに、
この世のどこにも手がかりが見つからないから
でも、いつの日かきっと彼は戻って来てくれる、
私を何処かへ連れて行くために

あの時、もし私の胸の内を伝えていたなら
彼はたぶん最後までそばにいてくれただろう
でも、いつかきっと再び出会える日が来る
それは知り得ぬ場所かもしれないけれど、
きっと何処かで

(補足)

アルバムのクレジットによると、この曲は "Helen of Kirkconnel" という スコットランドの有名な伝承曲にインスパイアされて書かれたものとあります。

16世紀、スコットランドのカークコーネルという町でひとりの女性が 非業の死を遂げます。その女性はヘレン・アーヴァインという実在の 人物ですが、同時に二人の男性から愛されたばかりに、ある日のこと 両者の争いに巻き込まれてしまいます。その争いのさなか、嫉妬による 怒りで襲いかかった男が恋敵に向けて放った銃の一撃、 これが不幸にも間に割って入ったヘレンの命を奪う結果となってしまいます。
ヘレンに命を救われた男は、撃った男をスペインまで追いかけて 敵を討った後、カークコーネルに帰還します。
そして彼は彼女の墓前に立ち、長い間ひとりにして悲しませたことを 彼女に詫びます。この時の、彼の悲痛な胸の内を綴ったもの が "Helen of Kirkconnel" (カークコーネルのヘレン)という曲の 詩です。彼は亡くなった後、彼女の横に埋葬されたそうです。

さて、上の "I wish I was" の訳詞についてですが、最後の1行にある 「何処」は、「天国」を暗示しているように感じられます。 たぶんカーラは、ヘレンの立場からその思いを歌詞に綴ったのでしょう。