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Sweet Liberty / Lyrics

There Were Roses / ゼア・ワー・ローゼス

written by Tommy Sands

arranged by Cara Dillon and Sam Lakeman

produced by John Reynolds

Label : Rough Trade, Number : RTRADECD123
Recorded by Sam Lakeman
今宵お集まりの皆さんにお贈りする
私のこの曲は、
べつに皆さんを悲しませるために
歌う訳ではありません
また、ここアイルランド北部における
長き紛争が生み出す悲しみを
さらに増したいと思って
歌うのでもありません

でも、最近この事について
私はよく思いを巡らせるのです
そしてこの事が、頭から
離れようともしないのです

皆さんに、かつて私が共に過ごした
友人についてお話しいたします
二人は共に、私の良き友人でした

アイザックはプロテスタントの、
そしてショーン・マクドナルド、
彼はカソリックの家に生まれました
それでも二人の友情の絆は強く、
そんな宗教の違いなど彼らには
関係がありませんでした

ある日の夕暮れ、
プロテスタント系の団体が
デモ行進で打ち鳴らしている
太鼓の音が聴こえてきた時も、
"あんなもの、僕らを隔てたりしないさ
これからもずっと一緒だよ"
そう彼らは言っていました

バラがありました・・
彼らの葬儀には
バラの花が供えられていました
人々は皆、悲しみの涙を
流したのです・・

それは日曜の朝のことでした
ニューリィ・タウンの郊外で、
またも死者が出たという恐ろしい
知らせが舞い込んだのです

その場所でアイザックがダンスを
していた事は知っていました・・
そこで演奏していたバンドが
彼のお気に入りだったという事も・・
それでも私達には、
彼が亡くなったという事実を
すぐには受け止める事が
できませんでした

今や町中を恐怖が覆っていました
どの家族も恐れを抱いていたのです
夜遅く、一台の車がライアン通りを
徘徊しながら入って来ました

今夜、一人のカソリック教徒が
処刑されるというのです
犠牲者の数を相手側と同じにして、
今回の報復とするためでした・・

ああ、神様・・
その車から連れ出されたのは、
若きマクドナルドだったのです

"アイザックは僕の友達だ!"
彼はそう泣き叫び、懇願しました
しかし、長きに渡る憎しみの歴史は
人々に聴く耳を持たせません・・

"目には目を"
人々の心の中にあったのは、
この報復の言葉が全てでした

"次も、その次にも目には目を"
そこまでにいたると、人々は
何も感じなくなっていました

モラルはどこに存在するのか、
そしてまた、この歌を
どう締め括ればよいのか
私にはわかりません

でも私は思うのです・・
いったい、どれだけの争いが
親友達の間で起こされたでしょう・・
そしてまた、
争いを起こすよう命じる人達、
彼らが命を落とす事はないのだと・・

それは、
スコットとマクドナルドの間に
起きた事であり、
同じく、
この私と皆さんの間にも
起こりうる事なのです

バラがありました・・
彼らの葬儀には
バラの花が供えられていました
人々は皆、悲しみの涙を
流したのです・・