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Sweet Liberty / Lyrics

Bonny Bonny / ボニー ボニー

Trad. arranged by Cara Dillon and Sam Lakeman

Label : Rough Trade, Number : RTRADECD123
Recorded and produced by Sam Lakeman
あの未来ある農場での私の立場は
とても良いものでしたし、
バリーナガードの町での私の運は
満更でもなかったのです
木陰や収容所といった住まいさえ
私には十分な場所でした
転落への道を歩み始めるまでは・・・
皆様にはもうお分かりでしょう、
私を悩ませ苦しめんとするものこそ
軍艦ナイチンゲール号なのです

英国王のため戦わねばならぬという
救いなき悲しみと苦痛、
私には敵と味方の区別さえ付きません
戦争とはそういう悲惨なものなのです
ナイチンゲール号への乗船が近づき、
自由に過ごせる時間も残りわずか
川流れ山立ち並ぶキャリーの土地に
言いえぬ辛さを胸に別れを告げます

ナンシーを連れ、あの美しい丘を
歩くことももうないでしょう、
陽光に輝く小川を夢見ることも、
祖国の大地を誇らしく眺めることも
私達は夜明けとともに出航します
船隊の配置も整いました
もう二度と目にすることがなかろう
古き良きベンモアの町、
もはや深い溜息を吐くばかりです

今やあらゆる状況は一変したのです、
大海をさすらう運命となりました
私達の乗るこの船は海の底深く、
ビスケー湾に沈むやもしれません
私が砲弾に倒れるか海に沈んだ時は
心ある人々よ、どうかこの私に
哀れみの涙をお流しください

恐怖で髪を白く染めんとするこの私を
もし神がお救いになるなら、
無事に戻ることをお許しになるなら、
故郷アントリムの湖岸、碧き丘と谷を
以前よりずっと愛しく感じるでしょう
戦火の中、私が心から望むことはひとつ、
どうかこの命の尽きるまで、
この悲惨な戦争とナイチンゲール号から
天が私をお守りくださらんことを

(補足)

19世紀頃の曲と言われていますが、アイルランドはじめ スコットランド、英国、さらには米国やカナダでも 歌われているようです。
難解な部分が多く、いくつか別ヴァージョンの歌詞を 参考に訳した部分もありますがご了承ください。

【The Nightingale - ナイチンゲール号】

18世紀の初頭に英国海軍が保有していた戦艦のうちの 1隻です。16世紀から19世紀前半にかけては、戦時に 英国海軍の人員が不足すると徴兵が行われていました。 18歳から45歳の対象者に唐突に令状を突きつけるや、 そのまま基地に連行して戦艦の乗組員にしてしまう という強制徴募が法律で認められていたそうです。

【Biscay's Bay - ビスケー湾】

北大西洋の一部で、フランスの西岸に面する湾です。
フランスではガスコーニュ湾、スペインでは ビスカヤ湾とも呼ばれるようです。