The unofficial web site provides the informations of Irish folk singer Cara Dillon
セカンド・アルバム「スウィート・リバティ」の日本発売からわずか1ヶ月、
2004年の新春早々にプロモーションでの初来日が実現。
今回の来日では嬉しいことに、ファンとの交流イベントが企画されました。
質問コーナーやサイン会に加え、ライブを間近で楽しめるとあって
4時からのティー・パーティ、そして6時半からのワイン・パーティともに満席。
内容も、きっと海外のファンの方がお聞きになれば
さぞ日本のファンをうらやましく思われるだろう素晴らしいものでした。
当日の演奏曲目(各パーティー同じ)とイベントの内容 | |
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01. The Maid of Culmore * 02. The Winding River Roe ** 03. Black is the Colour * 質問コーナー 04. Craigie Hill * 05. The Gem of the Roe ** 06. Where Are You ** 07. Erin the Green ** アンコール 08. There were Roses ** ** の5曲は 2nd アルバム「スウィート・リバティ」より * の3曲は 1st アルバム「カーラ・ディロン」より |
拍手に迎えられカーラとサムが登場。 司会の五十嵐さんによる紹介に続き、 さっそく生演奏のコーナーへ。 続いて来場者から寄せられた質問に 応じつつ、興味深いエピソードまで 飛び出したトークのコーナー。 再び生演奏がスタート、最後の曲を 歌い終え、一度は退場しましたが 鳴りやまない拍手に迎えられ再び ステージに。 アンコール終了後はカーラとサムの お二人と自由にお喋りや記念撮影を したり、サインを頂けるという楽しい ひとときも・・。 終始とても和やかな雰囲気に包まれた あたたかいイベントでした。 |
下の写真は会場の 2's Yoshihashi さんの店内、ワイン・パーティー30分前の様子。
急遽テレビ番組用の撮影機材も入りました。
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質問コーナーでのカーラとサムのお話 | |
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質問 : ティー・パーティーにて | 回答 : ティー・パーティーにて |
日本での食事はどうですか? |
つきだしに出てきた小鉢、中には何やら 得体の知れない食べ物。海草と言われて 食べた後、実はクラゲと知らされビックリ。 クラゲなど可愛い生き物の、生きた姿を 想像してしまう食べ物は苦手というカーラ。 「でも、ハネムーンの旅行先でクラゲに 刺された復讐ができたかも。(笑)」 |
マイク・オールドフィールドの 「Tubular Bells III」アルバムで "Man in the Rain"を歌った経緯は? |
マイク・オールドフィールドの大ヒット曲に アイルランド出身の女性ボーカリスト、 マギー・ライリーの名を世界に知らしめた "Moonlight Shadow"があります。 この曲に近いメロディーと雰囲気を持つ "Man in the Rain"の録音に際して、 マイクは歌い手を探していました。 そこで白羽の矢が立ったのが、当時は 同じレコード会社に所属していたカーラ。 カーラも"Moonlight Shadow"が好きで、 会社からの依頼の電話に喜んでOK。 「でも、『じゃあ明日イビザに行ってくれ』 と言われ、録音もすぐ終わったので 二日で帰ってきちゃいました。(笑)」 (注)イビザは当時マイクの自宅があった スペインの町。 |
お姉さんのメアリーについて |
「幸い、アルバムではコーラスとして参加も してくれていますし、一緒に歌える事を 喜んでいます。いつかリード・ボーカルで 歌ってもらえる日を期待しています。」 |
オイガのデビュー・アルバム 「Inspiration」 |
「40分ほどで録音したアルバムです。(笑)」 現在では入手がとても難しいアルパムですが、 オイガのオフィシャル・サイト、アルバム紹介の ページに次回作として「First 10 Years」 とあり 気になっていたので直接本人に尋ねましたが 「初耳で、何も聞いていないです。」とのこと。 ひょっとして再発の可能性もあるかと、少し 期待していましたが違うものかもしれません。 |
サム・レイクマン、彼の人生で 最も決断を迫られた瞬間とは?! |
「そう、あれはイクエイジョンを脱退を決意し 僕たちの目指す音楽を・・」 という感じで、真剣に話し始めるサム・・。 しかし、ここ日本でその手の質問といえば ずばりプロポーズの瞬間なのでした・・。 あらためて質問を浴びせられたサム、 「うっ・・、クリスマスの頃だったんだけど、 アイルランドの海辺で・・それがまた ものすごい吹雪になって・・」 「カメラのケースに指輪を隠してたんです。 もうビックリでしたよ・・」とカーラ。 ここから二人で口論になり、夫婦ゲンカにまで 発展してしまうかと心配されましたが・・ うまく司会の五十嵐さんが次の質問へ。 |
曲のアイデアはどんな時に 浮かぶのでしょうか。 |
この質問には"Falling Like a Star"を例に 説明してくれました。 その時はサムの弾き始めたピアノに合わせ、 歌詞とメロディーはその瞬間浮かんだものを 歌うということで出来上がったとか。 この曲は、前述のマイクの曲を歌った時期、 1997年前後に書かれたと聞いていますが、 その当時から歌詞など一切変更することなく 歌い続けているそうです。 |
ワイン・パーティーでの質問コーナー。
ご覧のように会場の出口付近まで席が用意されるほど満員。
左の壁の向こうにサムがいるのですが見ることができませんでした。
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質問 : ワイン・パーティにて | 回答 : ワイン・パーティにて |
アイルランド人としての誇り |
オーストラリア、ニュージランドを訪れた際、 アイルランド人はとてもフレンドリーという 印象を持たれていて嬉しかったそうです。 そしてもちろん、音楽面において他の国には ない豊かさを持った国である事を挙げました。 |
カーラの尊敬するシンガー ケイト・ブッシュ |
海外の音楽記事などでは度々引き合いに 出される、日本でも人気の高いシンガーの ケイト・ブッシュ。 子供の頃からの大ファンという事もあって その名前が挙がる事はとても光栄であり 嬉しく思っているそうです。 また、ケイトの初期の頃のアルバムでは トラディショナルな楽曲も聴く事ができると 力説していました。 以下は余談ですが、カーラが10才の頃に 姉のメアリーから"Wuthering Heights"を 聴かせてもらい、完全に魅了されたとか。 それから現在までずっとケイトのファンで お気に入りの曲は、"This woman's work"。 |
オイガの頃はフィドル、ホイッスルなど 楽器も演奏していましたが今は? |
もちろん時々は演奏したいと思うそうで、 また機会があれば披露してくれるとの事。 奏法は身に付いており決して忘れる事も ないので、という言葉どおり、来日中は "Where Are You"の後半、パイプ奏者の ソロ部分でティン・ホイッスルの見事な 演奏を披露してくれました。 |
地元でセッションに参加する機会は? |
故郷のダンギブンに帰った際は、毎週末 マーフィーズというパブで開かれている セッションでホイッスルを吹くそうです。 |
名前の正確な発音について |
カーラか?キャラか?という質問ですが 本人の曰く、 「どうぞお好きなほうで呼んでください。 ずっと人によって違う呼び方をされて 今まできましたから、私はぜんぜん 気にしていないんです。ちなみに、 アイルランドではキャラという言葉に 友人という意味もあるんです。」 この名前の発音については、日本盤の 「スウィート・リバティ」付属の解説書で 司会をされた五十嵐さんが詳しく説明を されていますので参考にしてください。 |
意外と小柄なカーラ |
アルバムのジャケット写真などから 受ける印象に比べると小柄に見える、 ということで質問がありました。 5フィート3インチ(約157センチ)で、 家族のほぼ全員が小柄なのに、ただ お一人だけ大きな方がおられるそうで 「よそから来た子じゃないの?」と からかっているそうです・・。 |
歌い手として育った幼少期 |
5人の姉、1人の兄を持つカーラですが、 一番上で20才、最も年の近いお姉さんの メアリーでさえ10才年上。家族の中では 幼い頃から大人達の前で愛嬌いっぱいの エンタティナーのように育ったそうです。 つまり、小さな子供の頃からずっと人前で 歌い続けてきたとのこと。 また、故郷ダンギブンでは音楽が盛んで 伝承曲を歌う事も奨励されているそうです。 |
ストレスの解消法は? |
足の裏のツボを押してもらうマッサージが お気に入りだそうです。 そして・・何と言ってもショッピング・・。 今回の来日でも、もう一つスーツケースが 必要になるのでは・・、という懸念の声が 出るほどお買い物を楽しんだそうです。 |
異国の地、それもお客さんが間近におられる中での初演奏という事もあってか
最初こそ緊張気味だった二人。それでも客席から笑い声も出た質問コーナーで
リラックスしたのか、以後は終始にこやかな表情でイベントを楽しんだ様子。
この日の司会は「スウィート・リバティ」の日本語解説を書かれている
五十嵐さんが担当されており、この日の各演奏曲でカーラが話してくれた
詩の内容なども、補足説明を加えながら分かり易く通訳して下さいました。
また、今回アンコールで披露された"There were Roses"。
昨年六回もカーラのコンサートを見に行かれたドイツの方の話では、
カーラが「サビの部分は簡単なので、ぜひ御一緒に。」と言っても
なかなかこの曲を一緒に歌ってくださるお客さんはおられないとか。
しかし、この日のワイン・パーティーでは完璧にご唱和された男性に
カーラも大喜び、ステージから大きな拍手を送っていました。
また、イベント終了後には多くのファンからプレゼントをもらったカーラ。
誰もいなくなった会場の隅で、ひとつひとつ手に取って嬉しそうに
見つめていた姿が印象に残っています。