ゴトウフローリスト新宿高島屋店
所在地 :高島屋新宿店1階
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2
主要用途:商業施設(フラワーショップ)
主要構造:軽量鉄骨
設計期間:2007.1〜2007.3
工事期間:2007.3〜2007.4
店舗面積:40.2u
「フラワーコーナーからの脱却」
六本木交差点近くに本店を構えるゴトウフローリストは、創業明治25年の老舗である。
新宿高島屋1階に出店して10年、全館のリニューアルにあわせて、店舗改装が行われた。
6mの天井高さと四周オープンな立地に対し、厚みのある「カベ」を下ろしてくることを提案した。花材の置かれる高さにあわせて「カベ」の足元を切って浮かせ、量感のあるものが花材の上部に下ろされることにより、花の可憐な美しさとの対比を際立たせた。
外周を廻る厚さ800mmの「カベ」の切り取られた中央断面にガラスを立てることで内外の花が連続して見え、さらに店舗内での独自の音楽・証明・空調を提供することにも役立っている。また店舗両側にはストックスペース、内側にはショーケースやコンサルティングカウンターを組み込み、下方の切断面には照明を配置するなど、ファンクショナルなカベとしても考えられている。
オープンで花が溢れ、ガラス張りという典型的な百貨店の中の「フラワーコーナー」のイメージから離れ、お客様に対して独自のサービスをその環境と共に提供するための新しいフラワーショップが提案できたのではないかと思っている。
<標由理+滝川淳>