The unofficial web site provides the informations of Irish folk singer Cara Dillon
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Setlist 01. The Maid of Culmore 02. High Tide * 03. Black is the Colour 04. Dark Innishowen * 05. Falling Like a Star ** 06. Where are you ? ** 07. False, False * 08. She's like the Swallow 〜休憩〜 09. Lark in the Clear Air 10. There were Roses *** 11. Donald of Glencoe 12. Blue Mountain River 13. I wish I was 14. The Winding River Roe ** 15. Spencer the Rover * encore: Standing on the shore **** |
* 印付きの曲はすべてデビュー・アルバム未収録曲。 ** セカンド・アルバムに収録予定の曲。05、06はオリジナルで、 14はカーラの故郷デリー州ダンギブンの伝承曲。 *** トミー・サンズ(Tommy Sands )のカバー。詳しくはこちらを。 **** アン・ブリッグス(Anne Briggs)のカバーで、原曲は伝承曲。 |
2002年10月5日・イングルトン |
英国の北部、ヨークシャー・デイルズ国立公園の西のはずれ、イングルトンという小さな村で お祭りが開催されており、その一環としてカーラ・ディロンも招聘されていました。 会場のコミュニティ・センターは200名定員と決して大きくはないものの落ち着いた雰囲気の ホールを備えており、カーラ本人も感心していました。チケットは1ヶ月ほど前に完売しており、 午後8時の開演に向けて20分前頃には会場のバーで買ったビールを片手に、次々と観客が なだれ込んできました。客層は40〜60代の男女が中心で、大半が村の方々だったようです。 |
コンサート開演 |
定刻の8時、場内が暗転すると拍手に迎えられ3人が登場。軽く会釈をしながら、それぞれが 所定の位置につく。カーラが曲名を告げると、サム・レイクマンのピアノによるイントロが静かに 流れ始める。‘The Maid of Culmore’。 カーラのデビュー盤の中でも、とりわけ切なく美しい メロディーを持つバラードでステージの幕が開いた。セス・レイクマンのフィドル(バイオリン)が カーラのボーカルを慈しむかのように奏でられる。曲が静かにエンディングを迎えると、一瞬の 静寂の後、拍手と歓声が場内を埋め尽くした・・。 この夜、彼女は少し喉の調子が悪かったようで、歌い始める前に咳払いをする場面も何回か 見られたが、時おり冗談を交えた会話で観衆を和ませながら清らかな歌声を披露していった。 アルバムでは彼女のシンギングに少し可愛らしいというか、繊細なイメージを持っていたが、 ライブではいくぶん抑揚をきかせつつ、力強く歌っているように感じた。 新曲の中では、サムのピアノ伴奏のみで披露された美しいバラード曲‘Falling Like a Star’が とりわけ印象的で、大喝采を受けていた。ステージ中盤で彼女は、哀しくて切ない歌詞の曲が 続いてしまい申し訳ない、というようなコメントもしていたが、そんな彼女の心配もよそに休憩を はさんだ後半になると、床を踏み鳴らしながら歓喜の拍手を送る人も出始めた。 |
そして閉幕 |
‘The Winding River Roe’サムのキーボードから低音のストリングスが聞こえ始め、しだいに 大きくなる。披露された伝承曲はあまりにも美しく幻想的で、誰もが身じろぎひとつすることも 許されずカーラの歌声に引き込まれていく。曲が終わり、まだ余韻の醒めやらぬ観衆からの 拍手が送られる中、メンバー紹介を交えた最後の曲を歌い終えると足早にステージを去る。 しかし、床を激しく踏み鳴らしながら more ! more ! と叫ぶ観衆にほどなく連れ戻された彼女は この夜ほんとうに最後の曲を歌い終えると、微笑みを持って歓声に応え、別れを告げた。 |
終了後 |
カーラのバンド編成は、彼女のフィアンセであり同い年のサム・レイクマンがキーボード、彼の 一つ下の弟さんセス・レイクマンがギターとフィドル、さらにサイド・ボーカルをとっている。 英国内でのツアーはセスの車に楽器類を積み、自分達で運転しながら回っているとのこと。 音響関係は会場ごとに地元の業者に依頼している。演奏が終わると、サムとセスは楽器類の 片づけを自分達で始める。カーラはロビーに出て、この日初めて彼女を見たという村の人々や 近隣の町から駆けつけたファンの人達との会話を楽しんでいた。 |
※ 演奏中の撮影は控えましたので、テキストのみの内容で申し訳ないです。 |