Poem & Essay





嵐の海




大波うねり
荒波うねり
山また山とうねり
水平うねり
どよめく海鳴りが
(うしお)を叩く
沸き立つ水は
鈍色
(にびいろ)となって天に巻く
秋の大海
(おおうみ)
(しら)砂浜の丘
ひとりわたしは
ふるえ震え
生命
(いのち)に震える
天水
(てんすい)の鳴動
嵐の海