イメージの窓
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パシフィック・ミュージック・フェスティバル96
1996年7月13日、札幌芸術の森野外ステージ


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 クリストフ・エッシェンバッハ指揮PMFオーケストラで《ノヴェンバー・ステップス》を演奏。私にとって、この曲の初演となりました。オーケストラとの共演も初めてでした。尺八は横山勝也氏です。
 野外コンサートでしたので当然PAを使用しました。結果、琵琶の消え入るような細かい余韻まで良く聴こえたそうです。
 琵琶は大変音量の小さな楽器です。例えるなら、バイオリンのピアノが琵琶のフォルテに相当するといってもいいくらいです。これは大げさではありません。私は、ノヴェンバーの演奏には、ソロパートはマイクを使用したほうが、曲の魅力を大きく引き出せるものと確信しています。
 その後、NHKホールとか、サントリーホールで演奏した時は、客席の場所によっては、琵琶はほとんど聴こえなかったと知人から聞きました。オーケストラと琵琶というのは、もとより、かなり無理な組み合わせです。その辺で、クラシック関係者も「マイクなんて!」とかたくなに拒まず、邦楽器の性質をもっと理解してもらいたいと願っています。もちろん、マイクなしでも琵琶も十分聴こえるるホールもあり、その場合はやはりマイクなしがベストです。

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サイトウ・キネン・フェスティバル松本96 
武満徹メモリアル・コンサート

1996年9月1日、松本ザ・ハーモニーホール

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(写真提供:信濃毎日新聞社)

 小澤征爾さんに私の琵琶を初めて聞いてもらうことになった舞台です。この年2月に亡くなった武満徹さんを偲んで、尺八の横山勝也氏と《エクリプス》を共演しました。演奏後、舞台裏で小沢さんが歩み寄ってこられ「これでまたノヴェンバーがやれるね」と言ってくださいました。前年に私の師匠の鶴田先生が亡くなって、もうノヴェンバーの演奏を諦めていたそうです。
 これまで演奏した《エクリプス》のなかで、自分ではもっともよかったように思えます。一切のことを忘れて、音楽そのものに集中できたように感じ、十年以上経った今も、その時の一体感が体の感覚として残っています。実は、演奏前、食事もノドを通らなくなるほどに緊張していたのですが、舞台に出た瞬間、まるで次元が変わったかのような感覚になり、スーッと縦の光につながったような感覚になりました。

 

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長野冬季オリンピックIOC総会オープンセレモニー
1998年2月2日、長野県民文化会館


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演奏直後の舞台袖


 小澤征爾指揮、ウィンターオーケストラ(サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーが中心)で 《ノヴェンバー・ステップス》を演奏。皇太子ご夫妻をお招きした式典の中で、小澤征爾氏とはじめて共演いたしました。
 ソリストとして、オーケストラのメンバーを背に演奏していると、不思議なくらい、その意識を背中に感じます。優れたオーケストラの人たちほど、その意識がとぎれることなく感じ取れます。特に、ノヴェンバー・ステップスは琵琶と尺八だけの長大なカデンツァがありますが、そのとき気を抜かずにちゃんと琵琶や尺八の音を聴いてくれているかどうかが、手に取るように判るのです。この日のメンバーは、その意味で最高にすばらしかったです。

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左:演奏前の楽屋で     右:リハーサル

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タングルウッド音楽祭 (アメリカ)
1998年8月10日、セイジ・オザワ・ホール


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アンコールで《壇の浦》を弾き語る(写真提供:Walter Scott)

 小澤征爾さんに招かれて 《ノヴェンバー・ステップス》を演奏。開場は、半野外のステージです。開演頃からどしゃ降りの雨になり、絹糸を使う琵琶にとっては最悪のコンディションでしたが、非常に音響の優れたホールで琵琶の細かい音までよく聴こえたそうです。写真はアンコールで《壇の浦》を弾き語っているところです。オーケストラのメンバーも含め聴衆の方々は私が歌をうたうとは思いもよらなかったようです。

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 タングルウッドでの宿泊先は隣町にあるRed Lion In レッド・ライオニン。アメリカでもっとも古いホテルだそうです。左はその正面の看板。右は、クルーザーの前でカッコをつける鶴城。実は小澤征爾さんクルマです。滞在中、それをお借りし、ホテルと会場の行き来や、食事に出かけるときに使わせていただきました。運転は、「僕がする!」と言い張った横山先生。ちなみに国際免許はなし。無免許運転でした! 
 ガソリンを入れるときは「ジスイズ・オザワ」とクルマを指さしながら、意味もなく笑みを振りまくと、「オーケー・オーケー」とガソリンスタンドのお兄さん。もちろん我々はお金を払いません。さすが、世界の小澤さんでした。