Concert Snap




サンクトペテルブルク、カペラ(皇帝劇場)にて

2001年3月24日

  

 3月とはいえ、ロシア、サンクトペテルブルクはまだ日中も零下、町中の路面が凍り付いていました。演奏会は日本音楽週間の一夜です。劇場は革命広場を望 む由緒あるカペラ(皇帝劇場)。すぐ近くにはかのエルミタージュ美術館があります。オーケストラはかつてのレニングラードフィル、今は三つに分かれ、今回 はその一つのサンクトペテルブルク交響楽団と《ノヴェンバー・ステップス》を共演しました。尺八は柿堺香さんです。本当はいけないのですが、客席で演奏途 中、カメラをバシャリ。モスクワに住んでいる知り合いのかたが、この日の演奏会にわざわざ来てくださり、そのまた友人の方が撮ってくれたようです。観客の マナーは、結構、悪かったです。何というか、良く言えば、おおらかというか。オーケストラも・・・(^∧^)・・。  ところで、サンクトペテルブルクといえばエルミタージュ美術館です。  大の美術ファンとしては、演奏会の合間にエルミタージュ美術館に行けたことが何よりの楽しみと歓びでした。(すみません!) あまり知られていません が、ここには私の大好きなレオナルド・ダ・ヴィンチの数少ない真筆が二点もあるんです。《花を持つ聖母》(別名「ブヌワの聖母」)と《聖母と幼子キリス ト》(別名「リッタの聖母」)です。ダヴィンチの真筆として確認されている絵画作品は世界中で、確か14点ほどでしたか? そのうちの二点がここにあるの ですから! これを最大の目的に、厳寒のサンクトペテルブルクに我来たれり! その他にもルーベンスの大コレクションや、レンブラントの《ダナエ》とか。  半日しか時間の余裕がありませんでしたが、そのなかで強く印象に残ったのが、ラファエロの小品《聖母子像》でした。慈愛の光、今何処ならん。足が釘付けになって、しばし見とれていました。  海外演奏は大変だけど、こういう楽しみがあるので、いいですね〜〜〜え。


     左からレオナルド・ダ・ヴィンチの《ブヌワの聖母》《リッタの聖母》、ラファエロの《聖母子像》