インタビュアー:あなたのサロンはドライカットのサロンだそうですが、ドライカットと普通のカットとどう違うわけですか?
EIJI:僕らがコミュニケートを大事にしているのは、客がどのようなライフスタイルをしているのかを知って、それにあったスタイルを作ることに必要だから。そのためにドライカットがあるんです。ドライカットは単に乾いた髪を切るということではなく、その客の要望に応えるための技術というか、ウエットカットに比べてより自然にその人のライフスタイルに合わせやすい技術なんですよ。
インタビュアー:具体的などういうカットなのですか?
EIJI:髪をピースごとにテーパーしていってラインをつなげる。それによってボリュームを失わず、その人の自然のスタイルが作れる。ウエットで切ると切り過ぎて、乾いたときにイメージが違ってしまうことがあるけど、ドライカットはそのひとがどんな髪のケアをしているかを考えたカットができるわけです。だからその人が日常のブロウをしても、そのひとらしく自然にキマル。
(途中、広瀬雅、シンシアらスタッフ、カット中の客のコメントが入る)
インタビュアー:美容師になったきっかけをきかせてください。
EIJI:美容師になるとは思っていませんでした。高校まで日本でオートレーサーになるつもりだったんだけど、事故があってその夢が消えてしまった。そんなとき友だちが美容師になるって言うんで「へー、すごいな」という感じで自分も同じ道を選んでしまったんです。
いまではこの国にきて20年以上、いろいろ勉強して、いまでも頂点にたつために努力している。
インタビュアー:経営者としてあなたが大事にしていることは何ですか。
EIJI:僕はサロンを経営しているけれど、経営そのものを目的にはしていないんです。僕にとってはすぐれた技術者を育てることが、もっとも大事なことなんです。毎日、朝から晩まで仕事が終わったあとでもスタッフにカットを教えています。サロンワーク以外でも、定期的に日本に帰って全国のスタイリストにも教えています。教えるということはとてもハードなことだけど、ボクにとって彼等がうまくなっていくことがとてもうれしいことなんです。
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