サルーキのルナ 悪性リンパ腫闘病記

_ABOUT THIS PAGE

悪性リンパ腫という癌の闘病記です。

生きている事になんの喜びも感じられない男が、ルナと触れ合っているあいだだけは幸せを感じる事ができました。その恩返しをしたい、1秒でも長く一緒にいたいと祈りながら書き綴りました。

悲しみに負けまいと、事実を淡々と記録しているだけですが、不治の病に10ヶ月も頑張ってくれたルナを憶えていてあげて下さい。

_beautiful life

2月6日 血がとまらない

三回めの大学病院。今日は妹夫婦がわざわざ伊豆から出てきてくれた。飼っている黒パグのだん吉お兄ちゃんと初対面。だん君はルナと遊ぼうと近寄ってくれるが、ルナは怖がってしまってダメ。ごめんね、だん君。

経過は順調。抗がん剤の種類が変わることになった。ビンクリスチン(商品名オンコビン)、癌を直接攻撃する薬だそうだ。点滴をしなかったので、前2回と比べて早く終わった。グリチロンとプレドニゾロンを一週間分もらった。ただ、血小板の数が少なくなってきて、血が止まりにくくなってきたのが気掛かりだ。ちょっと心配。

今回の通院で驚いたのは、ルナ姫が車の中で吐かなかったこと。車に慣れたのかな?それとも今日のドライバーNobuちゃんの運転技術によるものか?さてさてさて....。

このページのトップヘ

2月13日 白血球減少と免疫力低下

四回めの大学病院。ルナ姫は行きも帰りも吐きまくった。むー、原因はワシか(笑)

経過は良好で胸の二つの腫れもすっかり目立たなくなった。ただ、やはり血小板が少なく血が止まりにくいらしい。また、白血球の数も通常7000は必要なところ、ルナは4000しかないそうだ。免疫力低下が心配される。抗がん剤はビンクリスチン。白血球減少は確かにある薬だが、そんなに強く影響するものではない。2000以下になったら薬を変える必要があるが、今日は同じビンクリスチンでいくことになった。グリチロンとプレドニゾロンを一週間分もらう。

ルナは帰宅後も嘔吐を繰り返した。これでは薬を飲ませることができない。下痢もしている。明日かかりつけのK病院に診てもらおう。

このページのトップヘ

2月14-17日 かなり弱っている

ルナは30分から数時間置きに下痢と嘔吐を繰り返した。食欲も全くない。しまいには血便になった。小豆色のときもあれば、かなり赤に近いときもあった。この4日間、K病院のN先生に往診してもらった。輸液(点滴)し、抗生物質と吐き気を沈める薬を注射。吐かなくなってからは下痢とめを飲ませた。日中ずっと輸液していたこともあった。何も食べようとしないために、生理食塩水だけの輸液から、ビタミンなども混ぜた輸液に変わった。

16日には食欲がでてきてひと安心。17日には便も健康なときと変わらないものになった。念のため、N先生から大学病院の信田先生に連絡してもらった。

それにしても....。輸液中は針が外れてしまわないように付き添っていなければならないため非常に疲れる。病院ならなんとかなるが、自宅で一人で付き添いでは何もできなくなってしまう。電話よ鳴らないでくれ、宅配便よ来ないでくれと祈り、新聞、NHKの訪問はこの野郎ってくらい邪魔臭い。そして家族が帰ってきたとき、犬は体調が悪くても迎えに行こうとする。嬉しいけども困っちゃうよ。

このページのトップヘ

2月20日 副作用ではない

五回めの大学病院。リンパの状態はかなり良くなっているらしい。後ろ足や胸の腫れは無くなった。腸管周りや脾臓もいい状態。白血球が減少していた症状も正常値に回復。血小板が異常に少ない状態は依然変わらないけれど、若干数値が上昇し血も止まるようになった。

先週の、帰宅後から数日間続いた嘔吐と下血は、薬の副作用ではなく、過度のストレスによるところが大きいとのこと。先週使った抗ガン剤の副作用にはこういった症状はないそうだ。もし薬によるものならば、ルナが特異体質であることになり、薬を変える必要が出てくる。今日帰宅後から数日間様子を見て、先週と同じ状況になるかをチェックすることになった。まぁルナとしては、

  1. 車に乗るとイヤなところに行く
  2. レンタカーなので慣れることができない
  3. ルナの通院回数+2がつじの運転経験値。未熟な運転のため酔いやすい

そりゃあストレスたまるわなぁ。

車酔いをなんとかできないものかと、前日に地図とにらめっこした結果、病院の手前でちょっと寄り道すれば広い公園があることが判明。じつは、今回の通院で行ってみたのだ。天気が悪いせいか誰もいなかったので久々にルナをフリーランニング。(もっともノーリード禁止の看板はあちこちにあった)するとルナ姫、すこぶる好調。吐くことも下痢もなかった。帰宅後もモリモリ御飯を食べてくれた。よかったぁ。以降、必ず公園に寄るようにした。

このページのトップヘ

2月23日 癌宣告から一か月

おかしなもので、大学病院への通院や、毎日の投薬が、ごく自然の日常になってきた。

人間はよくできた生き物だ。辛くて悲しいことも、ごくごく日常と認識することで、ストレスを受けないように、自身を壊してしまわないようにするのだろう。

ルナは元気だった頃と少しも変わらない。痩せてはいるが、目はキラキラしているし、相変わらず甘ったれだし、おかしな行動で家庭に笑いを届けている。

この日常が、できるだけ長く続いてほしい。

このページのトップヘ

2月27日 新しい薬

六回めの大学病院。相変わらず痩せているが、食欲もあり元気だ。車に乗ってもすっかり吐かなくなった。

プレドニゾロンとグリチロンをもらった。プレドニゾロンの量が半分に減って、一回2.5錠。グリチロンは量が増えて、一回2錠に。ほかに3日置きに飲ませるエンドキサンをもらった。抗がん剤だそうだ。見ると、半分くらいに割られた錠剤が、カプセルに入っていた。先生いわく、カプセルに入れたまま飲ませるように。飲ませた日は、水をよく飲むので、しっかり与えること。万が一手に触れた場合は、すぐによく洗い流しなさいと注意を受ける。

なんだよおっかねぇなぁ。

このページのトップヘ

2月28日 みなさんありがとう

当初の予定では、次回の診察は再来週の3月13日だったが、大事をとって来週もいくことになった。すでに、再来週はレンタカーも予約して、友達にも助手席アドバイザーをお願いしてある。しかし、来週の車は当然用意していなかった。

そこで、近所のパトラ(ルナとは親戚)のお母さん、サスケママさんに頼めないかと思い、お昼前に祖師谷公園に行ってみた。しかし、誰もいない。迷惑かと思ったが、直接アポなしでお宅へ行ってお願いしてしまった。

久々にパトラとご対面。喉元を触らせてもらったが、やはりルナと違って、コリコリしたものはなかった。ルナの顎下も、抗癌剤が効いて、すっかり腫れはひいたと思ったが、やはり小さな腫れはあるようだ。

それにしても、やっぱりサルーキは可愛い。パトラを眺めていると、ルナとはどこか違った雰囲気のかわいさがある。犬はたいてい何でも好きなのだけど、サルーキは圧倒的だね。

サスケママさん宅を出て、今度は風花(フーカ)宅へ。フーカはルナより年下の女の子。数日前、つじが留守中に手作りクッキーを届けてくださったので、そのお礼を伝えようと家へ向かった。道中に電話すると、

ちなみにその電話で知ったのだが、なんとフーカは昨日もつじ家に訪問してくれていたそうだ。しかもルナと一番の仲良しである、イタグレのペペ君と一緒に。あいにく昨日は大学病院の日。会うことはできなかった。しかし近所とはいっても、電車で二駅離れた我が家に、風が冷たい中、歩いてくるのは大変だろうに。すみません、ありがとうございました。

そこならペペママのおそば屋さんが近いそうで、そこで会うことに。一足早くペペママさんにご挨拶。そんなつもりではなかったのだが「お見舞い」を頂いてしまった。帰宅後に中身を見てビックリ!どうしたらよいものか....えーと....ありがとうございました。フーカママにはまたクッキーを頂いてしまった。最近のルナの、一番の大好物になっている。

このページのトップヘ
SLOW DAYS ホームへ戻る