12月4日(水)
昨冬の寒さが緩もうかという時分に友人がくれた火鉢がある。小さな、「手鉢」と呼ばれる大きさで、朱色で陰刻が施してあり、ほどよく年期が入っていてよろしい。すっかり寒くなったことだし、火鉢を使う用意をせねばと、まずは先日、灰を買いに行った。今時は東急ハンズに行けば、たいがい何でも手に入るのだ。火箸や火起こしも売っていたが、それは近所の荒物屋にでも行って買うことにする。
「で、灰を入れて、火の着いた炭を入れればいいのかね?」
「いや、一応、調べた方が」
検索エンジンで「火鉢」を引っかけると、山のように売っていることが判明する。しかしセッティングの仕方まで載せてあるところはそう多くないようだ。それでも数ヶ所見つけて読んでみる...底の方には砂利を敷くらしい。砂利なら、そこいらの園芸用品売ってる店にあるかな。炭の種類についても注意がいろいろあるらしい。バーベキュー用は煙も臭いも多いので使うな、とか。ふーむ、なるほど。
実家には、これもどこやらからもらってきた大きな火鉢があって、冬になると活躍している。私が実家にいた頃にはなかったので、ここ数年のことだけど。幼い頃に祖母の家で、火鉢にあたったのを覚えている。それはきっと暖かな記憶で、それ故、私の火鉢に対するイメージは暖かくて優しいものなのだろう。
とりあえず、今週末には我が家の火鉢もデビューといきたいものだ。
12月8日(日)
先月に引き続き今月もまた『仮名手本忠臣蔵』を観に行く。今回は文楽・人形浄瑠璃で、おかる・勘平に焦点を当てた舞台構成となっていた。全体のテンポは歌舞伎より速いが、歌舞伎に移植された時に省略されたような部分が丁寧に織り込まれていて分かり易い。こちらが元本なのだから、当たり前といえば当たり前か。
終わった時間が早かったので、そのまま銀座へ向かう。クリスマス前の銀座の街をぶらつくのは好きだ。ミキモトとソニープラザのツリーは毎年楽しみにしている。でも今年のソニプラ・ツリーのシャネルは好みではない。ちょっと寒々しいような。
火鉢計画の一環として、火起こしと火箸を購入。これで残すは底石と炭だけだ。とりあえずは普通の木炭で試してみるつもり。あれ?消し壷もいるか。うーん、先はまだ長い?
12月21日(土)
我が家のレガシーは平成5年式のBRIGHTONというモデルで、1オーナーの中古車であった。以前のオーナー氏はレガシーに乗って音楽を聴くのが趣味の方だったので、オーディオにはすごく凝っていたらしい。さすがに私たちが買った時にはオーディオは元々付いてるものに戻っていたけど、内装その他、かなりリッチな装備だと思う。でももう10年経つし、走行距離も7万キロ近くになったし、買い替え時だね。
というわけで、本日レガシーに乗って出て、インプレッサに乗って帰宅したのであった。インプレッサ・スポーツワゴンの2002年モデル、マイナーチェンジ前の「丸目」と呼ばれているタイプ。丸目が不評で11月から変えたのに、
「そしたら、丸目がほしいって人が多いんですよ。ユーザーって我が侭ですよねぇ」
とは担当ディーラーさんの弁である。我々みたいに欲しいけど金策がねーとか言ってて、マイナーチェンジされたんで慌てふためいて買った人も多いのではないかと思うのだけど。旧型扱いになるから値引きもしてもらえてラッキー?
車体の前後長が40cm位短くなったのと、色がワインレッドからシャイニーレッドになったのとで、軽く小さく見える。さすがに新車なのでサスペンションもいいし、10年近く前の車に比べたらシートの座り心地もすごくいい。しばらくはこいつで御近所ドライブを楽しみたいね。
12月23日(月)
やっとのことで火鉢デビューに漕ぎ着けた。現在、火鉢の上には水の入った小鍋がのっていて、じんわりと温みつつある。J氏と二人で代わる代わるに覗き込んでは、ちゃんとあったかいーと喜んでいる。まるっきり子供みたいじゃ。
火鉢の中に敷く砂利は、結局近くの日曜大工センターで購入した。困ったのは火起こしを運ぶ際の十能をどうするかで、とりあえずもう一度東急ハンズに行ってみた。すると、前回はなかった『火おこしセット』なるものがあるではないか。火おこし、火おこし台(十能の代わりになる)、蓋、火ばさみがセットになっていて1800円。火おこしがだぶったけど、まあ良しとする。ついでに木工のコーナーに寄ってみると、まさに求めていたような厚さと大きさの杉の輪切り板を発見する。620円。即買いである。
そそくさと家に帰り、ネット通販で買っておいた『七ヶ宿の白炭』を火おこしにセットしてコンロにかける。待つこと15分、かんかんに熱くなった火おこしの中には、真っ赤に火の粉を吹く炭火が起こされる。こいつを火おこし台に載せて火鉢の処まで運び、灰に炭を埋めてセッティング終了だ。消えてしまわないか心配で、最初はほとんど1分ごとに覗きに行っていた。1時間経過したけどまだ着いてるってことは、大丈夫なのだろう。
私が
「早く火鉢使いたーい」
とごねるのを白い目で見ていたJ氏は、火鉢に火が入ったのを見たら考えを改めたらしく、
「やっぱ火鉢には鉄瓶だよな」
とか言って近所のスーパーに鉄瓶を探しに出かけてしまった。これも古い道具の持つ力なのだろうか。
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