いつもの悪い癖で、
2006/12/19 /火曜日

わけあって、しばらく映画を見ていなかったのですが、これもわけあって、急にDVDを借りて見るようになりました。いや、それどころか、最近は、次世代 DVDが出始めたせいか、やたらにDVDが安くなっていて、一本千円以下となると、これはもう、何度も見たい好きな映画なら、つい買ってしまいます。
ずっとむかしに「いつでもチャップリンの映画をやっている映画館があったらいいのに」という文章を書いた記憶があるんですが、気が付くと、自分の机の上で「モダン・タイムス」の、有名な「スマイル」のメロディーが流れるラスト・シーンを、いやというほど何度でも見る事が出来ます。そんな事、以前から頭では判ってる事なんですが、実際にそれを目の前で見てしまうと、あまりにお手軽すぎて、怖くなります。しかもこれ、五百円です。多少画質が悪くて、時々字幕がズレてるんですが、しかしチャップリンだよ。お手軽すぎるでしょう。そう言いながら、買ってしまってるんですけど。
ほかにも、ビスコンティの「ベニスに死す」などは、むかし名画座で何度も見てるんですが、考えてみると、どれもみんなボロボロのフィルムで、こんなにきれいなプリントで見るのは、はじめてかも知れません。たしか最後に見たのは、映画の学校にいた頃、淀川長治さんの授業でだったと思います。あのときもボロボロのフィルムでした。ぼくは、短い間でしたが、淀川先生の生徒だった事があるのです。あの当時で、すでにご高齢でしたが、いつも立ったまま、2~3時間おはなしなさいました。あたまが下がります。
そう言えば(と、ついでのように言っては失礼なのですが)、校長だった今村昌平さんも、今年、亡くなられました。思想的影響は皆無でしたが(笑)、ほんとうにお世話になりました。