ごくたま昨日日記 in February, 2001

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トピック

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Feb.21,2001 (Wed)

日本人

最近の首相退陣にまつわるニュースを見ていると(いやそれ以前からだが)、こんな人物がトップに君臨する国の国民であることが非常に情けなく感じて仕方がない。っていうか支持率10%以下の内閣ってそんなんでいいのかよ。
 この首相のダメぶりは今更述べるまでもないが、とにかく救いようがないな、と思うのはその言い訳。人間だからそりゃ間違いもあるし、失言もすることもあるだろう(この人の場合多すぎだが)。でもだからといってあの言い訳はないんじゃないの?。宿題忘れた小学生じゃないんだからさあ(*1)

こういう人が一国の首相であるということ以前に政治家であるということに疑問を感じずにはいられない。本人にも問題はありありだと思うが、その側近というかブレーンも馬鹿揃いだよな。もはや怒りを通り越して空しさだけが残る感じである。

次の首相に誰がなったとしてもこの国の政治は大きく変わったりはしないだろう。だけど、せめて「こいつバカじゃねえの」と思わず言いたくなるような人物だけはご勘弁という感じである。

それにしても政治家っていうのはアホばっかりだなあ、と思う。50、60のいい年したオヤジが牛歩戦術とか下卑極まりない野次とかで食い扶持を稼いでいるのである。恥ずかしいと思わんのだろうか。その神経が信じられないが、まともな神経の持ち主では政治家はやっていけんのかもしれんなあ。

『ダイナマイト円舞曲』小泉喜美子

集英社文庫。現在は古書でのみ入手可。
入院中に読んだ本。小泉喜美子は訳者としても有名だが、推理小説マニアには総じて評価が高い。実のところこれまで未読だったのでにしむらさんにお借りして読んでみました。

画家を夢見ていたころのパリで、一つ屋根の下暮らしていたクレモンティーヌが地中海の小国ロンバルド王国の国王に見初められ、后になるという。日本の一般庶民である「わたし」はその場違いな雰囲気に怯えつつも親友のクレモンティーヌのために遠路はるばるロンバルド王国へと向かった。しかし、そこで待っていたのはなにやら不穏な空気と突然の殺人事件だった。

「洒落た」という形容が小泉喜美子作品には良く使われる。本作品も確かに「洒落」ていた。しかし、その洒落さ加減は結構難度が高いように思われたのも事実である。というのも本作品での「洒落」を楽しむためにはそれなりの素養が必要であるからだ。音楽や絵画といった芸術、文学、そして文化に至るまで様々な知識を試されるような感覚とでも言えばいいだろうか。小泉喜美子の幅広くハイセンスな知識には脱帽するが、私には少々壁が高かったかもしれない。逆にいえば、そうした素養が高い人は非常に楽しめる作品ということになる。
 物語自体は入り込みやすく、ミステリとしても質が高い作品。面白いことは間違いないのだが、個人的には細部まで楽しめなかったことが心残りである。

先日、レビューした近藤史恵の『ねむりねずみ』の解説に、『ダイナマイト円舞曲』は歌舞伎を大胆に換骨奪胎した作品と書かれていたが、さもありなん。歌舞伎特有のけれんと見得が見栄が随所に盛り込まれている。そういう意味でもやはりこの作品を心行くまで楽しむためにはそれなりの素養が必要だろう。
 一流の作品を楽しむためにはそれに見合うだけの素養が必要である、と自分に対して戒めとなった作品。
 ただし、それがなくともある程度まで楽しませてくれるのもまた一流の作品である。


*1: 小学生に失礼かもしれん

Feb.22,2001 (Thu)

9%

昨日ああいう風に書いてから思ったことだが、あの内閣を9%支持する人間がいるっていうことが結構驚きだったりする。ま、代替案がないからっていうのが理由かもしれないが。(でも個人的にはヤダ)。

時事昨今

ここのところ気になるニュースというか報道が二つ。

一つはいわずと知れた「えひめ丸」と米潜水艦の衝突事故。なんだか、ここのところの報道は「潜水艦に民間人が乗っていた」とか「ソナーが訓練士だった」とかいうことを上げ足取りのように報道している。
 自動車事故の示談交渉じゃないんだから、それで責任の比率が変わったとしても本質的な原因責任を問わないことには意味がないと思う。問題があったのはどっちだったのか。それを突き詰めない限り同じような事故がまた起こってもまた同じようないざこざが起こるだけだと思うんだけどなあ。
 なんてことは皆さんが思ってることなんでしょうね。でもなんとなく言わずにはいられなかったんで。

こういう事故のニュースを聞くたびに山田貴敏の『アクシデンツ -全12巻-』(小学館)を思い出す。隠れた名作マンガ。

もう一つはいわゆる「ルーシー・ブラックマンさん事件」。何が気になるかというと、報道過多じゃないかってこと。いや、それが悪いとは思っていない。行き過ぎた報道でなければ情報は多いに越したことはないと思うし。ただ、この事件、かなりの長期にわたってそれこそ細部にいたるまで、いや、同じ内容でも繰り返し報道してきたように思う。
 結果バラバラ殺人というセンセーショナルな結末を迎えるにあたっていっそう報道は加熱した感がある。

ただ、こういう言い方はなんだが、外国人の方が殺された、という事件にしてはこれまでになかった報道量だと思うのである。別に外国人蔑視のつもりはない。なぜ、この事件に限ってそうなったのか純粋に疑問に思っただけである。
 詳細は不明だが、勘繰ってしまうとやはり対イギリスとの関係性にあったでは、と思わずにはいられない。被害者の父親が早くから日本政府に対して要求を示していたことも理由になるだろう。イギリスでは現在も大きなニュースとして取り扱われているということだし。

何度も言うようだが報道の過多が悪いとは思っていないし、外国人が被害者だからといって報道体制が上下するということもあってはならないことである。でも、もし日本人が海外でおなじような被害にあった場合ここまで報道されたのかなあ、という疑問は拭い去れない。報道されたからそれでいい、とも思わないのだけれど。なんとなく裏を感じずにはいられないことも本音である。

この二つの事件・事故のニュースを見るとどうしても思い出してしまうのがTHE YELLOW MONKEYの「JAM」という曲の一説だ。

外国で飛行機が墜ちました
ニュースキャスターは嬉しそうに
「乗客に日本人はいませんでした」
「いませんでした」
「いませんでした」
僕はなにを思えばいいんだろう
僕はなんて言えばいいんだろう

今回は逆の立場かもしれない。でもやっぱりこういう報道体制には素直になれないのはなぜだろう。

おめでたい?

松嶋菜々子と反町隆史が入籍、だそうです。特に興味はないんですけど。

『大はずれ殺人事件』クレイグ・ライス

ハヤカワミステリ文庫。小泉喜美子・訳
ユーモアミステリの草分けにして、ミステリの古典。大概の海外ミステリの古典的名作は手に取っているんだがライスは『スウィートホーム殺人事件』しか読んだことがなかった。温故知新の一冊。

ジュークとヘレンの婚約披露パーティーの席で大金持の女性モーナ・マクレーンがこう宣言した。「あなたにわからないように人を殺してみせますわ」。この賭けに勝てば、ジュークは彼女の所有するカジノを手に入れることが出来る。そして翌日、殺人事件は起こるのである。さて、ジュークは賭けに勝つことが出来るのか?。

クリスマスで大勢の人がごった返す大通りでの殺人。まるでエラリィ・クィーンかヴァン・ダインが手を出しそうな不可能犯罪。しかし、そこはライスであるから趣向が違う。HowよりもWhyに視点が注がれ、しかもそのWhyがまた二転三転。そのしっちゃかめっちゃかぶりを楽しむミステリである。何せ登場人物がみんな変(っていうか狂ってるよ)。まともな思考の持ち主が一人もいない。そこはライス流の上流階級を皮肉った設定もあるのかもしれないが、警官までがおかしいからもう大変である。抱腹絶倒というよりは「一体なんなんだこいつら!」と思いながら読む作品かな。

ただ一つ、正直辛かったのが会話がウィットに富みすぎな点。これはライスの原作がそうなのか、小泉喜美子の訳がそうなのか、おそらくその両方だろう。まあ、登場人物全てがある意味異常だから仕方がないとしても、殆ど全ての会話がまともじゃないというのは少々疲れる。こういうのってバランスだと思うんだがなあ。ま、私にユーモアを解する能力がないだけかもしれませんが。
 個人的にはユーモアミステリという点ではやはりトニー・ケンリックに軍配があがる私でした。

Feb.23,2001 (Fri)

ありがたや

昨日の日記についてご意見と誤字の指摘をいただく。こうしてWebで日記なんか書いてると「ホントに誰か読んでるんだろうか」なんて思って書くエナジーが薄れることが良くあります。そういう時に読者(?)から反応をいただけるとそれだけで嬉しくなります。たとえそれが誤字脱字の指摘でもね。
 というわけで、何かしら反応がいただけると大変ありがたいです(*1)。掲示板でも下記の「ちょいと物申す」のメールフォームからでも。

昨日の記述について

というわけで昨日の「ルーシー・ブラックマンさん事件」について上記の方(mutさんからと広言してしまってよかったですか?)からのご意見。

ブラックマン報道に関しては、「金髪、美女、連続、レイプ、猟奇」と大衆ウケする要素が揃っていたということもおおきいのではないでしょうか。

確かに。いかにもな文字が羅列しておりますな。なんか「売れる本を書くならコレだ!」みたいな。って誰かホントに書きそうだけど。

読書偏差値

『ダイナマイト円舞曲』と『大はずれ殺人事件』のレビューを書きながら思ったこと。自分の読書偏差値はかなり低いのではないか?。読書偏差値ってなんや、という部分はあるにしても。きっと知識的な背景とか想像力とか。

古典的名作と呼ばれる作品を(おそらくは)充分に楽しめていないっていうのは多分そういうことなんだろう。まあ、時代性の問題もあるけど(*2)

だからといってかなりヘコんだというわけではなく、偏差値が低いなら低いなりの楽しみ方もあるだろうってこと。読書の形やレベルなんて人それぞれだし、こんな私のレビューが肌にあってるという人もいるかもしれんしね。何を(誰に)言い訳してるんだ >自分。
 まあ、そういうこと。


*1: ほとんど知り合いの方々だとは思うんですけどね
*2: 『ダイナマイト〜』は'73年、『大はずれ〜』にいたっては'40年である

Feb.24,2001 (Sat)

DASACON5

うーむ、また今回も参加できそうにないなあ。三月末にはさすがに外に出られるようになってるんだろうけど(希望)、いきなり泊まりってのは無謀だし。というわけで残念ながら今回も参加は見送り。また次回に…。
 箱根は年に三回は行くし、いろいろと店とかも知ってるだけに行きたかった。オススメのお店など知りたい方はshakaまでご一報を。

小田原にもいい店ありまっせ。二日目に小田原合流っていうのもいいかも(皆死んでるか(^^;)。

購入本

昨日買ったのに忘れてた(^^;。
・『バガボンド -9-』井上雄彦:兵庫介好きなんだよねー
・『まっすぐにいこう -21-』きら:もう21巻も出てたのか…
・『死者は黄泉がえる』西澤保彦
・『Number』

Feb.25,2001 (Sun)

ICQ

新しいマシンもあらかたセッティングを終えてたんだけど、なんか足りないなあ…と思っていたらICQをインストールしてなかった!。

というわけでICQを再びインストールしました。ナンバーは以前と変わらず35959185です。お手数ですが再登録をお願いしますm(_ _)m。あ、新しくコンタクトされる方もよろしく。

Feb.26,2001 (Mon)

特に何事もなかった(なにもしなかった)一日。

HERO

宇多田ヒカルのウェイトレスにはビックリした。

弁護士が「依頼人の利益を守る」ために誰かを傷つけたり、ましてや真実を揉み消すような行為を正当化することが許されるのだろうか?。それって何か間違ってない?。
 少なくともキムタクには否定してほしかった(役としてってことね)。やはりこのドラマの脚本はヌルい。

『製造迷夢』若竹七海

入院中に読んだ本。
ISBN:4-19-891412-5 徳間文庫。
昨年読んだ本の中ではベスト5に入る。連作短編集だし、テイストも軽めなんだけど若竹作品の中でもお気に入りの一冊です。

リーディング能力を持つ(サイコメトラー)井伏美潮と刑事・一条風太のコンビが様々な事件に出会い、美潮のリーディング能力によって真実が明かされるという連作短編集。
 始めのうちは仲違い(一条が一方的に拒んでいる)している二人だが、事件を経るにしたがって少しづつ接近していくロマンス的要素もあり。

若竹七海といえば毒のある作品を書くことでつとに有名だが、本編も一つ一つの事件の裏には人間の汚い部分や壊れた社会が描かれている。事件の解決だけでは物語が終わらない、とでもいえばいいのか。
 しかし本編が他の若竹作品と少々違うのは、毒の中にも甘さ、パンドラの箱の中に希望が残っていたように毒を中和するような味が入っていることだ。どちらかといえばこれまでの作品は逆に一見甘く見えて、その実裏には毒がある、といったテイストのものが目立った。この逆転要素が私の中ではかなりヒットしている。
 またリーディング能力という超能力を持つ女性を描きつつも、その超能力の部分を無駄に押し出さないのが好ましい。大げさな描写も超能力ものにつきものの能力者の悲哀もつとめてさりげなく書き込まれている。押し付けがましさがないのがいい。
 最後に、お気に入りの一説を引用して終わります。

 「超能力なんか使わなくたって,わかりたいと思うひとのことはわかるものよ」
何気に

日付は変わっていて、当サイトも2周年を迎えました。来訪者の皆様ありがとうございますm(_ _)m。とりあえずまだ閉鎖する予定はありませんのでよろしくお付き合いくださいませませ。

Feb.27,2001 (Tue)

二周年

つーわけで気が付けば早いものでサイトを起ち上げてから二年が経ってしまいました(半年近く休んだけど)。長い間お付き合いいただいている皆さん、誠にありがとうございますm(_ _)m。何卒これからもよろしくお願いします。それにしてもよく二年も続いたな。正直言って予想外。飽きっぽいのがウリなのに(ウリかよ)。

それにしても二年か…。月日の経つのはホントに早いモンですなあ。思い出話など語ろうとしたが長くなりそうなのでやめ。

リニューアル

二周年に合わせて二度目のサイトリニューアルをしようかと思ってたんだけど全然出来なかった。折角日記もnDiaryに変えたし、いい機会だと思ったんだが。こういう時デザインセンスのない人間はホントに困るんですな。そうさ私は中学時代の美術の成績10段階評価で4だった人間さ。

でも実は外見的なデザインよりも内部機構のリニューアルに萌え(燃え)てたりするのが足枷だったりする。なんかやりだしたら凝ったことをしたくなりデータベースデザインまで始めてしまった。これじゃ終わるのはいつになるのやら。仕事でデータベースいじってたこともあってデータベース作りは結構好きだったりする。自分のための作ってるんだけどなぜか汎用的に生かせるような構造にしたがってるのは職業病かな。
 ま。データベースが出来てデザインが決まったらリニューアルします、多分。

それ以前に二年も作成されないままのコンテンツを埋めろという噂も。

金銭感覚

雫くんの日記(2/27付け)を読んでいて思い出したのだが、学生時代の自分は金銭感覚、というか金銭換算の媒体を常にマンガで換算していた。それだけマンガに金を使っていたということだ(*1)
 しかしこれが周りの目には相当バカな奴に映ったようである。なにしろ「初任給でマンガがいくら買える」とか「宝くじで3億円当たったらマンガが何冊買えるだろう(*2)」とか我が身を振り返ってもアホとしか思えないのだから傍から見ればそりゃバカかアホに映っても仕方がない。芝居のネタにもおおいに使ったがやたらとウケたのが当時は不思議だった。

さて、では現在の自分ならどうかと考えてみると…やっぱりマンガだ。なんちゅう進歩のない。トホホ。


*1: 今でもそうだが
*2: 四百円換算で75万冊!

Feb.28,2001 (Wed)

記憶力

療養という名のダラダラ生活を続けているせいか記憶力が落ちた。っていうか痴呆症。ついさっきやろうと思ってた事をすぐ忘れる。日記に書こうと思ってたことが思い出せない。脳まで弛んできてしまったらしい。イカン。

察しのよい方ならお分かりだと思うがこんなことを書いているのは書こうとしてた内容を忘れたからです(^^;。

二月も終わり

なのに私はまだ自宅療養中。だあー!。確かに少しずつはよくなってるんだけどなあ。三月からはちょっと頑張って外に出たり動いたりしてみるつもり。気力の方で引っ張ってあげることも大切だろう。会社にもいい加減顔くらいださにゃあ。ボケ防止にもね。


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