ごくたま昨日日記 in April, 2002

- first 10 days of month -

上旬 / 中旬 / 下旬

最新のごくたま昨日日記へ

2002/04
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

トピック

Generated by nDiary version 0.9.2

Apr.2,2002 (Tue)

daylife

 穴の底に魅力的ななにかが落ちている。しかし、その穴の中には他にも危険なものや得体の知れないものが入っている。その穴の中に敢えて手を伸ばし、魅力的ななにかを手に入れるべきか、どうか。

MYSCON3のレポートは書き終わり次第3月30日分の日記としてまとめておきます。それまでは随時掲載。

Apr.3,2002 (Wed)

daylife

 近しい存在になってしまうとなかなか客観的な評価を公に下しにくくなったりする。それゆえに今まではなるべく作家さん(含む業界人)とお近付きになることを避けていた部分があった。しかし結局は自分のスタンスを自分が守れるかどうかということで、どれだけ近しい位置に居ながらでもしっかりと客観的評価を下している方達は沢山いる。勿論それは自分の評価に自信があってこそ、だとは思うのだが。それも自分の精進以外道はないし。とか言いながら過去に書いた書評を読み返してドキドキしてみたり。
 そういう意味で、作家と読者の関係ではないが、GAKUのスタンスには感心しきりなのである。今回のMYSCON3についても元スタッフという立場に甘えないGAKUの指摘にはハッとさせられる部分が多い。常日頃の日記にもそういうところは散見するし。
 精進あるのみ。

MYSCON3のレポートは書き終わり次第3月30日分の日記としてまとめておきます。それまでは随時掲載。いつ終わるんだろう…。

『メイン・ディッシュ』北森鴻【→bk1へ】

 いやあ、上手い。『花の下にて春死なむ』【→bk1へ】同様の連作短編集であり、本人は短編作家と呼ばれることに忸怩たる思いがあるようだが、やっぱり上手いです。単なる連作短編集にとどまらないところもさすがです。

 劇団・紅神楽を主宰する紅林ユリエとその不思議な同居人ミケさんが物語の中心となるが、プロローグにも登場するバリンジャーの作品のように一見関係なさげに見える二つの話が交互に絡む形式で話しは進む。それらの話が徐々に交わり始め、さらにもう一転するところがさすがは北森鴻である。
 各一編一編の出来としては『花の下にて春死なむ』の方が切れ味鋭いものの、劇団という特殊な舞台が裏幕になっている部分ではこちらの方が楽しみつつ読めるかも。ま、それは私自身が劇団を主宰する身だから、ということもあるとは思うのだが。
 北森鴻といえば料理ですが、この作品でも数々の料理が出てきます。それも決して高級食材を駆使したものではなく、ちょっとしたアイデアや手間暇をかけたある意味ミステリに通じるようなものといえるかもしれません。個人的には【アリバイ・レシピ】に登場するカレーは是非とも食してみたいものです。ミステリ的には【ストレンジ・テイスト】がまさに妙味で、【バッド・テイスト・トレイン】は渋味があって苦味が程よく効いた物語といったところでしょうか。全体として上手さは秀逸ですが、ミステリとしての出来は少々甘目。その辺りに満足できない読者もいるかもしれません。私自身はあまりミステリ的な仕掛けに頓着せずに読んだせいかかなり満足しましたけど。
 劇団を舞台にした、というせいもあるのかもしれませんが、主人公のユリエにしても、座付き作家の小杉にしても少々エキセントリックというか生半可ではない造型になっているところなんかは『狂乱廿四考』で歌舞伎の世界を描いた作者ならでは、という感じもします。これを読まれて「劇団てそういう人達ばかりなんだ」と認識されても困ってしまうところはあるのですが、真っ向から否定できないことも確かです。

 文庫化されるにあたって【特別料理】という一編がおまけについてきます。読み始めてみると「わざわざ収録するほどの作品かな」という気がしたんですが、最後の小杉のセリフで…参りました。オススメです。

Apr.4,2002 (Thu)

daylife

 MYSCON3が終わってまだ四日間しか経っていませんが、既に来年に向けて色々考えたり。ま、考えてるだけで実現できるかどうかはわかりませんけど。来年の自分がどれだけ力を注げる状態になってるかも謎だし。
 しかしまあ、三回目にしてなんとなく自分の立ち位置とか求められているものとかがわかったような気がしてます(気のせいでなければ)。初めはミステリ者として薄い自分がスタッフやったりそもそも参加すること自体に逃げ腰になってました。しかしやはり需要として自分はまだまだミステリ初心者から中級者のレベルだ、という方や、広く浅く読書をしているという方も参加者にはいらっしゃるし、上記のような理由から参加に対して腰が引けている人もいるのかもしれない。だったらやっぱり自分がそういう人達の代表(大袈裟な言い回しですが)として企画を立てたり、動いたりというのが必要なわけで。
 まだレポートではそこまで行ってませんが、実際明け方近くの大広間での話題はその辺のところがキーになってたと記憶しています。つーわけで来年はどうしようなんてことを考えたりしてるわけですが…気が早いですね。
 もし実現できるようなら何人かの方々には協力を仰がねば。とても私だけでは何も出来ませんから。つーわけで、あの(魔の)時間帯に大広間にいた方はちょっと覚悟しておいてください(笑)。

 2chねるの「ミステリ初心者向け」スレッドは大変勉強になるなあ。

MYSCON3のレポートは書き終わり次第3月30日分の日記としてまとめておきます。それまでは随時掲載。最長不倒記録更新中…。

『レイクサイド』東野圭吾【→bk1へ】

 読み終わって直後の感想としては「まあまあ」といった感じ。一風変わった設定や、事件の背後にあるホワイダニットな部分をないがしろにしないところは東野圭吾らしいですけど、特別優れた部分はなかったかも。ちょっと実験的な香りもする中編(←この辺も)。

 四つの家族が中学受験のための勉強合宿のため姫神湖の湖畔の別荘で過ごしている。その別荘に愛人が訪れ、しかも妻が愛人を殺したと告白する。なぜか他の親達も一致団結して事件を隠蔽しようとする。果たして事件の行き先はどこへ…。

 いわゆる「お受験」という問題が深く関わってくるストーリーなんですが、その辺の事情に疎いのか、それとも作者の意図というか登場人物達の思考が理解しにくいものなのか、その辺りで上手く話に入っていけないところがありましたね。まさか東野圭吾がこの作品を『片想い』【→bk1へ】のように社会派な部分を意識して書いたとは思ってませんけど。
 この手の話で似たようなものをかなり昔、赤川次郎で読んだような記憶があります。ネタバレになってしまうのでタイトルは明かせませんが、赤川次郎の短編には、この作品の雰囲気というか匂いに近いものが結構あったような。
 仕掛けとしても事件の裏側部分の魅力としても東野作品の中では特筆すべきところのない作品。ハードカバーは正直高い、ノベルズで充分だと思います。帯はちょっと大袈裟過ぎやしないか。東野圭吾ファンなら読んどきましょう。

Apr.5,2002 (Fri)

daylife

 既に多くの方が衝撃を受けているように私も錦通信の閉鎖には かなりのショックを受けています(*1)。当サイトのリンクページの紹介にも書いた通り、錦通信を読むことで「ああ、そうそうそうなんだよね」と自分の中で曖昧な部分が氷解していくことが多々ありました。それだけに残念という他ありません。大好きな作家の絶筆並にショックかも。これ以上は触れたくない話題だ。

MYSCON3のレポート。やっとこさ書き終わりました。今日まで随時掲載で明日には3月30日分の日記としてまとめておきます。思い出したらキリがないので、ここで潔く終わっとこう。

涅槃の読書模様

 『聯愁殺』西澤保彦【→bk1へ】読み中。 ここ最近読んだ西澤作品(*2)の中では一番読み進めやすいかも。とりあえずレビューは読み終わってからということで。


*1: 閉鎖の文字を読むのが哀しいのでリンクを貼るのも躊躇しました
*2: 刊行順は関係ありません

Apr.7,2002 (Sun)

daylife

 昨日は劇団の稽古。ミステリに支配されていた脳細胞がようやく芝居へシフトしてきた感じ。やはり現場に戻るとそっちを優先するようだ。公演場所も日程も決まり、あとは台本の手直しとキャスティングとか、制作関連の仕事とか。うーん、やる気が出てきた。
 台本の手直しについても色々なアイデアや意見が出たので脳細胞が触発される。しかし大幅な手直しが必要になりそうな気配。まあ、面白くなればそれでいいんだけど。頭の中でストーリーがまとまりきらず布団に入っても眠れない。延々考えてしまう。おかげで寝不足です。

つーわけでMYSCON3のレポート。は3月30日分の日記としてまとめておきました。まだ一週間しか経ってないのか。信じられん。

tDiary

 ひょんなことからtDiaryなる日記生成システムを見つけた。御承知の通り現在私はnDiaryを使用している(*1)。現状全くと言っていいほど不満もなく使い勝手にも満足している。なのになぜ新しい日記生成システムに興味を持ったのかといえば、このtDiaryの持つインタラクティブ性が非常に面白かったからだ。詳しい説明はtDiaryのサイトを参照していただきたいが、私が注目したのは「ツッコミ」と呼ばれる機能と「本日のリンク元」と呼ばれる機能である。前者は要するに簡易型の掲示版が毎日の日記に付随している感覚。例えば現状の私の日記に誰かが意見やツッコミを入れようとした場合、BBSに書き込むか、メールフォームで送るか、普通にメールを送るか、といった手段しかない。更にそのツッコミを私が日記に反映しようとすると、日記を更新するしかない。つまりそこにはタイムラグと手間が生じてしまう。この「ツッコミ」機能は、そのタイムラグと手間を省こうというものである。これはそのまま読者がツッコミに使ってもらうだけでなく、日記の筆記者自らがわざわざ日記を修正したりするほどでもない追記や付記などを書く際にも便利だ。
 後者の「本日のリンク元」は文字どおり、その日記にリンクした先のURLや件数を表示できるというものである。それも自動。これもある意味では「ツッコミ」の場合と同じで誰かが自分の日記にリンクという形で言及しているのをタイムラグや手間無しで表示できるというものである。この二つの機能はかなり面白いし、便利だ。
 まだ今日から使い始めてばかりなので詳しいレビューなどは随時。既に色んな面での不満も出ているが、それについてもある程度使ってみてからにする。
 ちなみにtDiary版の日記はここ。試験的に使っているので内容は全然ありません。それでも興味のある方は実際に「ツッコミ」とか入れてみて下さい。

涅槃の読書模様

 購入物。


*1: いやホントに実際に使ってる身としては便利なツールである

Apr.8,2002 (Mon)

daylife

 二つ医者を巡ったらそれだけで7千円以上が吹っ飛んで呆然。サラリーマンの3割負担は笑いごとじゃないですぜ、兄ぃ。
 6つ歳下の女の子(*1)に廻る寿司を奢ってもらう。30過ぎの男が情けないが、つまりはそれくらい経済状態が逼迫しているということ。首相!今こそ公的資金の投入を!。みずほ銀行トラブルで自分の口座に誤送金されたりしてないかと期待したが…されてなかった<当たり前。
 来月辺り不渡りが出るかもしれません。それとも破産宣告?。どう考えてもしばらく本は買えんな。

tDiary使用レビュー

 は、折角ですからこっちに書くことにしました。興味のある方はそっちをご覧ください。ツッコミだけ入れに来ても結構です。本文とは関係なくても結構です。
 私の場合、必然的にnDiaryとの比較とかになってしまうとは思いますが。って、静的システムと動的システムを比較しても意味ないが。
 とか書いておいて今日は帰りが遅くなってしまったので、使用レビューはまた明日。


*1: 女の子って歳じゃあないが昔から知ってるとそういうイメージ

Apr.9,2002 (Tue)

daylife

 フクさんのサイトが移転したのをきっかけにリンクページを改修。思い切って閉鎖された3つのサイトをページから削る。さらに予てから「リンクさせてね」と言っていたのに関わらず果たしていなかったしょーじくんのページへリンクを貼る。遅くなってスンマソン。

 あららそれは残念でしたね。あのレビューは結構頑張って書いてみて、自分でもちょっと気に入っているかも(自画自賛?)。にしてもまさかそりまちさんに日記を読まれてるとは思わなかったです。噂だけはこの人とかこの人からお聞きしているのですが、まだお会いしたことがないのが残念だ。そういう方は他にも何人かいらっしゃいますが。
 MYSCONはそういった望みをかなりの範囲で一気に解消してくれたいい機会だった。と、これもある意味手前味噌か。

 昼間は暖かいっつーか暑いくらいだが、夜になるとやはり冷え込む。油断してるとくしゃみ連発で洟が…。

tDiary使用レビュー

 は、こちらですが。今日は時差調整(*1)のためにデザインだけ変更して内容はおやすみ。ツッコミは随時受付しております。結構反応が多くて驚きですが、やはりこのインタラクティブ性は色んな可能性とか感じるからなんでしょうね。


*1: 昨日の12時を過ぎてから書いてしまったので日付が今日になっているため

Apr.10,2002 (Wed)

daylife

 本格的経済的逼迫状態に陥ってきたので、某所へ電話。面会の約束を取り付ける。運良く今の状態でもこなせる仕事が貰えるといいが…。
 そんな心配を他所に『サカつく2002』は止まらないのであった。しかし、ドリキャス時代に使えた裏技「移籍金ぼろ儲け作戦」が使えなくなったのは痛い。地道に勝つことで金を稼ぐしかないのか。これではドリームチームを作れるまでの道程は遠いぞ。未だにスタジアムは改築してないし。

 あああああしょーじくんゴメン!。情けないことに昨日リンクさせてもらったしょーじくんのサイト名を間違えてUPしてしまった。それじゃ「どこかで聞いたことあるような」ではなく「間違いなく聞いたことある」になっちゃうじゃん。というわけで、改めて。しょーじくんのサイトは東奔東走です。

 本、読んでないぞ…。

tDiary使用レビュー

 本日は使い勝手ならぬ「書き勝手」についてです。いわゆる入力の際の感想ですな。正直「日記入力支援ツール」というには弱すぎると思う。
 そんな感じのレビューは、こちら


上旬 / 中旬 / 下旬

shaka / shaka@diana.dti.ne.jp