ごくたま昨日日記 in November, 2002

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Nov.21,2002 (Thu)

daylife

ドラフトってよく考えると凄いよね。まだなんにもしてない人に契約しただけで1億円とか。プロになる前の成績で1億円もらってるようなもんじゃないか。一年で引退して会社員になったりしたらどうなるんだろう(そんな奴はいねえ)。

『Number -563-』を読んで知ったのだが、2003年、つまり来年からF-1のルールが変わるそうだ。レギュレーションではなく運営方法が。変更点はいくつかあるのだが、驚いたのは下の二点。

以下は記事の内容を私なりに膨らませたもの。
予選走行が一日1ラップって!。一日目は調整もあるだろうから実質一日、つまり1ラップで雌雄を決することになる。その一回でミスったら終わり。果敢に攻めるよりも守りに入るドライバーが多くなりそう。なにより予選での駆け引きがなくなるし、トップがバンバンと入れ替わる醍醐味もなくなる。この変更は実際にサーキットに来る観客よりもテレビを優先した、ということだろう。それはちょっとおかしいんじゃない?。
ポイントについては1位のありがたみが薄くなった。これまでは1位と2位の間は4ポイント。今年のシューマッハの強さを目の前にして少しでも年間チャンピオン争いを面白く、そして引き伸ばすことが目的だろう。下手すりゃシューマッハ引退と共に元に戻りそうな気さえする。そして8位までポイントが与えられるわけだが、昨年のレースでは完走8台というレースもあった。つまり完走すればポイントが入る。これまた安全策を選択しそうなチームが出てくるだろうなあ。それはつまりスポーツとしての面白味が薄くなるということである。
F-1はタバコの広告問題も含め、運営が厳しいことは承知してるがこの改定は個人的にはいただけないなあ。

ふとしたことで『このミス』の今年の1位作品を思い当たってしまった。おそらくあれで間違いないはず。だとしたら嬉しい。外れてたら笑うしかない。

蹴球微熱 欧州列強模様

今日発売の『Number -563-』「レアル・マドリーを撃て!」は、久しぶりに読み甲斐のある号であった。最強軍団と称されるレアルは、時に日本の某プロ野球チームと同様「金に物を言わせて手当たり次第に大物選手を買っている」というイメージに映りがちである。しかし実際はそうではない。確かにこの三年の間に、フィーゴ、ジダン、ロナウド、と三人の大物を獲得したが、それ以外の目立った補強は殆どない。2、3の選手を入れ替えてはいるが決して「大物」ではない。またチームの構成メンバーの半分以上は下部組織から育成して来た選手で占められており、「多国籍軍」という言葉が相応しいのはライバルのバルセロナであったり、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド、セリエAのACミランの方である。第一、2年前までのレアルは「金に物を言わす」ことができるほど裕福ではなかった。世界一の借金クラブであったのである。

まあ、それはそれとして確かに今期のレアルは強い。リーガでこそ首位の座は明け渡しているが、例年12月の半ばを過ぎてから一気に常勝軍団となり最後にはトップに立つ。バレンシア、ラコルニャというライバルがここ数年はリーガで強さを発揮してるが、今年はレアルの線が濃厚だろう。それよりもソシエダがトップにいることの方が驚きだけど。CL(チャンピオンズリーグ)でも優勝候補の筆頭はレアルで間違いない。対抗は、見違えるようにチームを立て直してきたACミランとアーセナル。もう一方の本命だったバイエルンがまさかの一次リーグ敗退。レアルの有利は動かないか。

さてさて、私としては今年の欧州の各リーグを観るのがやや辛い状況になっている。いずれのリーグでも贔屓のクラブが苦しんでいるからだ。
レアルのライバルであるバルセロナはトップ集団から離された位置におり、レアル同様これからの上昇が期待は持てるが優勝はまず無理だろう。CLでは二次リーグを抜け出せるかどうかも不安だ。久々に観ていて楽しいサッカーを展開しているだけに残念。つーかファンハール以外に監督はいないのかい。
マンチェスターUも開幕ダッシュどころか開幕ブレーキ。おまけにベッカムが故障。トホホ…。それがなくともアーセナルは強い。今年はリバプールもいい。マンチェの苦難は続きそうだ。
そしてバイエルン。CLの一次リーグで敗退なんて悪夢以外の何者でもない。バラックを獲得して一段と上がったはずの攻撃力は見事に不発。カーンの神通力も通じない。ブンデスリーガ優勝だけはせめて…。でも今年はレバークーゼンもドルトムントも上り調子だからなあ。

と、とにかく優勝云々よりも一試合一試合を楽しむだけですな。その意味ではバルサが久々に攻撃力爆発しているので楽しい。BSで観れるのはリーガだけだからね。リバウドがいなくなってどうなることかと思ったけど今のところ攻撃力自体は落ちていない。問題は守備だけど。それとリケルメがファンハールに認められれば。
と言っている間にラコルニャに0-2で負けちまった。サビオラもリケルメもいないとはいえ、トホホ…。

気を取り直して今週末の日曜日はいよいよクラシコ(バルサVSレアル)。BSでは早朝4時過ぎからライブで放送。見るかな。しかし、5位(レアル)と10位(バルサ)でクラシコとは。

そんなこんなで多くの人には全然興味のない話を書き連ねてみました。

涅槃の読書模様

『「超」文章法』野口悠紀雄【→bk1へ】読み中。

購入物。

bk1で以下を購入。

『しゃべくり探偵』黒崎緑【→bk1へ】

初出が1991年で文庫になったのが1997年。10年以上もこの作品(と作者)を知らなかった不明を恥じたいと思います。
副題に『ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険』とあるように基本はワトソン役の和戸が事件(?)を持ち込み、それをホームズ役の保住が見事に推理する模様を漫才形式で綴っています。

【番犬騒動】
英文学ゼミの守屋教授が夏休みに企画した英国旅行に参加するため、犬の散歩というアルバイトを紹介してもらった和戸だったが、どうにも腑に落ちないことが。
【洋書騒動】
無事イギリスへ旅立った和戸から、イギリスで起こった洋書紛失騒動の謎を解いてほしいという内容の手紙が保住に届く。
【煙草騒動】
留学先の大学での勉強も終わり、お別れパーティが行われたがパーティの最中に殺人事件が。友人が犯人として拘束されてしまった和戸は電話で保住に助けを求める。
【分身騒動】
イギリス旅行から帰国した和戸たち。しかし奇妙なことに一緒にイギリスに旅立ったはずの二人の友人を夏休み中に見た、という証言が。他人の空似?ドッペルゲンガー?。

いやはや面白かった。と言っても二人の漫才に笑った笑った、というわけではないです。ギャグの8割はどちらかといえば「くっだらねえ〜」という部類(特にダジャレ関係)。しかし、ギャグ単体ではなく、リズムというかテンポが絶妙で読み心地がいい。「く、くっだらねえ〜、でもニヤリ」という感覚が楽しめます。

それよりなにより安楽椅子探偵ものとしての作り方が巧い。一つ一つの事件や謎解きを細かく見ていくと穴もあるんですが、構成が見事。
【番犬騒動】では、道でバッタリ会った和戸と保住の会話のみ。地の文は一切ありません。それでも二人の様子やキャラクターが見えてくるように書かれています(いしいひさいちのイラストの役割も大きいけど)。【洋書騒動】では、それが手紙(日記)とFAXのやりとりだけになり、【煙草騒動】では電話でのやりとりになり、【分身騒動】では4人の人物が登場するにも関わらずやはり会話だけ。
これだけの情報でしっかり読ませることができるというのは何気に凄いことだと思います。高田君のバカっぷりは「これでもか」というくらい伝わってくるしね。

ミステリの構造としては、ラストの【分身騒動】でそれまで3篇の中で語られた謎が収斂する、といういわゆる創元推理文庫らしい連作短編集の形式になっています。そのお手並みが見事とはお世辞にも言えないのですが、1991年の時点でこれをやっていたというのは評価されるべきかと。この後、創元推理文庫から刊行される連作短編集は軒並みその形式を辿っていくわけで、先駆者というのは大袈裟すぎる言い方ですが(*1)、創元推理文庫の一連の連作短編集に比べてあまり知られていないような気がするのが残念(*2)

読んでいて馬鹿笑いしてしまうほどではないので電車の中でも安心してお読みいただけると思いますが、ニヤニヤしてしまうこともまた事実なので怪しい人物に間違われないよう注意してください。


*1: このスタイルの創始者って誰なんでしょうね
*2: 私だけが知らなかったのか?

Nov.22,2002 (Fri)

daylife

転職ってパワーいるよなあ。ここに来て迷いが生じてきた。どうしたいんだ、俺は?。

今日は一日中、結婚式の司会用台本を書いていた。仕事もちょっとだけした。すんげえ、ちょっと。

昨日は昨日で「物語」調査のためにマンガを掘り起こそうとしたら案の定雪崩が起こってそのまま片付けを始めたら片付けにはまって2時間延々不必要なものを仕分けして処分することで終わってしまった。いらないものありすぎ。そして、過去も少々捨てた。今となっては持っていたって仕方がないものばかりだ。

秋葉原でLANカード購入。ADSL対策。あー、色々見たらノートPCが欲しくなっちまったよー。

涅槃の読書模様

『「超」文章法』野口悠紀雄【→bk1へ】読み中。

購入物。

『ジパング -9-』かわぐちかいじ(モーニングKC)【→bk1へ】[comic]

帝国海軍との微妙な駆け引きを経て、再び独自の道を探そうとする「みらい」。アリューシャン列島で米軍に壊滅させられるはずだった4000人を救うために一路北へ。濃霧の中での米軍艦隊との戦いに「みらい」はどう挑むのか。
そして、草加の選ぶ道は希望か絶望か。

この巻はまさしく『沈黙の艦隊』を読んでいるかのごとく。帝国海軍に属することを良しとしない時点で、独立国旗を掲げた「やまと」と同じだし。潜水艦とイージス艦の違いはあるけど。米国海軍との近接戦闘はゾクゾクするほど面白い。現代のイージス艦の弱点ともいえる近接戦闘を描くことでスリルを持たせるのは巧いなあ。しかし人類の技術って60年でこんなに進化するんだな、とあらためて感じます。
この人の作品には敵にも味方にも尊敬すべき人間が沢山出てきて、双方が互いの実力を存分に発揮しながら戦うところが好きだ。その裏のかき合い、駆け引きに読まされてしまう。しかし、それに興奮してしまうということは人間はやはり戦争に惹かれてしまう性なのかとも思ってしまう。

「核」という存在を間に挟んでの草加と石原の対峙は、まさしく作者が我々に問いかけている問題なのだろう。

それにしてもかわぐちかいじはこの物語をどこまで描くつもりなのだろう。このままでは『戦国自衛隊』状態になってしまいそうだしなあ。どうやって終わるのか今から楽しみ(不安)である。

Nov.23,2002 (Sat)

daylife

 寝まくってサッカー見て本読んでマンガ読んだだけの一日。

 今、BSで『サンセット大通り』(ビリー・ワイルダー監督)を見てたけど、ちょっと飽きてきたので日記を書いています。導入は面白かったんだけどなあ。あとはオチだけ見よう。

 このまま朝まで起きてクラシコ(バルサVSレアル)を見るつもり。

涅槃の読書模様

『「超」文章法』野口悠紀雄【→bk1へ】読了。レビューはするのか?。

『夜の童話』紺野キタ【→bk1へ】読了。これもいいなあ。

明日からはいよいよ『航路』コニー・ウィリスを読む予定。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN -3-』安彦良和(角川コミックエース)【→bk1へ】[comic]

「ガルマ編」と題されているように、まさしくガルマが主役。木馬が地球に突入してからジャブローまでの道のりに当たる部分ですな。シャアがアニメよりも遥かに悪人に描かれている。シャアだけじゃなくそれぞれのキャラ、人間自体がアニメよりも極端に表現されているなあ。フラウ(目がイっちゃってるよ)とかカイとか。アムロの名言のひとつ「親父にだってぶたれたことなのにィ!!」も出てきます。ま、ファンにとっては名言がそこら中に出てくるんですけどね。
それにしてもマチルダさん、美しい。

Nov.24,2002 (Sun)

daylife

早朝まで起きてクラシコ見てから寝る。ひたすら寝る。

クラシコは眠い思いまでして見る価値はなかった。ジダンとロナウドも出なかったし。0-0のスコアレスドローだし。フィーゴに対して観客が物投げまくって試合は中断しちゃうし。
バルササポーターは馬鹿だね(私もだけど)。あんなことしてカンプノウでの試合が禁止でもされたらどうするんだろう。おまけにバルサの攻撃の調子が良かった時なのに完全にリズムも集中力も途切れたよ。世界には純粋にサッカーを楽しむためにスタジアムに足を運ぶわけじゃない観客がいるのはわかってたけど、プジョル(バルサの選手)が「やめてくれ」って頭下げてんのに全然止めようとしない。
ホント、見て損したよ。途中までいい試合だったのになあ。バルサはあれだけシュートを外せば勝てません。オフサイドの判定にも苦しめられたけどね。

なまものの大矢博子さんの勘違い(?)には大爆笑。いや、気持ちはわかりますけどね。つい先日まで隠し日記へ辿り着けなかったというのはナイショだ。
市川憂人さんのところでトップのカウンタを回したら9999だった。惜しい。

明日はADSLの工事。もし更新されてなかったらトラブってると思って笑ってやって下さい。おおいに有り得る。

『夜の童話』紺野キタ(POPULARコミックス)【→bk1へ】[comic]

『ひみつの階段』を強力プッシュ中の私としては他の著作も読んでみたくなるのは必然。
この短編集はもともと作者が'95年から'98年までの間に同人誌で発表した作品をまとめたもの。巻末で作者が書いているように青さや固さが確かに残っていますが、より「ピュア」な作品集になっている気がします。
どの作品も端正ですが、個人的に素通りできなかったのは【春を待つ家】かな。幸せってなんだろう、と改めて考えてしまいます。
人間、どこかに「ゆとり」を持って生きていきたいなあ、と感じさせてくれる一品です。

Nov.25,2002 (Mon)

daylife

ADSLは無事に開通。サポートのお世話にはなったけど。ちょっと楽しい遣り取りもあったり。
しかし無線LANが使えない。うーん、どうしてだ?。ケーブルのせいか?。しばらくは格闘しそう。それにしてもMELCOのサポートは態度悪すぎ。二度と買わねえ。サポートページに嘘情報載せとくな。
12Mといっても実質は2〜3M程度。しかも薄々分かってはいたことだが、日常的にテキストメインのサイトしか回ってないので全然感動がない。だったらADSLにするなよって感じです。それに回線よりもサーバが原因、というのが多いのね。
まあ、メールのダウンロードスピードには吃驚したけど。

んで、無事開通を確認してからなぜか荻窪まで出掛ける。遠いなあ。疲れたので今日はさっさと寝ます。

涅槃の読書模様

『航路(上)』コニー・ウィリス【→bk1へ】読み中。

Nov.26,2002 (Tue)

daylife

悪意の感じられない、罪悪感の感じられない犯罪行為ほど恐ろしいものはない、と気付く。いや、行為ではない、それを行う「人」が怖いのだ。

涅槃の読書模様

『航路(上)』コニー・ウィリス【→bk1へ】読み中。

Nov.27,2002 (Wed)

daylife

風が冷たい。寒ぅ。

DVDで『初恋の来た道』(チャン・イーモウ監督)を見た。想像していたのとは違う展開だった。ラストで泣けた。詳しい感想は明日。

最近の日記が淡白なのは、結婚式の司会用原稿と「物語」は長大化したか?のデータ分析で時間がなかなか取れないのが理由。「物語」の方は、素晴らしいデータベースを見つけて、管理人の方からもデータ利用についての了承が取れたので近いうちに分析結果を発表したいと思います。なかなか面白い結果が出そうです。

読書感想も『航路』を読み終わるまでは書けそうにないしなあ。以前読んでレビュー書いてない作品についても書ければいいんですけど。マンガも端境期だし。

ま、ボチボチと。

メモ(*1)
『ラスト・プレゼント』
 12月7日よりシャンテ・シネより公開。
・↑公開記念キネカ大森にて『イ・ヨンエ特集』
 『春の日は過ぎゆく』が12月17、18日の17:45からと19、20日の19:50から。

この日記で「観に行くぞ!」と書いた映画はことごとく観に行けてないというジンクス。でも上の2本は観に行くぞ!。それと『マイノリティ・リポート』ディックファンとしては観に行かねば。
これらを御一緒して下さる方、募集中(*2)

涅槃の読書模様

『航路(上)』コニー・ウィリス【→bk1へ】読み中。やっと上巻の半分。先は長い。


*1: こういう情報を自分用のblogにしてみようかしら
*2: 最近、一人で映画を観に行くと妙に寂しくなるのです

Nov.28,2002 (Thu)

daylife

今日は高校時代からの友人と食事。15年以上の付き合いになるのか。人生の半分以上やな。気を遣わずに楽に話せるのはいいけど、この歳になるとお互いどうしても愚痴っぽくなる。しかも互いの愚痴が相手にとっても痛いものになる。ま、いいけどね。それはそれで楽しいのだ。今のうちはな(笑)。

また昨日の日記を上書きして消してしまった。学習しろよ >自分。記憶している分だけ復活。何方かのサイトでnDiaryで、上書きしないように運用する方法が書かれていたような気がするのだが…一歩さんのところだったかな。

化学工業日報のコラム「精留塔」がなかなか面白い。
昨日は「酒」に関するコラムだったのだが、「下戸」という言葉の由来は奈良時代にまで遡ることができるそうだ。当時の戸籍台帳では五人以上の家族を「上戸」、三人以下の家族を「下戸」と呼び、五人以上の家族は概して裕福で酒に不自由せず、三人以下の家族は酒が飲みたくても飲めない、それが酒を飲めない人のことを「下戸」と呼ぶことになった起源らしい。
また東洋人にはアルコールを分解する酵素であるアセドアルデヒドが少ないため、すぐ顔が赤くなる人のことを英語では「オリエンタル・フラッシュ」と言ったりするらしい。
歴史上の有名人で意外にも下戸だった人物として、清水の次郎長、大前田栄次郎という博徒の組長や西郷隆盛、大久保利通、最近では大宅荘一などの名前が挙がっていたのも興味深かった。
ま、この新聞自体目にする人は少ないと思いますけど。私も会社が取ってなかったら絶対に読まんな。

涅槃の読書模様

『航路(上)』コニー・ウィリス【→bk1へ】読了。やっとこさ下巻に突入。

『初恋のきた道』[movie][DVD]

監督:チャン・イーモウ 出演:チャン・ツィー

第50回ベルリン映画祭で銀熊賞を受賞した作品。これを見ようと思ったきっかけはウッチャンこと内村光良が「泣くぞ!これ見たら泣くぞ!」とテレビで言っていたからである(随分昔の話しだが)。その頃からじわじわと評判を呼び、最近では再び劇場で公開されたりもしていた。遅ればせながら鑑賞。

故郷の村で40年間教師をしていた父が死んだ。父の遺体を町から村へと戻すのに、古くからの村にしきたり通りに「遺体を担いで戻したい」と母は言って聞かない。
父と母は当時としては珍しい大恋愛の末に結ばれた。村では今でも語り草になっている。父は、町からやってきた。あの道を通って。

一流の料理人は良い素材を手に入れた時、あえて凝った調理をせず素材の良さを引き出すことだけに専念する。
この映画はまさしくそんな感じだった。美しい娘の純愛と牧歌的で雄大な風景。この二つを如何に叙情的にカメラに収めるか、それこそが監督の目的だったのではないだろうか。

古き良き純情乙女の少女マンガ的物語。初恋の人への想いを込めて作る料理。彼の声。貰った髪飾り。一つ一つは他愛のないエピソード。しかし、チャン・ツィーの表情が物語る恋心が熱く伝わってくる。
セリフも思い出したかのようにしか登場しない。カメラは執拗にチャン・ツィーを追いかける。ひたすらに彼女だけを。そして、ひたすらに彼を追い求めるチャン・ツィー。
ただ、それだけの物語だと思っていた。

それはそれで素晴らしかったのだが「どこで泣けるねん」と思って見ていた自分が浅はかだった。この映画の泣き所は全然別のところからやってくる。「どうやって終わらせるつもりなんだろう」と思っていただけに、あのラストには泣けた。不意打ちと言ってもいいだろう。チャン・イーモウは単なる純愛物語を描いていると見せかけて…これ以上は言うまい。

こういう恋愛も現代では「ストーカー行為」とか言われてしまうんだろうか。だとしたら悲しいことだ。「人を好きになる」という気持ちを表に出せない、そんな不器用さこそが愛すべき対象だった時代は終わったのか。そんなことを考えながら過去の少女マンガに手が伸びるのだった。

Nov.29,2002 (Fri)

daylife

結婚式の司会の準備にあっちでオロオロ、こっちでオロオロ。なんて言うほどのことやっちゃいませんが。四度目とはいえ、それなりに緊張するものである。明日は寝坊だけはできんなあ。

昼休みはなぜかZARDのCDを聴いていた。この季節になるとなぜか『あなたを感じていたい』『きっと忘れない』を聴きたくなりませんか?。なりませんかそうですか。私はなるんだから仕方がない。いやー、明日結婚する新郎と昔よく聴いたんだよね。懐かしいなあ。なにやってたんだか男二人で。

あーでも、飲み会行きたかったなあ。

涅槃の読書模様

『航路(下)』コニー・ウィリス【→bk1へ】読み中。いったいこの物語はどこに転がって行くのか。まったく想像がつかない。

昨日の購入物(忘れてた)。

『PS−羅生門− -1-』矢島正雄/中山昌亮(ビッグコミック)【→bk1へ】[comic]

PSとはPolise Station(*1)のこと。事件や犯罪の裏にある人間の心情を描く原作者としては名人芸の矢島正雄と、『オフィス北極星』で画を担当した中山昌亮というコンビ。期待は自ずと高い。それを証明するかのように1、2巻同時発売である。最近、この形式多いな。

刑事である夫を殉職で失い、息子を育てながら自らも夫が選んだ道を歩もうと刑事になった留美。しかし、彼女が配属されたのは桜田門ならぬ別名「羅生門」と呼ばれる警察署。相棒の黒田を筆頭に、一癖も二癖もある、というか本庁からも目をつけられている変人ばかりのこの署で、留美は夫が目指した道をまっとうできるのか。

奇抜なキャラ設定は『オフィス北極星』を思い出させ、さすがに画のイメージはピッタリはまる。そこに名手矢島正雄の手堅い脚本。ということで読める作品であることは間違いない。
しかし弱い気がするのも確かだなあ。1巻では特にキャラ紹介の意味も含めてるから一話一話が単発で、ページ数も足りてないのか薄味。それとも名手も腕が鈍ってきたのか。どうしても『人間交差点』と比べちゃうところはあるんだけど、あちらには及ばない。やってることは同じといっちゃあ同じなんだけどね。時代背景とこっちはキャラでもっていくってこと以外は。
一番良かったのは売春婦の回。これはまんま黒田がゴーでもおかしくないんじゃねーかという話しもあるが。借金刑事の話しも結構グッときたけど。
まあ、このコンビだから巻が進むに連れて上昇していくことは充分に期待できるかも。つーかそれを望む。

『PS−羅生門− -2-』矢島正雄/中山昌亮(ビッグコミック)【→bk1へ】[comic]

というわけで2巻。「羅生門」での生活も板についてきた留美。この巻では黒田の背負っているものへ徐々にシフトして来た気もする。個人的にはまだまだ留美の方に重きを置いて欲しい気もする。
やはり一人一人が背負っているものの辛さを描かせたら矢島正雄は本当に巧い。どれも展開が単純で小粒な話しなのが残念だけどね。3話くらいにまたがるような話しを書いて欲しいなあ。最後の死刑囚の母親の話しなんかはもっと書けるでしょう。
とゆーか、このマンガもドラマ化狙ってるんじゃねーだろうな。いかにもそういう作りだ。
まだまだこれくらいじゃ満足できません。『人間交差点』『オフィス北極星』を超えれるか。それが問題だ。


*1: プレステを意識してるんだろうか

Nov.30,2002 (Sat)

daylife

というわけで、本日は10年来の友人GやんとSさんの結婚式。何か忘れては大変だ、と出発前に持ち物チェックを何度もしたのにデジカメを忘れる。司会のことしか頭になかったらしい。ちゃんと前日充電器に差し込んで用意しておいたのにぃ。

で、余裕をもって家を出たのはいいが、電車が人身事故で遅延。おいおい。なんとかギリギリで会場へと到着。土曜日の朝の半蔵門線はガラガラだった。
11時から受付だというのに会場には既に大勢の人がひしめいている。マジで?。これじゃとても発声練習なんてできやしない。陰でこそこそと原稿を声に出して読んだり、新郎新婦やご家族、披露宴でお話しを聞く方々などに挨拶。式場の方とは事前に色々と準備が進んでいたので確認だけで済む。今回ほど準備万端な司会はないのだが、その分逆に不安かも。開き直れないせいかな。横で劇団連中が余興の稽古をしている。これもまた不安の材料だ。

やがて時間になり、結婚式が始まる。ビデオ担当のFからデジカメを借りて撮影することにする。こういう場で何もせずに参加することができないのは生来の裏方体質のせいなんだから仕方がない。結婚式は会場の外、テラスで行われる。天気が心配だったが、今日は快晴で寒いどころか照りつける太陽が暑いほどだった。これも新郎新婦の日頃の行いの賜物であろう。
式は着々と進み、私も何枚も写真を撮る。しかし、いわゆるひとつの決定的瞬間を撮り損なう。つーか、誓いの接吻が短すぎだよ!。デジカメじゃ間に合わないよ!。でもExilimだったら間に合ったかもしれない(*1)。ここでも忘れてきたことを後悔する。
式の後、参列者全員合わせての記念撮影。カメラマンが凄いところに昇って写真を撮影。おまけに「撮りますよー」といってからシャッターを切るまでの間隔が短い。いいキャラクターだった。

式が終わった後はいよいよ披露宴。出番かと思うと緊張する。しかし、緊張を整えようと思う間もなく「では始めてください」と言われてしまう。というわけで結局は開き直った状態で司会することになった。ある意味助かったかも。

披露宴とはいっても新郎新婦が願うのは限りなく二次会に近い披露宴ということだったので、変にかしこまらず友人として司会をしている風に心がける。最初の乾杯で新婦のお兄さん(乾杯がお兄さんというのもかなり異例だと思うが)が笑いを取ってくれたのでかなり楽になった。

その後もつつがなく場は進み、会場には笑いが溢れる。こういう時に芸達者な友人を多く持つと得だよなあ。というか新郎新婦のご母堂ともに笑い取ったりしているのでこれは家系なのか。そして、類が友を呼んだだけなのかもしれない。
心配していた余興もなんとかうまく行ったようで一安心する。個人的には見たくないものまで見せられた、という気もするけど。なにも披露宴会場で自分を捨てなくても。芝居から遠ざかっても笑いのためならなんでもするSの姿は生まれながらにしての芸人魂を見せ付けられたようだ。

適度なハプニングを挟みつつ、披露宴も終わりが近づく。最後の新郎の挨拶を聞いていたら、「あー、やっぱりGやんの披露宴の司会をやれてよかったなあ」という気持ちになる。彼らの晴れの舞台で自分がこういう大役を任せて貰えたこと、その気持ちに貢献できたことに感無量である。ありがとう、Gやん。
なんてことを考えていたら最後の最後で噛んでしまう。やはり終わるまで気を抜いてはイカンということだ。勝つと思うな思えば負けよ。

そんなこんなで披露宴は無事に終幕。ホッと一息。今回は数少ない空き時間の最中に料理も一気食いできたし、個人的には大満足な披露宴であった。新郎新婦に新婚旅行のお土産をねだってから会場を後にする。

その後は劇団連中と表参道のオサレなカフェでお茶するが、披露困憊してきたので車で来ていたKに送ってもらう。道はかなり混んでいたが道中バカ話に花を咲かせ、いい時間だった。この面子だから話せることばかりだけど。
帰宅して一休みして「今日は9時からK-1だ」と思ってテレビを点けたら全然違う番組だった。どうやらK-1は来週だったらしい。疲れていたのでそのまま不貞寝。爆睡。

そんなこんなでGやん、Sさんご結婚おめでとう。婚姻届の保証人にはなるわ、披露宴の司会はするわ、とてもじゃないけど忘れられそうにない思い出です。二人の御迷惑にならないようにこれからは真面目に生きていくことにします(大嘘)。


*1: Exilimのシャッタースピードはアナログと比べて遜色ない

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shaka / shaka@diana.dti.ne.jp