ごくたま昨日日記 in December, 2002 [b]

■daylife

この人とこの人とこの人との四人でバーチャルWebサイトアトラクション^(*1)というゲームをやって、結局この人が四日連続・愛川欽也小ネタ「ハイ、消えた！」で優勝をかっさらった。

という夢を見ました。

他人の夢は面白くない、と言いますが、自分の夢も面白くない（だったら書くな）。ネタがないんです。
まとまった文章を書く気力がないのかもしれないなあ。これじゃイカンよ。

今日の『HR』はイマイチだったな。役者がああいう形で笑いとるのは難しいんだよね。つーか生瀬勝久はもはや中国人じゃないだろ。三谷幸喜は國村準がよっぽど好きなんだろうな。
酒井美紀と篠原涼子なら何があっても前者を取るけどなあ。

■涅槃の読書模様

『フレームシフト』ロバート・J・ソウヤー読み中。ラブストーリーとして読んでるかも。

BOOKOFFに足を運ぶが何も収穫なし。ホントにここの店の棚は使いもんにならんな。

▲『吼えろペン -6-』島本和彦（サンデーGXコミックス）【→bk1へ】[comic]

天使ちゃん、いいなあ～。相変わらずマンガ家という存在を誤解させるには充分な内容です。天使ちゃんがホントにいるなら私も漫画家になりたいけど。
無人島で炎燃と萌が二人っきり、果たして進展は？の回では漫画家はお笑い芸人以上に厳しい生き物だということを教えられます。それにしても星紅恐いよ。この編集者にモデルはいるんだろうか。
炎の代わりにヒーローが『燃えろペン』状態で頑張ってます。
巻末連載はキツクなってきたのでこの回で終わりみたいです。

▲『百鬼夜行抄 -10-』今市子（ネムキコミックス）【→bk1へ】[comic]

ちょっと筆使いが変わった？。ような気もします。話としてはいつも通り手堅いレベルで満足えす。この巻はとにかく開おじさん万歳。今後は律とどういうコンビになっていくのか楽しみです。
怖さでは最後の一編がダントツ。あの実が成長した姿を想像するだけで…。
それにしても司ちゃんの行く末が心配です。

*1: 自サイトのカラーリングのマスコットなんかもいて楽しかった記憶がある

Dec.12,2002 (Thu)

■daylife

本上まなみが結婚！。どうする、おがわさん！？（どうもしないよ）。しかし18歳年上とは。

やっぱりあややはカワイイなあ（『うたばん』見て）。本上まなみの例もあるから、私にも可能性が……ツッコまないでください。

松たか子も勿論いいんですが遠くから眺める女性の筆頭という感じですねえ。酒井美紀には普通人オーラがある。そこがいいな、と。と、とあるサイトにレスしてみる。スミマセン、今日もグランデで本を買ってしまいました。

今日はこんな日記。

■涅槃の読書模様

『フレームシフト』ロバート・J・ソウヤー読了。レビューは後日。

『ガーデン』近藤史恵【→bk1へ】購入して読み中。

Dec.13,2002 (Fri)

■daylife

ホントに誰もツッコんでくれないと自分がますます愚かになった様な気がする＜愚かなんだよ。

MYSCON4初心者企画のために昨年の皆様のレポートを読み返したり。やっぱ基本にはガイドありきなんだろうけど、それは結構な重みのある作業だ。やはり直接関係者（？）に話を振って論議した方が手っ取り早いかな。というわけで近日中にメールしますです＞お心当たりの皆様。

にじむさんの「読むまで死ねるかっ」の動向はこっそりチェックしているのだった。私もずっと以前からレビューを何とかしたいなあと思い続けてはいるのだが、よい方法が考えつかない＆スキルがない。とはいえ、このままにしておくのもなんだかなあ、というわけで今後の発展が楽しみである。色んなところに広がってるみたいだし。
やっぱりこういうのって影響力の大きいサイトがやると周りの動きも早くていいですね。

メモ。（情報元：しいたけのおぼえがき）

「ロッキー」シリーズ第6作が始動。
　いや、そりゃあいくらなんでもあんた…。
「ゴルゴ13」データベース
　こういうの大好きです。自分が今やってる作業と照らし合わせても元気付けられます。

うーん、結構大変な作業だぞ。でも面白そうなのでワクワクしてきた。何とか今年中には公開できるといいのだが。

■涅槃の読書模様

『ガーデン』近藤史恵【→bk1へ】読み中。

購入物。

『プラネテス -1-』幸村誠【→bk1へ】
『プラネテス -2-』幸村誠【→bk1へ】

『終戦のローレライ』福井晴敏（上）【→bk1へ】、（下）【→bk1へ】も読みたいけど、さすがに買うのは躊躇。評判見て良さそうだったら思い切って新年初っ端、という手もある。

▲『プラネテス -1-』幸村誠【→bk1へ】

多くの人が語っているので簡単に。
今年の星雲賞にも（物議をかもしつつ）選ばれたSFマンガ。西暦2075年、衛星軌道上で「デブリ（宇宙ゴミ）」の回収を仕事にするハチマキとその同僚達を描いている。
確かに面白いです。最初の話なんかは読み切りっぽいし、いかにもSFチックですな。この1巻は各キャラの紹介も兼ねているせいか一話完結形式。このマンガってハチマキよりユーリの方が絶対に人気があると思うのは私だけでしょうか。
個人的には『MOONLIGHT MILE』太田垣康男の方が好きだし、こっちが星雲賞の候補に挙がってないのは納得いかないんだけど、『プラネテス』の方がより荒唐無稽の面白さがあって、そういう意味でもSFかも。『MOONLIGHT MILE』はリアル過ぎてセンス・オブ・ワンダーではないかもしれないね。

▲『プラネテス -2-』幸村誠【→bk1へ】

2巻に入り、話は動き出す。木星開発のために作られた新型航行船のクルーに選ばれることを望むハチマキ。2巻に入ってから突然ハチマキのキャラがきつくなった気もするが、ま、これはこれで。結局「宇宙」というテーマを語ると、どうしても哲学的になっていくよね。その意味でハチマキのビルグンドゥスロマンになっていく。なにかを成し遂げるものというのは全てにおいて普通じゃないってことだ。
それにしてもタナベが『じゃじゃ馬グルーミン★UP』のひびきに見えてしまうのは私だけなんでしょうか？。

Dec.15,2002 (Sun)

■daylife

みすらぼ主催の忘年会に出席してきました。ある使命を帯びていたこともあり。任務完了いたしました。これにてMYSCON史上初、逆指名スタッフが誕生したわけです。名誉なことだと思って諦めて下さい（笑）。
それにしても楽しい一時でした。一時といっても8時間でしたけど。記憶に残る名言はやはりこれ（12月15日分）なんですけど、matsuoさんが自己紹介の時に、

「最近ブレイクしたmatsuoです」

と言ったのにも笑った。

宴会後は、無理矢理小ネタ邸に押しかけ^(*1)、児玉清に馬鹿にされつつアタック25したり、アメリカ横断ウルトラクイズでキング・オブ・クイズになったり、人力車でタンクローリーを横転させたりしてました。明け方のあの時間はやはり魔の時間帯だ。

matsuoさんがWeb巡回する模様を目の前で見れたのは貴重だった。やはりブレイクするにはそれだけの努力と対価が払われているんですな。結局更新はしなかったけど。
小ネタ邸主人の更新の模様も直接目にしました。ひとつの言葉に「こっちの方が面白いか、それともこっちの方がいいのか」と悩む姿にも26万アクセス超の片鱗を見た気がしました。

そんなわけで先週に引き続き朝日を浴びながら帰宅。爆睡。まだ眠いです。寝ます。

昨日の宴席では、さんざん「講談社ノベルズ、特にメフィスト賞関連作品には手が伸びない」と言っていた私ですが、諸般の事情でそういうわけにもいかなくなったようです。近いうち、「メフィスト賞受賞作」の帯のついた講談社ノベルズを購入することになるでしょう。いやー、しかしおめでたいな。と、同時にちょっぴり羨ましいな。

*1: ごめんよー

Dec.16,2002 (Mon)

■daylife

次回は強制イベントにしてやる＞8時だよ！全員集合。

先日の忘年界の席で鳶迩さんから『Championship Manager』というサッカーゲームについて教えてもらった。平たく言えばPC上で出来る『サカつく』である。ただし、その規模は26カ国のリーグで監督になることができ（下部リーグまで可能）、登録選手は10万人を越えるという、とんでもないゲームだ。
で、そのゲームについてWebで調べてみたら、そのゲームのプレイヤーの日記が見つかった。読んでみた。
…ヤバイ。すっげえやりたくなった。しかし、このままえんじさんの誘いに乗ったらゲーム廃人街道まっしぐらだ^(*1)。でもやりてえー。悩み中。

やべ、レビューが溜まってきた。

■涅槃の読書模様

『ガーデン』近藤史恵【→bk1へ】読了。

『フィリップ・K・ディック・リポート』早川書房編集部【→bk1へ】読み中。

購入物。

『失踪HOLIDAY』乙一【→bk1へ】
『はじめの一歩 -63-』森川ジョージ【→bk1へ】
『海皇紀 -16-』川原正敏【→bk1へ】

▲『はじめの一歩 -63-』森川ジョージ（少年マガジンKC）【→bk1へ】[comic]

進化したデンプシーロールの怪我が完全に癒えぬ一歩に再びタイトルマッチのオファーが。挑戦者はかつての敵・真田のジムの後輩であり、スピードを武器とする期待の新人・唐沢。一歩は更なる進化を遂げるため、この挑戦を受けることにする。そしてまた努力の日々。やがて防衛戦のゴングがなる。
名実共にチャンピオンの風格を纏い出した一歩。世界への船出は近いのか。
それにしても鷹村のぶらり一人旅はページ稼ぎにしか見えないんだが。

▲『海皇紀 -16-』川原正敏（月刊マガジンKC）【→bk1へ】[comic]

海皇を決める三番勝負が始まった。いきなりスタートで罠に掛かり大きく出遅れるファンの影船。しかし、これもファンの筋書き通りに過ぎないのだった。
全編、船によるレースで、あっけなく決着がつく最初のレースと、二番目のレースの途中まで。とはいえ、船のことをまったく知らない人間にとっては面白味は正直薄い。おそらく多くの人がこの作者に求めているものはこんなもんじゃない、と思っているのではないでしょうか。どっちが海皇になってもいいから、さっさと三番勝負が終わって話が進んでもらいたいもんです。作者が途中で飽きないことを祈ります。

*1: 人聞きの悪い

Dec.17,2002 (Tue)

■daylife

寒さに耐え切れなくなりマフラーを買う。無印良品で。しかし、これまでの人生でマフラーなんてろくにしたことないので、巻き方がよくわからない。
で、こんなんを参考に。

手袋も欲しいんだけど、何度も書いているように私の手は小さすぎて合うものがなかなかない。今日は恥を忍んで女性も売り場にも行ってみたけど、小さ目のは少ないなあ。それにしても女性も手袋売り場でウロウロしたり、試着したりするのは恥ずかしい上に、買いにきた女性にも迷惑だよな。スミマセン。

メモ（情報元：俺ニュース）。

クドリャフカ
　ちょっと泣けた。

ちょっと前に話題になっていた「やおら」「おもむろ」に関連して言葉の意味と、その変容について語ろうと思ったが時機を逸した感があるのでやめてしまいました。ホント、Webの流れは速いよ。

■涅槃の読書模様

『フィリップ・K・ディック・リポート』早川書房編集部【→bk1へ】読了。

『失踪HOLIDAY』乙一【→bk1へ】読み中。【幸せは子猫のかたち】を読み終わりましたが、またやられた…。

購入物。

『ヘウレーカ』岩明均【→bk1へ】
『ブレーメンⅡ -4-』川原泉【→bk1へ】

▼『フレーム・シフト』ロバート・J・ソウヤー

久々にSFを読んだ一年だったが、その意味でもソウヤーには楽しませてもらった。本作のタイトルである「フレーム・シフト」とは遺伝子レベルの突然変異のこと。

ある夜、ヒトゲノム研究者であるピエールは妻のモリーと共に帰宅する最中、ネオナチに襲われ、危うく命を落としかける。ネオナチに命を狙われる覚えのないピエールは、なぜ自分が殺されそうになったのかを追いかけるうちに、ナチの戦犯の存在を知ることになる。

我孫子武丸が解説で書いているように、これはSFというよりはミステリ以外の何物でもない。遺伝子やテレパスといったSF的ギミックは確かに出てくるものの、この程度ならば今の日本のミステリを読んでいればSFとは感じないで読むことができるだろう。物語の構成もまさしくミステリで、ピエールがなぜネオナチに襲われるのか、そしてナチの戦犯の正体は誰か、という謎に迫っていく話である。

ソウヤーという作家はとにかく読ませるのが巧い。本作も500ページ超あるのだが、それを全く感じさせない。短い章立てを入り組ませ、読者の興味を引っ張っていく手腕は見事である。また、一つの作品の中にいくつもの題材を織り交ぜることにより飽きさせることがない。それらを複合的に組み合わせてラストまで持って行くのだから面白いのは当然である。

とはいえ、本作は少々多くの題材を混ぜこぜしすぎた感があるのも確か。読み終わってみるまでは気付かせないところはさすがだが。なんというか二つの柱のどちらの結末に自分の感情を落としていけばいいのか判じづらかった。収束点が一つでないところが面白味でもあるし、落ち着きが悪いようにも感じられる。これは読む人によるとは思うのだが。
おそらく私が引っ掛かっているのは、本筋の真犯人よりも、サブの扱いである犯人の所業の方があまりにも許し難い行為だった、というところかもしれない。本を読んでいてここまで怒りに駆られたのは久々だった。

と、ここまで書いておいてなんだが、実際のこの小説はSFでもミステリでもなくラブストーリーだと思う。少なくとも私はそう思って読んでいた。ピエールとモリー、それぞれに欠陥を持つもの同士が互いを補完し合いながら、喜びと悲しみを分かち合いながら、だがより大きくなっていく辛苦に向かい合い、手を取り合って生きていく、そういう話である。
欠陥を持つものとしては、二人に感情移入せずに読むことはできなかった。だからこそ、私にとってのこの小説はラブストーリー以外の何物でもないのである。

▲『ブレーメンⅡ -4-』川原泉（ジェッツコミックス）【→bk1へ】[comic]

刊行間隔が開き過ぎて前回の内容を忘れかけてる。とにかく3巻（正しくは2巻から）から続いてきた黒山羊さんの話に決着。ナノマシンとかドラッグとか不思議の国のアリスとか、どっかのマンガと被ってる気もしますが絵柄も含めて全然違います。とはいえ、これはもうハードSFといってええのんじゃないか。これまで少女マンガの世界でプチ哲学系だったのが完全にSFに移行しきりましたね。正直残念。でも読み続けるけど。

Dec.18,2002 (Wed)

■daylife

寝過ぎたせいなのか頭が痛い。おまけに眼の調子も悪い。寝過ぎるのも考えものか。

ああ、やっちまった。久し振りにビデオで録画しようと思ったら失敗している。深夜番組を録画する時のタイマーは注意しなくちゃいけないのに。録画なんて滅多に使わないからなあ。というわけで、年明けに続きをよろしくお願いします＞Eにぃ。

なぜビデオで録画をしないかというと、撮っただけで満足しちゃって見ないままになることが殆どだから。特にスポーツ番組とかだと結果を先に知ってしまって見る気が失せちゃったり。いつまでも見ないと、テープを繰り返し使えないのでドンドン溜まるしね。今では、一年で何回録画するかなあ。
ハードディスクレコーダーは便利そうだなあ、と思うけどやっぱり見ない気がするので買う気にはならない。結局、便利になってもそのための時間を捻出するのが面倒になっちゃうんだよね。レンタルしたビデオは見るのに、録画したビデオは「いつでも見れるし」と思って見ないとか。ダメじゃん。

今日の『HR』。「クリスマススペシャル」だけあって特に面白くもない。慎吾が言っていたように衣装で笑いをとられてもなあ。観覧のお客さんは楽しかったかもしれませんけどね。
それにしても酒井美紀、スタイル悪いなあ（誉め言葉です）。全身タイツは露骨に身体の線が出るだけによくOKしたと思います。

■涅槃の読書模様

車でBOOKOFFや古本屋を回ったけど収穫は↓だけ。時間の無駄。でもまあ古本屋回って2時間も3時間も時間潰せるんだから本読みってお得だよね。

『探偵映画』我孫子武丸
　忘年会の席で皆さんにオススメされたので。初我孫子。
『COBRA -1～8-』寺沢武一
　昔のではなくて全編CGで書かれた新しい方。貧乏時期に出ていたのでリアルタイムで買えていなかった。いやー、美しい。

▼『ガーデン』近藤史恵【→bk1へ】

『凍える島』でデビューした近藤史恵の3作目。個人的には先に読んでしまった『ねむりねずみ』、『散りしかたみに』の歌舞伎シリーズで探偵役を務める今泉文吾の最初の事件となる。

「自分が生きているような気がしないの。死ぬって考えると生きていることがわかる」
（p.26）

生きることの空しさから逃れようとしていた真波は、同じように生きることに目的をなくした少女・火夜と出会う。全くタイプの違う二人だったが、一つの部屋で暮らし始める。しかし、ある日突然、火夜は真波の前から姿を消した。そして、真波の元に火夜のものと思われる小指が送り届けられる。真波は火夜を捜し出して欲しいと、同じマンションに住む探偵・今泉文吾を尋ねるのだった。

危うい。登場人物全員が心に傷を抱え、細いロープの上でバランスを取っている。そして、時にバランスを崩して落ちていく。その結果巻き起こる悲劇。まるでドミノ倒しのように登場人物たちを薙ぎ倒していく。
そしてその危うさは小説自体にも及んでいる。一つ間違えば物語自体が崩壊しかねない。その危うさこそが本作の魅力なのだろう。

解き明かされる真実は連城三紀彦の某作品^(*1)を思い起こさせる。どちらかといえば短編向きのネタなだけに、全てのパーツが巧くまとまりきっていない印象も残る。ただ、それすらも作者が本作で提示した「探偵の無力さ」というものを逆に印象付けているのかもしれない。この物語は探偵が自らの手で、ミステリの図式を崩壊させてしまう。その結果がもたらす足元が崩れ行くような感覚こそがこの作品の本質なのかもしれない。

個人的には、『ねむりねずみ』と『散りしかたみに』を先に読んでしまっていただけに、今泉文吾がなぜ探偵になったのか、という真実の方がより衝撃が大きかった。これを知ってから上記の二作を読んだら、また印象が違いそうだなあ。

▲『ヘウレーカ』岩明均（ジェッツコミックス）【→bk1へ】[comic]

紀元前200年頃のローマ帝国とカルタゴの戦いの中で両軍の間に挟まれた島シラクサ。カルタゴの将軍ハンニバルによって窮地に追い込まれたローマ軍は「ローマの剣」と呼ばれたマルケルス将軍を擁してシラクサを陥落させようとする。しかし、この島は天才数学者アルキメデスが造った数々の武器によって守られていた。
あいかわらずこの人のマンガは捉えどころがない。話としてはローマ軍のシラクサ攻略に対してアルキメデスの武器がどのように対抗したか、というのが見せ場なんですが、それだけじゃない。戦いを描いていながら、これほど淡々とした描写をするのはこの人の特長ですね。
いつもどおり無常感漂う内容で、この人ほど高い位置から人間を見詰めている漫画家は他にそうはいないような気がします。

*1: というか古典的手法

Dec.19,2002 (Thu)

■daylife

『Number -565,566- 2002年の残像』を読む。そうかワールドカップが終わってから半年が経ったのか。まだたった半年か、と思った。遥か彼方のような気もする。ソルトレイクシティオリンピックに至っては光の彼方だ。しかし、それは決して色褪せたという意味ではない。今でも脳裏には鮮明に焼きついてはいる。今年がそれだけ記憶に残るスポーツイベントが多かったということだろうか。それとも単なる歳のせいか。

約2年ほど自宅療養やら入院やらで時間を持て余した日々が続いていただけに、今年、特に働き始めてからの7ヶ月はあっという間に過ぎた気がする。密度も濃かったなあ。思い出せる事柄が多いというのは幸せなことだ。来年もこの調子で沢山の思い出が作れるといいのだが。

まあ人生、なにもないより色々ある方が面白いやね。

■涅槃の読書模様

『Number』とマンガしか読んでません。

購入物。

『BREACH -6-』久保帯人【→bk1へ】
『アイシールド21 -1-』村田雄介【→bk1へ】
『警察署長 -9-』高原泉／やぶうちゆうき【→bk1へ】
『極悪がんぼ -3-』東風孝広／田島隆【→bk1へ】

▼『フィリップ・K・ディック・リポート』早川書房編集部【→bk1へ】

映画『マイノリティ・リポート』の公開に併せて出版された軽くて薄いディック本。恩田陸や神林長平などが私的ディックベスト5とコメントを寄せているがページ数が一人3ページなために物足りない部分もある。5ページ分くらいは欲しかった。中では田中啓文のコメントが笑えた（笑えてどうする）。ほぼ全員が『アンドロイドは電気羊の夢を見るか？』を挙げていたのはさすが。

だが、対して座談会メンバー（大森望、香山リカ、中原昌也、柳下毅一郎、渡部麻紀）は誰一人『アンドロイドは～』を挙げていない。そのメンバーで座談会というのは正しいのか間違ってるのか。

その他にもエッセイやディックのインタビューなどが掲載されている。エッセイはどれも消化不良。まあ、ディックほど語るに難しな作家もいないし、おそらく準備期間もあまりなかったのだろう。だが、映画の公開に併せて出版したのはいいが、ディック初心者が読むには入り込み難く、マニアが読むには物足りない、という感じ。

それでもまあ、ディック長編の作品解説が載っていたのは個人的には嬉しい。半分も読んでいないことが判明したし（つーか3分の1しか読んでないよ）。でも、紹介されてる本を読みたいと思っても手に入らない本が多すぎるのはどうなのか。折角だったら復刊もして欲しかったと思うのは私だけではあるまい。

本邦初翻訳【不適応者】は、ディックにしては比較的読みやすく構成もしっかりしている。オチも綺麗。逆にだからこそ訳されてなかったのかなあ。初心者向けなのは確かだけど、これ読んで他の作品読んだら「違うじゃん」と思っちゃいそう。

私のような半端ディックファンにはオススメ。初心者はこれを読む前に『アンドロイド～』か、それこそ短編集『マイノリティ・リポート』を読むべし。コアなファンはコレクションとして買うのも良し、という感じでしょうか。

▲『BREACH -6-』久保帯人（ジャンプコミックス）【→bk1へ】[comic]

一護VS雨龍の戦いで一護の真の力が目覚める。そしてルキアは？。
ジャンプの法則、昨日の敵は今日の友。このマンガもやっぱり法則には逆らえないのね。話はサクサク進んでるんだけど織姫とチャドが少々おいてけぼりな感じ。登場人物も増えてきちゃってジャンプ的展開に嫌な予感。

▲『アイシールド21 -1-』村田雄介（ジャンプコミックス）【→bk1へ】[comic]

噂に違わぬ面白さ。これまでアメフトマンガというと『フットボール鷹』と『ノーハドル』くらいしかなかった気がしますが、『スラムダンク』がバスケマンガのジンクスを破った後に続くんでしょうか。
とりあえずまだ主要キャラが三人なので、集中して読めます。これからキャラが増えてどうなるか楽しみです。
とにかくジャンプ初連載とは思えないほどの画力と構成力。これは人気が出るのもわかるわ。

Dec.20,2002 (Fri)

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『ラスト・プレゼント』を観てきました。感想は後日ですが、とりあえず一言。「イ・ヨンエのためなら死ねる！」 ＜違う。イ・ヨンエ好きなら観ないと末代まで祟りたくなるほど後悔すると思います。

前から気になっていた『猟奇的な彼女』も予告編を見て観ることに決定。

てなわけで銀座に行ったわけですが、なにやら行列が。「ただいま一時間待ちでーす」とか叫んでるオヤジもいる。なにかと思ったら年末ジャンボ宝くじ。今日が発売最終日だそうで、かの有名な銀座の売り場で宝くじを買おうと皆さん並んでいるわけです。その行列は夜の9時を過ぎても続いていました。
アホかっちゅうねん！。一等が何度も出てるのはそれだけ買いに来る客が多いからであって確率にしたら同じやっちゅうねん。つーか、寒空の下、一時間以上待って宝くじ買う根性のある奴はその気合で働けば稼げるっちゅうねん。三億円ちゅうのは宝くじを買うのすら面倒だと思うようなグータラのためにあるんだっちゅうねん。まったくもう。
当然私は発売日に会社の近くの名もない売り場で買いました。買った瞬間に「こりゃあ当たらねえな」という番号でした。ショボン。

■涅槃の読書模様

『失踪HOLIDAY』乙一【→bk1へ】読了。

ごくたま昨日日記 in December, 2002

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▲『吼えろペン -6-』島本和彦（サンデーGXコミックス）【→bk1へ】[comic]

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▲『プラネテス -1-』幸村誠【→bk1へ】

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▼『フレーム・シフト』ロバート・J・ソウヤー

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▼『フィリップ・K・ディック・リポート』早川書房編集部【→bk1へ】

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▲『アイシールド21 -1-』村田雄介（ジャンプコミックス）【→bk1へ】[comic]

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