ごくたま昨日日記 in December, 2002

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Dec.21,2002 (Sat)

daylife

高校時代所属していた部活が文芸部(それも部長)だったshakaでございます。その文芸部の名も知らぬ後輩から封書が届き「?」と思いつつ開けてみました。なんと部活で発行していた部誌(同人誌)が発行100号となるらしい。で、記念冊子を制作するので原稿(と制作費)を寄稿して欲しい、とのこと。いやー、懐かしい。折角の機会だからなにか寄稿してみようと思う。
5年以上連絡を取っていなかったが、今でも無事に活動していると知って嬉しい。後輩達、頑張っているんだなあ。
今まで生きてきた30年の中で間違いなく一番輝いていたのが高校時代だったな。

今日は以前所属していた劇団で、先日の公演でも客演してもらったKが主宰する劇団こちらKGBの公演を見てきた。うーん、まあこういう芝居もありかもね、って感じであまり書くことはない。つーかKにはこの前の公演で色々世話をかけたから厳しい言葉は封印しておこうと思います。

意識して離れたつもりもなかったんだけど、気がついたら相当遠ざかっていたようだ。思わず目を細めてしまうほどに。きっとこのまま距離は遠ざかっていくばかりなんだろう。見えなくなるまで。

涅槃の読書模様

購入物。

Dec.22,2002 (Sun)

daylife

恒例(?)本家の忘年会。8時間以上飲めや食えやで騒いできました。家主が一番酔っぱらっていたので問題ないでしょう。
交換本はにしむらさんから『グッドラックららばい』平安寿子【→bk1へ】をいただきました。今年最後はこの本で締め括ろうかな。
私が持っていったのは当然『ひみつの階段』紺野キタ【→bk1へ】でした。マンガで何が悪い!。当分は販促に努めます。
えんどさんから『Witch Hunter ROBIN』のビデオ、24話・12時間分をお借りする。ありがとうございます〜。今年の正月休みはひたすらロビンを見ながら過ごすことにします。

夜中の1時半近くに帰宅し、寝ようかと思ったが政宗九さんのところでチャットが行われているということを思い出し、覗いてみた。うわ、凄いメンバー。思わず尻込みし、15分ほど見学するに止めていたが、最終的に僭越ながら参加させていただく。1時間ほどでしたが楽しい時間を過ごさせていただきました。久々のチャットでしたが、直接お会いして話す時よりも緊張しないのでよかった。お会いしたことはあっても殆どお話したことのない方や、完全ある初対面(チャットだけど)の方々ともお話できたのは嬉しいことです。
MYSCON4でお会いできることを楽しみにしています。

Dec.23,2002 (Mon)

daylife

昨日(日記は↓)はさすがに遊び過ぎ&夜更かしし過ぎ。疲れも溜まっていたので今日は爆睡。途中何度か起きたんだけど、意地になって寝ていたら逆に疲れた。寝過ぎは体に悪いって本当ですな。

おかげで何をする気にもなれず。何もせぬまま一日が終わっていこうとしています。日記も淡白。

昨日のチャットで読もうと思った&気になった本。

Dec.24,2002 (Tue)

daylife

通勤電車の中で視線を感じた。さりげなく周りを見渡すと一人の女性がチラチラとこっちを見ている。見覚えのない女性だし「え?なになに?」と、どぎまぎする。しかし、よくよく観察するとチラチラの間隔が非常に短い。5秒に一回くらいのペース。ますます「なんなの?なんなの?」という感じ。で、ちょいと視線を下げて見てみたら、スケッチされていた。なんで私?洟垂らしてたから? <オイ。

しかしまあ今日はよく洟垂らしたよ。何回鼻を噬んだかわかりません。

メモ。

いや、別にあえてクリスマスネタに触れてないわけじゃないですよ。ないんだってば。
クリスマスネタには触れないつもりでいたが、今『MUSIX』見てたら懐かしい『シンデレラエクスプレス』のCMが流れた。牧瀬里穂のやつである。あれはもう最高だな。息を切らして走り、柱の影で彼を待ち伏せする牧瀬の表情は最高としか表現しようがない。単純馬鹿な私はあの当時、遠距離恋愛に憧れたものである。帰ってきても誰もお迎えに来てくれないけどね。

それでいいのか?

遂にツッコんじゃいましたか >sasashinさん。でもホントこれまで誰もツッコないのが不思議でしょうがなかった。あの作品があの順位なのは解せん、とか言う前にどう見てもおかしいものがあるだろ!みたいな。

斎藤肇も読んでないなら辞退するとか、原書房も無効票にするとか考えなかったのかね。ああいうの(ある意味作家のワガママというか単なる受け狙い)を許して来年の投票がメチャクチャになったり、折角「本格」と銘打ってる意味がないんじゃないのかなあ。「本格」にこだわろうとして逆に「本格」の意味を瓦解させてるようにしか見えんよ。

こういうこと書くと「シャレのわからん奴だ」とか言われそうだけど、シャレにもジョークにも限度はあるでしょ。いや、正直私は別に構わないんですよ。ジャンルに対するこだわりもなければ「本格」に対する愛着もないですから(好きではない、ということではない)。ただね、「このミス」や「文春ベスト」にわざわざ対抗して「本格ミステリ」のベストを作ってるわけでしょ?。しかもネット書評家にまで投票依頼したり、それなりに「本格ミステリ」という形を守ろうとしているわけですよね?。もしこれで来年の投票で「そりゃ本格じゃねえだろ」っていうか「ミステリじゃねえだろ」って作品がドンドン投票されたらどうするんですかね。1票くらいおかしなのが入っててもいいだろう、というのは自分一人が投票しなくても政治は変わらんという有権者と同じ考えだと思いますけどね。投票者だって「受け」を取りたい人、沢山いるかもしれませんよ。

くどいようですが、私は別に構わないんですけどね <だったら言うな。傍観者としては笑えりゃなんでもいいし、今回のケースはまさにそれだったわけで。でも、もしかしたら「真面目に答えて馬鹿らしい」と思う投票者がいるかもしれないですよ、という余計なお世話を重々承知の上での言及です。

涅槃の読書模様

『探偵映画』我孫子武丸読了。

購入物。

『ラスト・プレゼント』[movie]

監督:オ・ギファン、出演:イ・ヨンエ、イ・ジョンジュ

イ・ヨンエファンなら女房を質に入れても(*1)観るべし。女房がいない場合は彼女と別れても観るべし。彼女がいない場合はその足で観に行くべし(意味不明)。

売れないコメディアンのヨンギは、生活も妻・ジョンヨンの経営する子供服店の稼ぎに頼りっきり。二人は二年前に子供もなくし、それ以来覇気のなくなったヨンギに対し、ジョンヨンの不満は募り、毎日喧嘩ばかり。しかし、ジョンヨンはヨンギには内緒でプロデューサーの元を訪ね、ヨンギの売り込みもしていた。そんなジョンヨンの苦労も知らないヨンギは彼女の店の権利書を担保に金を引き出し、彼を売り出してやると持ちかける詐欺師二人組みに金を渡そうとする。ヨンギだけでなくジョンヨンも騙そうとした詐欺師だったが、ジョンヨンに詐欺師であることを見抜かれてしまう。ところがそのジョンヨンが二人の目の前で突然倒れ、逃げるわけにも行かなくなった二人が病院に運んでみると、彼女の余命が幾許もないことを医者から告げられる。二人はその事実をヨンギに伝える。その報告に衝撃を受けるヨンギだったが、自分の前ではなにも内容に振舞うジョンヨンを見て、自分も知らない振りを通そうとするのだった。

韓国では「催涙映画」と呼ばれたそうだが、まさしく観客を「泣かせる」ためだけに考えて作られた映画。上記のあらすじ部分でさえ始まって15分ほどで一気に説明される。質問は許されない。あとは二人の苦しむ姿を延々と見ることになるのだ。それ以外はなし。設定も設定なら、展開も強引極まりなし。とにかく「泣く」ことを前提に作られた映画である。

おかげで途中何度も泣かされた。とにかくイ・ヨンエが素晴らしい。彼女が登場するエピソードの殆どが催涙効果満点である。ヨンギに対しては常に強く当たり、病気のことなどおくびにも出さないが、一人で苦しみ、恥を捨てプロデューサーやその妻にヨンギを売り込む。そして、ヨンギが活躍する姿をビデオで何度も何度も繰り返し見て涙する。このイ・ヨンエに涙しない人間がいるならその人はちょっとおかしい。

しかし逆に言えばイ・ヨンエが素晴らしすぎる。その他の部分はあまり重要でない。特にイ・ジョンジュ演じるヨンギはコメディアンという設定なのだが、それが全く活かされていない。映画が始まってからヨンギがコメディアンとして画面に映るのが後半になってから(*2)だし、それも大した分量ではない。「泣き」と「笑い」を同じように混ぜることでどちらの要素も倍化したと思うのだが、それがないのは残念。コメディアンとして「面白い」という説得力がなければ感動も半減である。それゆえに本来ならば感動のクライマックスであるラストで全く泣けなかった。いや、確かにイ・ヨンエの涙には引っ張られたが、ヨンギの舞台がそれを萎えさせるのだ。監督が盛り上げたい気持ちもわかるのだが、失敗していると思わずにはいられなかった。

逆にこの映画を(特に笑いの部分で)救っているのが詐欺師コンビである。この二人は本当にいい味出している。悪人になりきれないが悪ぶる兄貴と「人を騙すより人探しの方がマシ」という弟分。映画の基本どおりの凸凹コンビがこの映画の一服の清涼剤である。
それと演技でいえばイ・ジョンジュよりも相方であるチョルス(コン・ヒョンジン)の方が全然良かったです。特にお笑いトーナメントの準決勝でハプニングに対応するシーンは思わず凝視してしまうほどの熱演でした。

とにかく泣かせどころは満載で、余程の人でもない限り劇中何度かは目頭が熱くなるでしょう。ただ、韓国映画の「お涙頂戴」の要素は画一的なのか、私のような韓国映画初心者でさえ「またこのネタかよ」と感じられる部分も散見しました。ま、確かに泣き所なんだけど。ラストシーンは思わず

「『シュリ』かよ!」
と叫びそうになってしまった。

なんだか手厳しいことばかり書いてしまったが、それというのもこのストーリーとほぼ同じ話を5年ほど前に思いついていたからである(*3)。それだけにコメディアンという設定、「笑い」と「泣き」という設定を活かしきれていないのが歯痒くて仕方ないのである。基本的には「泣き映画」としては合格点だと思います。それ以外の強引な展開に関しては、「ツッコミどころだけどまあ流そう」くらいの感想で、不満というほどではない。
ただ、子供時代の回想シーンはいらなかったと思うなあ。そこから引っ張るネタもオチとして効いてないし。なにより子供の演技が下手過ぎてちょっと興醒め。それだったら二人が仲睦まじかった時代の映像がもっと欲しかった。

とりあえず「泣きたい」人にはオススメ。是非ともイ・ヨンエの姿を見て洟水垂らしてきてください。野暮ったい主婦を演じていながら(寝癖まで)もあの美しさ、もう言うことはありません。DVDが出たら彼女のシーンだけを繋いで泣きまくりたいと思うほどです(それは異常)。ケンタッキーフライドチキンのバイトコスプレもファンには溜まりません(もっと異常)。

それと、この映画にもう一つ誉めるべき点を上げるとすれば、濡れ場がないこと。それどころかキスシーンの一つもないんです(ホッペにチュはある)。いや、もちろん濡れ場があっちゃいけないというわけではありません。それが本当に必要ならば。しかし昨今、意味もなく濡れ場が出てくる(それも長々と)映画が多い中で、これほどプラトニックに愛を描いた映画も珍しいな、と。その頑張りは認めたいと思いますです。

こっからは余談。
イ・ジョンジュがどことなく宮川一郎太に似ていたせいもあり、勝手に脳内変換でそれぞれの役者を日本人の俳優に置き換えてみたら結構面白かったので書いておこう。
上記の通りイ・ジョンジュは宮川一郎太なんだけどコメディアンだから、=ウッチャンこと内村光良。イ・ヨンエに代わりはいないんだけど、あえて今の女優さんで挙げるとすれば松嶋菜々子になるだろうか。個人的には和久井映見とか中嶋朋子がいいと思う。詐欺師の兄貴分は顔は舘ひろしに激似なんだけど芝居はまるっきり陣内孝則。あまりに演技がそっくりで笑ってしまった。弟分は村田雄浩。ヨンギの親父役は故・渥美清。母親は加藤治子といったところでしょうか。
あ、ヨンギの相方はいうまでもなくナンチャンこと南原清隆でね(笑)。

『MOON LIGHT MILE -5-』太田垣康男(ビックコミックス)【→bk1へ】[comic]

ロストマン率いる米軍は中国のキラー衛星「天龍」に攻撃を仕掛けるが、衛星だと思われた「天龍」は実は宇宙飛行艇だった。しかも中国の宇宙開発技術はアメリカに比肩しうるほどで、油断したロストマンの部隊は全滅。ロストマン自身も脱出を余儀なくされる。果たしてロストマンは無事に地球に帰れるのか?。
一巻まるまるロストマンと中国の宇宙飛行士との戦い。そこには国家対国家の縮図と男達のプライド、生き延びることへの意志が入り乱れる。
なんだかロストマンは宇宙開発の暗部を背負わされているようで哀しいんですが、不謹慎にも面白いなあ、と思ってしまうのでした。

『20世紀少年 -11-』浦沢直樹(ビックコミックス)【→bk1へ】[comic]

小泉響子と共に小学校時代の恩師と出会い、正気を取り戻したサダキヨ。だが、彼らは既に”ともだち”の一派に囲まれていた。一方カンナは”ともだち”が自分の父親だと知りどん底へ。カンナ、サダキヨ、小泉響子の運命は?。
ぐわー、もうヤバイかも。話は広がる一方で縮まる気配は一向になし。この巻でも鍵を握る新たな人物が登場しちゃうし、一つの手がかりを見つけたら、そこには更に深い謎が、という構造。ホントに収集つくのか?。
このマンガはリアルタイムで読まない方が良かったかも。未読の方は全部出揃ってから読むことをオススメします。


*1: 死語
*2: 正確にはオープニングもだが、芸は披露しない
*3: ボツになった理由は役者に「僕にはお笑い芸人役は無理です」と言われたから

Dec.25,2002 (Wed)

daylife

ひたすら鼻を噬む。鼻を噬むために一日生きているような気さえする。稼いだ金はすべてティッシュペーパーに消えていっているのではないだろうか。んなこたあない。

小田和正『クリスマスの約束』を今年も一人ぼっちで見た。クリスマスイベントとかには全く興味のない私だが、行けることならこのコンサートには行ってみたいと思う。でも女性限定?というほど女性客ばかりなんだけどね。

小田和正によるカバーアルバムを出せばいいのになあ。絶対買うのに。このコンサートのために必死に練習する姿は面白くもあり、彼の他のアーティストに対するリスペクト、そして「いい歌」に対する愛を見たような気がした。彼にカバーされたミュージシャンはさぞや感動してるんだろうなあ。逆に、本人よりも見事に歌われて嫌な人もいるかもしれないけど。今年は椎名林檎『ギブス』中島みゆき『化粧』がよかったです。『First Love』はサビだけだったのが残念。

オフコースの曲はおそらく今迄で一番多く口ずさんできた曲だと思う。一番好きなのは『Yes - No』なので、この曲が〆だったのは嬉しかったなあ。いい気分で眠れそう。素敵なクリスマスプレゼントをありがとう、小田和正

前にも書いたけど、私は容姿と声なら声を取るタイプ(*1)で、小田和正山下達郎根本要(スターダストレビュー)の声に憧れ続けている。あと佐藤竹善とか。外国人ならブライアン・アダムスクリストファー・クロス
声というもの自体が神様からのプレゼントだよなあ。

『失踪HOLIDAY』乙一【→bk1へ】

巷の噂では乙一には「白乙一」と「黒乙一」があるらしい。これは「白乙一」の作品。

【しあわせは子猫のかたち】
人付き合いが下手でちょっぴり自殺願望もある「僕」が引っ越してきた家には一匹の猫が住んでいた。どうやら前の住人の飼い猫らしい。しかし、この家はどこか変。妙な気配を感じる。話によると前の住人はこの家の玄関で殺されたというのだが…。

【失踪HOLIDAY】
貧乏だった私は、母親の再婚でお金持ちの娘になった。だけど中学生になった時、母は病気で死んでしまい、父さんは再婚した。血の繋がってない娘を新しいお母さんが愛してくれるわけもない。父さんだってわからない。そんな風に思った私は突然家を飛び出した。そしてなぜか今は使用人のクニエの部屋で居候しているのだった。

【しあわせは〜】はある意味で『暗いところで待ちあわせ』の変形。人間関係から逃げ出している主人公と見えない同居人との奇妙な関係。そして心を開いてく、というパターンである。だからこそ『暗いところで〜』に見事にやられた私としてはこっちにもやられたわけだ。
(追記:滅・こぉるさんから『しあわせは〜』が『暗いところ』の変形なのではなく、その逆でしょう、とのご指摘がありました。おっしゃる通りですね。ありがとうございます)

感想も殆ど同じで、別に無理にミステリ的要素を入れなくても良かったんでは?って感じではあるが、やっぱり巧いんだなあ。言葉ではないところで心の交流を描いたり、タイトルにもあるように子猫を小道具(?)として非常に巧く使っている。狙い目は明らかなのだがあざとさが見えないのがいい。

ただ、主人公が改心(?)するのはちょっと唐突というかいきなりな感じ。別にそこまで開き直らんでもきっかけ程度が生まれるくらいの方がすんなりと読者は受け入れられたような気もする。短編だし。

【失踪〜】の方は、うーんイマイチ。乙一は「閉じた空間」の使い方が巧いというか得意なわけだが、この作品ではその「閉じた空間」が「飽き」の対象にもなっている。主人公の心の変化を描くのに内面変化に頼らざるを得ないのが痛い。ミステリ的には巧くまとまってはいるんだが、やっぱり「その要素は必要?」とも思ってしまう。ま、この話に関してはそれがないと話にならん部分もあるんだが。もう少しクニエの魅力が伝わってくるといいのになあ。
ヒロインに関しては鼻持ちならないキャラクタがいいと言えばいい。だけど会話やヒロインのモノローグがあまりにもライトノベル的。私がこういうのを読みなれていないからそう感じるのかもしれませんが。すべってる笑いは果たして計算なのでしょうか。

やっぱ乙一は巧いし、読んでいて心地いいのでこれからも読んでいきたいなあ。ただし「白乙一」だけ。ホラーは苦手なのです。

『被(マルヒ)警察24時』小田扉(マンサンコミックス)【→bk1へ】[comic]

ネットでの評判が高かったので買ってみた。絵柄は趣味じゃないのだが、程よく力の抜けた感じがいいかも。4ページで50話という変則ながら、きっちり書ききっている。基本的に前半は一話完結の刑事ものパロディなんですが、後半ストーリーが動き出して少しずつシリアスモードに。私はパロディの方が好きだけど。
皆さんが「イイ!」とオススメするほど私はオススメしないかもしれません、というのは900円だから。これが500円くらいだったら迷わず買いなんだけど。


*1: どちらも持ってませんが

Dec.26,2002 (Thu)

daylife

思いつき。
そろそろ今年のベストをまとめないとなあ、と思っていて、ふと浮かんだこと。
ネットの書評やレビューのベストっていうのもあっても面白いかも、もしくは非常に嫌かも。「今年はこのレビューに騙されてこの本を買った」とか「このレビューを読んで本まで読んだ気になった」とか。皆さんが今年読んだレビューで一番印象に残っているものを挙げる。
まあ、思いついた自分ですら「で、誰の何のレビューが印象に残ってる?」と聞かれると困っちゃうのでたぶん実現はしませんが。

これはもはやパロディの域を越えている。

涅槃の読書模様

『グッドラックららばい』平安寿子【→bk1へ】読み中。。

あ、ともさん『明智小五郎対金田一耕助』芦辺拓についてコメントしてくれている。んーでも微妙な言い回しだぞ(笑)。どうしよ。

更に滅・こぉるさんから昨日の『失踪HOLIDAY』のレビューについてツッコミが。
あー逆でしたか、スミマセン。読んだ順番が『暗いところで〜』→『失踪〜』だったものでして。おまけに乙一はこの二つしか読んでないもので。お恥ずかしいです。

購入物。

『探偵映画』我孫子武丸

恥ずかしながら初・我孫子武丸である。いやー、新本格は全然読んでませんからねえ <威張るな。
某忘年会の席で皆様に薦められたので読んでみました。

映画界の奇才・大柳登志蔵は新作『探偵映画』で「皆を驚かせてやる!」と息巻いていた。これまでに見たことのない斬新な推理映画を撮るのだと言う。その監督の元、役者・スタッフが集められたが、手渡された台本には「問題編」のみで「解決編」がなかった。つまり事件の真相を知るのは監督ただ一人。
順調に撮影は進み、あとは「解決編」を残すのみ、となった日、大事件が。なんと監督が失踪。戦々恐々とするスタッフと役者たち。このままでは映画が完成しない。おまけに「解決編」は監督しか知らないために監督抜きで撮影を続けるわけにもいかない。
助監督サードの立原は上司の命令で監督探しに奔走するが、あと一歩のところで逃げられてしまう。困ったスタッフと役者達は皆で続きを推理して映画を完成させようとするのだが。

今年のはじめ、俳優の鶴見辰吾が製作した『ON AIR』という映画があった。これは突如、打ち切りを命じられたドラマのスタッフと俳優たちがなんとかして面白い最終回をでっちあげて(?)撮り上げようとするコメディだったが、それを思い出す。

それはそれとして本作品もドタバタコメディであって、ミステリ的な要素はホンのおまけ。既に撮り終えたストーリー部分から解決編を推理するわけだが、しつこいほどに推理談義が展開されるわけでもなく、問題自体も非常に大雑把なために厳密な推理が要求されるわけでもない。監督を探して右往左往したり、役者たちは自分の出番を増やしたいがために強引な推理を展開したり、合間合間に挟まれる映画の薀蓄など、そういった部分が逆に小説として面白かった。

ミステリのオチとしては、「まあ、そうだよね」という感じで驚きというよりも納得、という感じが強いのだが、決してそこに不満があるわけではないし、作者はフェアプレーどころか、かなり際どいヒントまで与えている。そこはまあ、映画的な手法に詳しくない読者にとっては今ひとつピンと来なかったりもするのかもしれないが、この小説には相応しい。

映画への愛に満ち溢れている、というのは確かだが、どこまで読者層に受け入れられたのかは、ちょっと疑問。私自身もそれなり(あくまでそれなり)に映画は見ている方だが、大部分のネタはわからなかった。それが小説としてマイナスに作用しているとは思わないけど。こうしたマニアックな知識というものは何であれ楽しいものだし。

井筒監督流に言えば、「B級映画の満点は★三つ」ということで、この小説は★三つ。ドタバタコメディで、ミステリ的にも一発ネタということで、それ以外は期待しちゃあいけません。だけど、B級としては満点だと思います。特に大柳監督のキャラはB級的には必要不可欠ですね。
気軽にサクッとした本(ミステリ)が読みたい方にはオススメです。決して感動だとか意味だとかを求めてはいけません。

ちなみに、立原が美奈子に出したクイズ、『北北西に進路を取れ』の原題の意味が知りたい方は、メール等でご質問下さい。お答えします。
ヒッチコックには一家言あるshakaなのでした。

Dec.27,2002 (Fri)

daylife

納会で早く退けたので秋葉原に寄ってきました。ぐわー物欲が。Mebius欲しいよー。13万か、うーん。

おお!久々に『ウリナリ!』がやっている。どうやら芸能人社交ダンス部が再び動き出すらしい。やっぱりジニーはいいなあ。

朝日新聞の夕刊に『雨柳堂夢咄』波津彬子の広告(それも絵入り)が載ってて吃驚。まあ、朝日ソノラマだからおかしくないんだけど、新聞にあの絵が掲載されているのを見るのは新鮮だ。

さて今日はみすらぼの年忘れチャットが23:00からあるので早目に更新。と、思っていたらもう始まってるよ!(21:30現在)。うわー、全然ついていけない話題(*1)だ。どうしよっかなー。

10大ニュース

「今日の占いカウントダウン」でかに座は最下位だった。運気を上げるためには今年の十大ニュースをピックアップするとよろしいそうなので、無理矢理挙げてみました。

てな感じでしょうか。さて、運気は戻るのか。

涅槃の読書模様

『グッドラックららばい』平安寿子【→bk1へ】読了。凄い話だった。レビューは後日。

購入物。

『あかりをください』紺野キタ(バーズコミックス)【→bk1へ】[comic]

少女マンガ読んだよ!って気分にさせてくれる一冊です。思春期の少女の淡く切ない気持ち、ちょっと不思議な世界を味あわせてくれる短編集。
以前、ソニーマガジンズから出ていたのを幻冬舎がホンのちょっとおまけを足して復刊したもの。
表題の【あかりをください】もよかったけど(なんか続きがあってもいいんじゃないかと思うが)、【ビューティフル・デイズ】がやっぱり年齢的には一番グッときますな。「いっしょにいたい」って気持ちにも色々あるよね。うん、あるある。


*1: メフィスト関連はまったく読んでないのです

Dec.28,2002 (Sat)

daylife

昨晩のみすらぼのチャットは2時間ほど参加してお暇したんですが、どうやら早朝6時まで続いたようですね。8時間以上やってたのか、恐ろしい。私が参加した時間帯では最大16人まで行きました。この盛況がまさに「ブレイク」したことを感じさせますね。盛り上がってた時間帯にいなかったのは残念でしたが、また機会があれば参加したいですね。

今日は珍しく親と焼肉を食いに行く。親の金だから遠慮せずに上カルビなんぞを食ってしまう。やはり並カルビとは違うなあ。

そんな感じで特に何もしていない一日でした。あ!モー娘。の『三毛猫ホームズ』見忘れた!。

Dec.31,2002 (Tue)

daylife

鼾がうるさくてスミマセン、歌丸です。

某忘年会から帰宅して飯も食わずに爆睡。気がついたら大晦日。
皆様今年もお世話になりましたm(__)m。来年もご愛顧のほどよろしくお願いしますです。

というわけで今年読んだ本のランキングで締めたいと思います。

2002年ベスト本

下半期に面白い本が集中したような印象がありますが、悩みに悩んだ結果今年のベストは。

その他の面白かった本は以下の通り。一作家一冊。

北森鴻恩田陸以外は全て今年初めて読んだ作家ばかり。ある意味当たり年。
個人的にチェックを欠かせない作家陣の作品にもいいものはありましたが、そのレベルでは満足できない、という贅沢な欲求があるからです。それらの作家陣の中での今年のベスト本は以下の通り。来年は堂々とランク入りしてくれる作品を求む。

来年も沢山の素晴らしい本達と出会えますように。


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shaka / shaka@diana.dti.ne.jp