ごくたま昨日日記 in April, 2003

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Apr.13,2003 (Sun)

daylife

一度徹夜すると体が持ちません。ちょっと体調も崩してしまいました。うーむ、弱い。

一昨日はMYSCON4の打ち上げ。MYSCON4から一ヶ月近く経ってしまったが、フクさんがご上京なさるというので、それに合わせて。
一次会はなぜかお好み焼きともんじゃ焼き。「ご飯大魔王のアンタがなぜ!」と小一時間問い詰められました。いや、なんとなく食いたくなったもんで。
二次会は、幻想文学系御用達のシングルモルトバー、ですぺらに連れて行ってもらいました。お酒を飲まない私が言うのもなんですが、いわゆる「大人の隠れ家」としては最高の場所でした。あまりの居心地の良さに、始発の時間まで居てしまいました。自分が大人になったら、こういう行きつけのお店を持つことを夢のように思っていたのを思い出した。酒を飲まないので、それも夢のまま終わってしまいそうだけれども。こういうお店に出会えたのは僥倖。常連の方々ともお話させていただいたりして貴重な時間を過ごす。本当にこのお店がなくなってしまうのだとしたら哀しい。などと私が言うべきことではないのかもしれないが。
お酒に目がない方なら一度は訪れてみる価値はあると思います。そしてメニューを見れば、このお店の素晴らしさがわかると思います。あのメニューを読んでいるだけでも酒好きなら楽しいのではないでしょうか。

読書のカタチは多くの方に拾って貰えたようでなにより。そう、つまるところバランスだな

涅槃の読書模様

『ミッドナイト・イーグル』高嶋哲夫【→bk1へ】読了。レビューは後日。

購入物。

Apr.14,2003 (Mon)

daylife

珍しく会社の飲み会(歓迎会?)に出席してきました。ま、こういうときくらいは顔出しておかないと。これも仕事ですから。と、書くと嫌々みたいですが今日はそうでもありませんでした。メンバー次第ですね、何事も。
ただ、ゆっくり日記を書く時間はないのだった。仕事もなんだか忙しくてまいっちんぐ <死語。

涅槃の読書模様

『もっとも危険なゲーム』ギャビン・ライアル【→bk1へ】読み中。

Apr.15,2003 (Tue)

daylife

退社と同時に書店街へと足を運び、ワクワクしながら書泉グランデのドアをくぐりましたよ。ん?扉をくぐる?門をくぐる?。ま、どっちでもいい。入ってすぐのハードカバー平積みを目を皿にして探しましたよ。でも、見当たらない。何度探してもダメ。仕方がないから次に三省堂書店へと走ってこれまたハードカバー平積みスペースに一直線ですよ。でも、これまた無い。ええい、ままよとばかりに東京堂書店まで行って、やっぱり同じように平積みされているハードカバーを一冊一冊見ていきました。それでも無いんです。15日発売じゃなかったのかよ!講談社!。

なんのことかって?。勿論『空を見上げる古い歌を口ずさむ PULP-TOWN FICTION』小路幸也の発売日ですよ!。いまだかつてこれほどまでに新刊を楽しみに書店に飛び込んだことがあっただろうか、というくらいに興奮していたというのに。どうやら配本はまだだったようです。神保町でまだだから、他のところでもさすがにまだでしょうね。知り合いの本が、それも小説が書店に並ぶと想像するだけでワクワクドキドキです。ご本人はもっとドキドキしてるんでしょうけど。RE-QUINさんのことだから意外と飄々としてそうかも。
ご本人情報によると25日辺りらしいです。とりあえず、しばらくは毎日書店チェックだ(普段からやってるけど)。

横山秀夫ファンとして、ドラマ『顔』を見てみた。思ったよりも良かった。オダギリジョーをああいう風に使うとは思ってなかっただけに。あのエピソードを第一話に持ってきましたか。あの話は原作の中でもインパクトデカイし、「惹き」に持ってくるにはよかったかも。個人的にはもう少し泣かせてくれても良かったかなあ。でも、あのくらいドライな方が受けるのかもしれない。しかしいくらなんでもキャリアこづくノンキャリアはいねえだろ。あと、あれだけ力も制御せずに人殴ったら死にます。
意外によかったっつーことで、これからも見てみようかなと思いましたが9時からというのが微妙だなあ。

自分の文章力が足りないからなんだけど、やっぱり多く人に読まれれば(更に間が入れば)、誤解も増えるなあ。私の方が誤読してる部分もあるのだろうけど。それでも自分の書いた言葉や考えたことが広がって多くの人に言及されていくのは面白いもの。

同窓会

中学校の同窓会があるよ、というチラシがポストに入っていた。手紙ではなくチラシ。それも中学の卒業アルバムの写真を使った意外にもしっかりしたものである。しかも、チラシは封筒にも入っておらず、当然住所も書いていない。発案者の誰かが、一軒一軒配っているのだろうか。「同窓会」の文字の前に「ミニ」と書いてあるところを見ると、同期全員に配っているわけではないのかもしれない。実家に住んでいればこその出来事なのか。

実は、生まれて此の方「同窓会」というものに出たことがない。一番の大きな理由は、本来「同窓会」を催すべき立場にあるはずの自分がそれをしてこなったからである。小学校、中学校、高校を通じてどういうわけか「委員長」という面倒な立場を背負わされてきたのはいいが、卒業後までその責任を負う気には全くなれなかったのだ。したがってまず「同窓会」の数自体が少ないわけだ。
それでもこれまでに2、3度は「同窓会のお知らせ」という葉書を受け取った記憶はある。しかし、一度も行かないまま、記憶が確かならば「欠席」の通知すら出さないままに過ぎ去っていった。

アウトローを気取るつもりは毛頭ないが、学校という仕組みの中では自分は常に「変人」に近い扱いを受けてきたし、自らもその位置を好んでいたつもりだ。私の人生の中で、中学以前と高校以後ではまるっきり違う(ある意味人格ですら)ものではあるのだが、それでも「立ち位置」に関して言うならば似たようなものだったろう。とはいえ中学以前のことに関していえば、意識して記憶から抹消するように訓練してきたので、それもどこまで確かかと問われれば自信がない。

チラシの中に写る、かつての同窓生の写真や今回の同窓会の主催メンバーのコメントを読んで感じるのは、未だに自分は「変人」の位置に立っているのだなあ、ということだ。そのこと自体は恥ずかしくもなければ、嫌なことでもない。自分で好んで歩いている道なのだから。変人には変人らしく、というと文句の一つや二つもきそうだが、友人と呼んで差し支えないと思われる人達もいる。「誰も自分をわかってくれない」とか「自分には仲間などいない」などと悲嘆にくれる必要もない。

ただ、「同窓会」という場において、自分は彼らと何を共有すればいいのか、それがわからない。というよりも彼らが「同窓会」に何を求めているのかわからないのが怖いのかもしれない。こんなことを難しく考える方がおかしいのかもしれないし(おかしいからこそ「変人」であるわけだが)、ちょっと顔出して「久しぶり」と言葉を交わせばそれでいいのかもしれない。「変わったなあ」「お前は変わらないなあ」などとお決まりの台詞を交わして、酒を酌み交わせばいいのかもしれない。ただそれだけのことに、どこか怯えている自分がいる。

結局のところ「恥ずかしくはない」といきがってみたところで、どこかしら後ろめたい気持ちはあるのだろう。30過ぎてまともに就職もせず、所帯も持たず、病気持ちで、財産も何もないパラサイトシングルである自分に。
口では「自分は好きでやってるのだ」と言いつつも、彼らのように“一般的な”大人として歳を重ねた人達を目の前にしたとき、それに耐えられるだけの自信が自分にはないのだ。普段の生活の中では、会社の中で、電車の中で、行過ぎる道で、「自分とは違う」人達を見てもなんとも思わない。しかし、それは彼らの方から私を見ることがないという安心感が為せる業なのだ。

今迄、同窓会に出なかったのも、欠席の返事すら出さなかったのも、「同窓会」という言葉に、どこか強者の、いや勝者の匂いを感じていたからかもしれない。少なくとも自分は、彼らの世界では強者でも勝者でもない。そんな自分の居場所はそこにはないような気持ちがどこかにあったのだろう。

このチラシがいつものように、顔の見えない「誰か」から送られてきたものだったら、何も考えず屑篭に放り込んだはずだ。ただ今回違ったのは、そこに、かつての同窓生と共に、自分の顔を覗いてしまったせいだ。そして、隅っこに書かれた「××も体調が良ければ来てね」という走り書きを見てしまったせいだ。

答えは、出せないままでいる。

涅槃の読書模様

『もっとも危険なゲーム』ギャビン・ライアル【→bk1へ】読了。レビューは後日。

購入物。

『のだめカンタービレ -1〜5-』二ノ宮知子(講談社コミックキス)【→bk1へ】[comic]

マンガ系Webサイト各所で「面白い!」という文字を見かけていたので思わず買ってしまいました。そんでもって読んでみて「オモロイ!」と手を打ってしまいました。オススメです。

桃が丘音楽大学を舞台に、飛行機嫌いでカナヅチであるが故に海外留学の道を閉ざされた(←この設定が既に笑える)天才・千秋真一と、なんというかもう変人の枠に納まりきらない変人でありながらピアノに非凡な才能を見せる野田恵(のだめ)のコンビを中心にした、作者言うところの「変人音楽マンガ」(笑)。
基本的に主人公の千秋がツッコミで、あとは全てボケ。それも超弩級のボケ。この境遇だけでも千秋には同情を憶えてしまう。

全てのキャラが強烈でサイコー。電車の中で笑いを堪え切れずに笑ってしまった。芸術肌の天才は奇行が目立つといいますが、彼らの奇行振りは半端じゃありません。その中でもヒロイン(?)のだめの変人ぶりは常軌を逸してます。彼女の一挙手一投足に笑い転げました。

そんな爆笑の嵐が吹き荒れるマンガですが、音大生の青春群像や、「音楽」というものの持つ力、才能への嫉妬、夢、天才であるが故の苦しみ、そういったものもキチンと(?)描かれています。というか、そういった彼らの悩みや葛藤が真摯である分、余計にやってることが素っ頓狂で笑ってしまうのです。

作者が特別音楽に造詣が深い、とか音大出身ということがないせいもあって、誰にとっても読んで楽しいマンガになってます。ネタを実際の音大生から募集したりとかという手法は『動物のお医者さん』とかにも共通していて、作者自身がそういったエピソードに対して新鮮に接しているのが伝わってくるようです。

とにかくもう、メッチャオモロイねん。読んでみ、って感じのマンガ。久々に不条理でもシュールでもお下劣でもない(こともない)、直球の青春ギャグマンガを読みました。って、まるっきりギャグマンガみたいな紹介になっちゃったなあ。そうでもないんだけど(笑)。

ちなみにまだ続いてます。これから先はどうなるのかまったく読めませんが、千秋とのだめの将来が少しずつ見えてくる展開になると嬉しいですね。

Apr.16,2003 (Wed)

daylife

『完全なる飼育』ではなく、ドラマ『きみはペット』。うーん、コミック原作ということもあるだろうがデフォルメの仕方が“いかにも”過ぎる気はする。個人的に大森美香の脚本にはコミックとは違う独自色を期待するのでしばらくは見続ける予定。それにしても山下真司は新境地(?)ですか(笑)。長野博の芝居はなかなかよかった。

『超光戦士シャンゼリオン』は残念ながら見ていませんでしたが、語録には笑いました >蔓葉さん。それにしても先日のアバレンジャーの話といい、この手の番組の脚本家は侮れないな。それとも演出家の趣味か?。

蹴球微熱 韓国代表VS日本代表

ナガイィィ!!!。
思わず絶叫。永井、お前はレッズファンの誇りだ!。ピッチサイドの福田も喜んでるはずだ。

前半途中から一度韓国に持っていかれたリズムは最後の最後まで日本に返ってくることはなかった。それでも奇跡的に韓国を無得点に抑え続けていよいよロスタイム。永井の蹴りこんだボールはディフェンダーに当たり、それが偶然にも永井の足に当たり絶妙のループシュートに。
呆然の韓国。これまで同じような試合展開でいつも同じことを韓国にやられ続けてきた日本。それを丸ごとお返しするかのような決着だった。

永井のゴールは、解説の金田喜稔の言うとおり、「最後まで諦めずに突っかけた」からこそ生まれたゴールであった。ジーコジャパンになってから初めてのフォワードの得点であり、ジーコジャパン初勝利を引き寄せたゴールであり、黒部、久保の怪我により召集された言わば「補欠」が自らの存在をアピールするにはこれ以上ないゴールであった。

勝つには勝った。しかし、今日の収穫はそれだけ。4バックは4バックとしての役割を殆ど果たせず、相変わらずのゴール前で可能性を感じることは殆どなかった。小笠原は確かに海外組と比べて遜色ないレベルに近づいたが、結局は海外組と同じ様な結果しか出せなかった。後半半ばからは存在感もなくなったし。
それと中田浩二の調子が悪かった。いきなりのイエローカードも思い通りに体が動かなかったせいだろう。福西との美しいハーモニーが今日は見られませんでした。何度も言うけど、個人的にはこの二人のボランチのバランスが日本では一番だと思うので、海外組がいない時こそ活躍してポジションを確立して欲しい。バランスが良すぎるだけにどちらかの調子が悪いともう一方がそれをカバーすることに追われてしまう、というのは今日気づいたことだが。

フルスロットルになった韓国にはなかなか思い通りに試合をさせてもらえませんな。攻めにかかった時の韓国は素晴らしいね。凄くワクワクする。それで点が獲れない、というのはどこかの国と同じだけど。それでも、海外組であるソル・ギヒョンやソン・ジョンググ、パク・チソンが絡んだらどうなるんだろう、という期待感はある。今日のメンバーではなんといってもイ・チョンスが良かったし。韓国は若手がガンガン育ってるなあ、という印象。

翻って日本はU-22とA代表を完全に分けている。これは正直どうなのかと。若手をA代表と絡めることで成長を促し、それが代表の競争意識を煽って相乗効果となることはトゥルシエの時にわかったはず。それがトゥルシエの残した一番の遺産だったといっても良い。特に今回は、黒部と久保が怪我で代表辞退して、本来FWではない奥までも召集したのであれば、U-22のメンバーを呼ぶということは考えられなかったのだろうか。大久保とか。
ジーコは「早いうちから代表メンバーを固めたい」と言っているが、いくらなんでも今から固めることはないだろう。戦術とか指導法よりも私が一番不安に思うのはこの辺りだったりする。

今日の韓国のようなサイドからの崩し、というのは多くのチャンスが生まれるし、それこそが日本も狙うべき戦術のはず。そのための4バックだろう。しかし、その肝心の両サイドから決定的なチャンスは生まれず、逆に裏のスペースを突かれる、という繰り返しのような気がする。韓国は同じ4バックでも、MFの両サイドがその戦術の主軸だ。日本も1トップにするなり、中盤の編成を変えるなりしてみる手もあると思うのだが。4バックにこだわること自体は文句はないのだが、それ以外の点でも新たな考えや方法が見えないのはもどかしい。
ただ、よく名良橋の足元のテクニックがない、という意見が散見するが、それで見失って欲しくないのは彼以上のタイミングとスピードでオーバーラップが出来る選手がいない、ということである。オーバーラップ出来なければどれだけ足元の技術があってもジーコの戦術にはマッチしない。名良橋を批難するのであれば、ジーコの戦術そのものから否定するべきだと思う。

最後に。目立たないけどGKのイ・ウンジェはいいね。あの守備範囲の広さがあるから、韓国DFは落ち着いて処理できるし、日本は攻めあぐねるのだと思う。私が楢崎よりも川口を推してしまう理由もそこにあって、安定感では楢崎の方に軍配が(それもかなりの大差で)上げるのだが、彼の守備範囲の狭さはなんとかならないものだろうか。その意味では成長著しい曽ヶ端に期待している。

涅槃の読書模様

原点に帰って『晩餐後の物語 アイリッシュ短編集1』ウィリアム・アイリッシュ【→bk1へ】読み中。
一番好きなミステリ作家として名を挙げているのに、一冊もレビューとかないのはどうだろう、と思って再読してます。10年以上ぶりなので新鮮です。つまり忘れてるってことだな。

『狐罠』北森鴻(講談社文庫)【→bk1へ】

骨董界と芸術という魑魅魍魎の世界を舞台に、旗師・冬弧堂こと、宇佐美陶子がその鑑定眼と知恵と度胸で一発勝負をかける「骨董ミステリ」。

何が驚いたって、骨董という世界を舞台にした騙し騙されの「コンゲーム」だと思って読んでいたのに、実は「叙述トリック」だった、というオチにである。いや、こういうのは「叙述トリック」とは言わんか。

私は元々こういった「薀蓄垂れまくりミステリ」に滅法弱いが、そういった種のミステリがお好きな方なら必ずはまるだろう。『ゼロ』愛英志/里見桂とか『ギャラリーフェイク』細野不二彦がお好きなら迷わず手に取るべきだ。

この手のコンゲームものや贋作を扱った作品では、まさしく「狸と狐の化かし合い」が話の肝となるわけだが、その点は問題なくクリア。それだけでなく殺人事件まで関わらせてくれるのだから北森鴻のサービス精神には頭が下がる。

そもそもの発端である、橘薫堂が陶子に仕掛けた「目利き殺し」に始まって、そこから陶子が復讐のために練りに練ったプロットはそのまま小説の根幹のストーリーになり、そこに殺人事件、登場人物の過去の因縁、はたまたプロローグで描かれる謎の博物館員の素性など、いくつもの糸が絡まり合い、もつれ合い、それがほぐれていく様は、まさにミステリの醍醐味である。

また、そのストーリーを彩るキャラクター達がいい。ヒロインである陶子は、美大生時代に恩師であった、“プロフェッサーD"と結婚し、彼から美術のイロハを徹底的に教え込まれる。旗師として一人前になり、そこそこ名も知られ出した陶子を「目利き殺し」で痛烈に鼻っ柱を折ってみせる怪物に橘薫堂。陶子がその怪物に対抗するために“D”から紹介して貰う天才贋作師は妖怪さながら。更に、陶子と関係を持ちつつも謎めいた保険調査員の陳。そして橘薫堂の背後に見え隠れする天才キュレーターなど、海千山千、まさに跳梁跋扈である。
おまけで、『花の下にて春死なむ』のマスター工藤哲也がちょこっと出演しています。

「芸術の世界には鬼が住む」と誰かが言っていた覚えがあるが、鬼どころじゃない、妖怪、怪物、なんでもござれだ。痛快無比な知恵比べと、更に一歩上手を行く作者の騙しのテクニックを味わうことができる本作はまさしく「真作」です。この言葉、信じますか?。

Apr.17,2003 (Thu)

daylife

私はダメだなあ、焦ってばかりで。時が来るのを待ちましょう。

『Number 574 Rising Japanese』

日本人メジャーリーグプレイヤー特集。半分は松井特集だ。

とはいえ、たかだか10試合にも満たない材料で松井を論じようとしているので、どれもこれも似たり寄ったり。斬新な視点での記事は殆どない。しかも、速報性では新聞などに遅れを取っているので読むべき価値のある記事はなかった。まあ、リーグ終了後ゆっくりと一年を振り返ってのインタビューに期待しよう。

良かったのはイチローとアレックス・ロドリゲスのスペシャル対談。二人ってこんなに仲が良かったのか。ざっくばらんな会話(としかいいようがない)の中にも相手をリスペクトしているのがわかって微笑ましい。
ロドリゲスが、「シアトルで一緒にプレーできたら、どんなふうだったろうね」と言えば、イチローは「出て行ったのはそっちだろ(笑)」と切り返す。メジャー最高年俸プレイヤーと日本人メジャーリーガーがここまでフレンドリーに会話しているのは珍しいし、なんとはなしに嬉しくなる。

さらに、『イチローが教えてくれたこと』では、イチローがメジャーの選手たちにとってどれほどのインパクトを持つ選手なのか、ということがよくわかる。イチローは日本でもアメリカでもオンリーワンの選手なのだ。

野茂のインタビューも良かった。この人は本当に人間として素晴らしい。正直言って私は野茂信奉者になってます。でもホント、それくらい凄い人ですよ。テレビではなかなかこういう部分が伝わらないけど、この記事を含め、文字媒体では比較的しっかりと実像が描かれていると思うので、是非読んで知って欲しい。この人がどれだけスポーツを愛し、野球を愛し、野球が出来る環境と、そこで培った財産を愛しているのか。それだけでも素晴らしいメッセージだと思います。

「ただ僕は、自分の周りの誰か一人でも、うまく行ってないと嫌なんです」

という一言は一つ間違えれば傲慢にも聞こえるけど、彼がやってきたことを振り返れば、納得です。

そして、緊急記事。先日の日本GPで転倒し、一時は命も危ぶまれた加藤大治郎への応援メッセージ。加藤と交流のあるライダー達が大治郎へのメッセージを贈っている。天才ライダーとしてここまで順調にクラスを上げてきて、今年は優勝も狙えるという話も聞いていただけに、このニュースはショックだった。容態が容態だったので、コメントを差し控えていたのだが、ファンとしてはやっぱり「復活を信じている」としか言えない。この記事読んでてちょっと泣きそうになった。

先日、世界柔道連盟からフェアプレー賞を贈られ、来る全日本選手権での引退を発表した篠原信一のインタビュー。この記事では「引退ではない」と語っているが、16日の記者会見の方が後の情報と思われるので引退は事実か。「潔かった」という理由でフェアプレー賞を受賞したが、だったら判定覆して金メダルやれよ、と思ったのは私だけではあるまい。当人のことを思えばそんなこと言えるはずもないのだが。
最後の全日本選手権。井上康生とは決勝まで行かないと当たらないが、両者とも勝ちあがって最後の勝負を見せて欲しい。どっちが勝っても四度目の優勝。有終の美か、それとも。29日が待ち遠しい。

乙武洋匡のフィールドインタビューは我らが広島カープの新井貴浩。彼がプロ野球選手になる経緯があまりに「らしい」ので笑える。ファンはのんびり待っとるで。新しい大砲に育つことを。

欧州選手権予選でのウェールズ快進撃はホントビックリである。私の愛するライアン・ギグスがもしかしたら欧州選手権という晴れ舞台に上がる日が来るかもしれない。代表でのギグスは見たことがないので、是非見てみたいなあ。

『コントレラスはもういない』の記事は一瞬タイトルを見て、「え?!コントレラスってもうヤンキースクビになったの?」と思ったけど、そういう記事ではありませんでした。

涅槃の読書模様

『晩餐後の物語 アイリッシュ短編集1』ウィリアム・アイリッシュ【→bk1へ】読み中。

『摩天楼 -2-』工藤かずや/廿里祥一郎(アクションコミックス)【→bk1へ】[comic]

久々に工藤かずや大当たりのマンガ。前巻で首相暗殺計画の第一陣を見事に返り討ちにしたシグマ。だが、テロリストたちはシグマの恋人・留衣を襲わせシグマを排除しようとする。しかし、シグマは任務を遂行し、無事に首相を暗殺から守りぬく。
留衣を巻き込んでしまったことから、シグマは日本との特別契約を白紙に戻し、一人の市民として生きることを選ぶが、今度は北海道で自衛隊第二師団によるクーデターが勃発。極東ロシアと共に独立を宣言。背後にはロシアの産んだ最強の特殊部隊スペツナズの陰が。

というわけで、盛り上がってます。ちょっと一話一話が淡白な気もしますが、こういった特殊部隊もんもが好きな人ならはまるでしょう。個人的にはもっとマニアックに、もっとウェットになってくれたら文句ないんだけど。

『海皇紀 -17-』川原正敏(少年マガジンKC)【→bk1へ】[comic]

海皇を決める第2レース決着。相変わらずこの作者は「選ばれし者」的な発想が好きだなあ。私も嫌いじゃないけど。ただ、船のレースの醍醐味については私を含む多くの読者が未知の代物なので、どう凄いのかよくわからん。そろそろ飽きてきたというのも正直な感想。さっさと海皇決めちゃって新展開に入ってくれないかと思っております。

続きを考えてあるのならば。

Apr.18,2003 (Fri)

daylife

悩みに悩んだ末、プチ同窓会に出席してきました。帰りの駅前の居酒屋でやってるし。でも入るまでに何度も店の前を通り過ぎる不審者でした。

まあ、プチ同窓会というに相応しく20名くらいしかいなかったし。それもそのはずで言い出しっぺのメンバーが昔の住所を頼りに一軒一軒表札を確認しながらチラシ配って声かけたという。尊敬に値する努力です。結局、ご近所さんの集まりになったわけで、小、中と一緒、下手すると高校まで一緒の人間ばかりだから、心配するほど居心地は悪くありませんでした。
この歳になると女性は流石に既婚者だったり、母だったり。15年ぶりにあった人間が母親だったりするのはやはりギャップがある。男どもはあまり変わってなかったなあ。

そんなわけで2時過ぎに帰宅。眠いので寝ます。明日は寝てJリーグ見て終わりそう。いや、間違いなく終わるね。

涅槃の読書模様

『晩餐後の物語 アイリッシュ短編集1』ウィリアム・アイリッシュ【→bk1へ】読み中。

会社での昼休みは『ミステリの美学』ハワード・ヘイクラフト【→bk1へ】読んでます。なかなか興味深い。

購入物。

Apr.19,2003 (Sat)

daylife

3時に起きてJリーグ見て、『逆転裁判2』、7時からJリーグ見て、『逆転裁判2』。気分転換にこうして日記を書いています。『逆転裁判2』難しいー。

『吼えろペン -7-』島本和彦(サンデーGXコミックス)【→bk1へ】[comic]

この号はヒーロー大活躍。すっかり主人公食ってます。特に2話目のホラー漫画家アシスタント編が最高。こういうマンガは読んだことないから読んでみたいかも。

巻末のおまけマンガ「コミックボンバー」が復活してます。

Apr.20,2003 (Sun)

daylife

以前に所属していた劇団の公演を観に行った。以前に美味しかった料理を、その当時とは素材も新鮮さも違うものなのに、同じように料理したところで美味しいとは限らない、ということだな。
とはいえ、あれから10年か。早いものだ。

その後、劇団関係者と食事しつつお話。こういうところが未練タラタラ。情けない。

あー、書きたいっ。


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shaka / shaka@diana.dti.ne.jp